見出し画像

「嫁ブロック」から「嫁プッシュ」へ。41歳・3人の子持ちがスタートアップに転職するまで。

こんにちは。
久々にnoteを書くのは緊張しますね。肩の力を抜いて書いていきたいと思います。

僕は昨年の8月、ブロックチェーン系スタートアップの株式会社Gaudiyに転職しました。当時、41歳で3人の子持ち。

世間一般的には、スタートアップに飛び込むには年齢的にも家庭の状況的にも難しいと思われるような環境でしたが、転職活動を無事に乗り越えて創業3年のスタートアップに入社することになりました。

「嫁ブロックを乗り越えた!」的な話はエモいものが多いように思いますが、今回はエモくなければ、夫婦愛を感じる美談でもありません。
本当に悩みに悩んで決断しましたが、結局のところ『嫁ブロック』などというものは存在せず、決断する上で障壁となる漠然とした不安を一つ一つ取り除いてGaudiyへの転職を決断したというお話になります。

既に半年以上の月日が経っていますが、改めて転職当時の振り返りと、現状の日々について綴っていければと思います。
同じような境遇で転職を悩んでいる人がいましたら、何らかの参考になれば嬉しいです。

自己紹介

42歳で妻と子供3人がいます。あとネコがふたりです。話し好きの人見知り。運動好き。お酒は、お酒の場が好き。

休みの日は、長男坊のサッカークラブのパパコーチしたり、パパ友達とBBQしたり、家族でショッピングモールに入り浸って、買い物したり、クレーンゲームしたり、メダルゲームしたりしてます。

お仕事のキャリアとしては、新卒で中堅Sierにエンジニアとして就職、30代前半で前職の所謂Web系(自社サービス系)に転職しました。

キャリアの中身は、新卒で入社して早々に業務とは関係ない選挙活動の手伝いをしたり、SESの出向先ではITDや日本語もままならないのにBrSEをしたり、前職でもエンジニアで入社して、PMなどリーダー職を経て、事業責任者と取締役を兼任したり、新規事業の企画・開発を行うなど、エンジニアとして開発もやりつつ、他の役割を兼務することが多かったです。

ただ幅広く経験してきたものの、エンジニアとしてもマネージャとしても年齢のわりにはスキルが劣ってると感じることも多く、それをコンプレックスとも感じてもいました。

なぜ転職しようと思ったのか?

なぜ転職しようと思ったのかというお話ですが、正直ベースで話すと前職がコロナで業績が良くない状況に陥り希望退職を募ったことがきっかけでした。

それまでは新規事業に携わっていたのですが、コロナの影響もあり新規事業から撤退する経営判断が下されたので希望退職に手を挙げました。

もともと新規事業のリサーチなどでブロックチェーンの勉強会に参加したことをきっかけに、その他でも勉強会やイベントにも参加するようになり、そこで多くの人から本当に刺激をもらえていてたのですが、逆に僕の中に『井の中の蛙、大海を知らず』や『内弁慶』という感情も芽生えていて、ちょうど8年間ピッタリ勤めていたこともあり、違う職場にチャレンジするには良いタイミングなのかと思い転職を決意しました。

ちなみに転職に対しては、嫁さんから反対されることはありませんでした。

転職する上で感じた4つの不安

前職を辞めてのは良いものの、年齢は41歳と高めなのと、転職活動も8年ぶりでしたので転職するのに不安はありました。

①自分に市場価値はあるのか?

転職すると決めてから、本当にありがたいとこにGaudiy代表の石川さんやSier時代にお世話になった方からもお声掛けいただけたのですが、前述の通り『井の中の蛙、大海を知らず』や『内弁慶』という感情もありましたので、自分が企業から必要とされる人材なのか、市場価値があるのかを客観的に見れていないことに不安を感じていました。

②ちゃんと家族を食わせていけるのか?

我が家はお金まわりには疎いのと、僕も「なるようになる」と思ってる人なのですが、子供が3人いると将来にどのくらいのお金が必要になるのかを把握していませんでした。
この年齢での転職を機に改めて考えてみて、何も見えていないことに不安になりました。

③家族との時間は確保できるのか?

家族を持っている人は誰しもが思う心配事だと思います。
とくにスタートアップは休日なく働く印象が強かったので、スタートアップへの転職は不安がありました。
今までも炎上案件や業務の過渡期などでは休日出勤はあったので、あまり気にしない人ではあるのですが、さすがに定常的に時間がなくなるのは厳しいと感じていました。

またGaudiyは若い組織で当時は子持ちの人がいなかったので、嫁さんは家族持ちへの理解が得られないのではないかを心配していました。

④まわりの人に迷惑を掛けないか?

僕は長男坊のサッカークラブでパパコーチをやっていたり、社会人になって習い始めたテコンドーでも指導者として生徒もいますし、本当にお世話になった恩人がたくさんいましたので、転職することで恩人を裏切るようなことになるのは極力避けたいという思いがありました。

どのように不安を解除していったのか?

①自分に市場価値はあるのか?

お声がけいただけるのは本当に嬉しいことではありましたが、今回は普通に転職エージェントに登録して転職活動も行いました。
当然、良い企業との出会えれば嬉しいですが、そもそも内定をいただけるのか?どのぐらいのオファーをいただけるのか?など自分の市場価値を測った上で、諸々の判断をしようと考えました。

また以前の転職活動の時も、転職エージェントさんや企業との面談や面接を通して、市場の動向や企業の内情も知れますし、自分の盲点や強み・弱みに気付けもしたので、転職活動自体もプラスになると考えていました。

…とはいえ、転職活動は手間なのと、急かす転職エージェントさんもいたりと、焦るとろくな結果にはならないので、実はのんびり転職活動していましたね。

内定獲得が与える家族への安心感

結果的に数社から内定をいただけて、最後の最後まで候補として悩んだ企業とも出会えました。
オファーされた報酬額もほぼほぼ近しい金額で自分の市場価値の測定ができ、もしスタートアップに転職して、万が一すぐに再度就職先を探さないとならない状況になったとしても「何とかなる」という自信にもなりました。
嫁さんにもちょっとした安心感を与えられたのではないかと思います。

②ちゃんと家族を食わせていけるのか?

ほんと「なるようになる」で生きてきたんですよね。
なので「大丈夫でしょ!」と思ってしまうのですが、今回は転職エージェントさんからの助言もあり、ライフプランナーさんに子供たちが大学を卒業するまでのライフプランを、前職での年収やオファーで提示いただいた報酬など複数のパターンで設計していただくことにしました。

ライフプランを見直すことで、転職先を決める判断基準も作れましたし、このぐらいの報酬が貰えれば「何とかなるね」という判断ができました。

嫁のファインプレーが光明を照らす

資産状況の話をすると、嫁さんが子供が生まれてから3人分を毎月貯蓄している資産があり、その資産が実は大きかったんですよね。
嫁さんのファインプレーです。

③家族との時間は確保できるのか?

正直なお話、Gaudiy以外の候補企業は経営陣や社員も妻子持ちは多かったですし、働き方改革が謳われるご時世ですから、休日出勤がある企業はありませんでした。
とくにGaudiyを年末年始やGWも休みなく稼働しているイメージがあったので、子供がいると厳しいかなと感じてはいました。

Gaudiyの気持ちに感謝

僕が入社する前に就業規則など諸々が整備され始めていました。
噂では、僕のような妻子持ちでもジョインできるように急ピッチで整備してくれたとかなんとか...
実は整備されていなかったら入社は厳しかったので、ほんとに感謝ですね。

ちなみに実際に入社してどうだったかと言うと...
土日と祝日はお休みで、長男坊のサッカークラブにも出れていますし、家族で出掛けたりもできています。
昨年末に大きなリリースがあり休出になった時もありましたが、それ以降はGW前に1日あったぐらいですね。でもGWが長くなりました。
頻度としては3ヶ月に1回あるかないか程度ではないでしょうか。

ちなみにGaudiyメンバーの休日の過ごし方として、調べものしたり、書きものしたり、勉強してるメンバーも多くいますので、slackのtimesチャンネル(個人用チャンネル)は年中無休ですね。

また子持ちの人がいないことによる懸念は、こればかりは入ってみないと分からなかったのですが、逆に理解がある(理解しようとしてくれている)ように感じました。
子供がいるが故に「自分は子供がいてもこうだった…」のような苦労話や価値観を押し付けるようなことがなく、ほんと安心してます。

会社の風土がそうなんですよね。
例えば、GW中に↓こんな写真をtimesにあげるとポジティブなリアクションをしてくれたりします。

あと今では僕以外にも子供のいるメンバーも増えました。

④まわりの人に迷惑を掛けないか?

③でも書いた通りになります。

実際のところ、平日に通っていたテコンドーはコロナの影響も重なり通えてはいないのですが、テコンドー仲間から催促されているので近々行こうと思っています。逆に「行けてなくて大丈夫ですか?」と心配されたりもしますしね。

正直ベースで話すと残業はあります。遅くまで残る日は多いです。
ただ予定があれば早上がりも可能ですし、僕の場合は嫁がパートで帰りが遅い時は、業務時間中に幼稚園の娘のお迎えも行けていました。

結局、不安は解消されたのか?

転職活動での4つの不安が、入社前に解消されたかでいうと正直なところで入社してみないと分からないこともあったので半々と言ったところですかね。
ただGaudiy含めた候補企業を、自分の気持ちや思いで決断できる状態にはできました。

また転職活動では、不安を自分でコントロールできるものと、コントロールできないものとを分けて意識することで、漠然とした不安と上手く付き合うことは大事だと感じました。

Gaudiyに決めた3つの理由

続いては、最終的にGaudiyに決めた理由になります。

何度も家族会議は行われ、悩みに悩みましたね。
最後まで候補として残った企業は、いわゆる安定企業といわれる地方創生などを行っている企業、あとHR系でスタートアップとスタートアップでない企業の2社、そしてGaudiyでした。

①トークンエコノミーへの思い

少し長くなるので読み飛ばしてもらって結構です。

前職では、既存事業がフォトアルバムなど写真を使った印刷プラットホームを運営していたので、新規事業としてデジタルデータとブロックチェーンを絡めて、当時はNFTを使った「世界に一冊だけのデジタル写真集」や「二次流通でも収益還元される電子書籍」の企画を芸能プロダクションなどに提案していました。
当時はまったく相手にもされませんでしたね。

そんな中でコミュニティや組織など同じ価値観を持った集まりにおいて、対象となるモノやコトへの活動が正しく評価され、トークンとして還元され循環するトークンエコノミーの思想に魅了され、地方のアイドルやインディーズバンドなどの熱量の高いファンがお金以外でも応援できるプラットフォーム構築に新規事業の舵を一気に切りました。

若者自立支援や障がい者アートなどのNPOの支援者向けにOEMとしての提案したり、ピアボーナスなど社内ツールとしての展開も検討したりと、何度かピボットして紆余曲折ありましたが、前述の通りクローズしました。

個人としては、その間にも地域通貨のワークショップへの参加したり、我が家では家族通貨を導入するなどして、トークンエコノミーへの興味関心は増すばかりでした。

そんな時にGaudiyがコミュニティアプリのβ版をリリースされ、僕もユーザーとしてコミュニティに参加しましたが、プロダクトのレベルの高さに驚愕したのを覚えています。

話を戻すと、最終的に残った企業は、地方創生では地域通貨、HR系ではピアボーナスなど結局はトークンエコノミーがやりたかったんですよね。
ただ既存事業にはなく新規事業として実現しなくてはならなかった。

でもGaudiyだけは、トークンエコノミーを主の事業としてクリプト系から漫画IP、ゲームIPで既にコミュニティを展開しており、自分のやりたかったことに一番マッチしていて、さらに現在進行形で推進していたのがGaudiyでした。

②代表石川さんとの縁

これまた長いです。

Gaudiy代表の石川さんとの出会いは、こちらのミートアップでした。

親睦会で少しお話したのですが、話の内容が難しく「言葉の意味は分からんが、とにかくすごい自信だ!(by キン肉マン)」という印象が強かったのですが、Gaudiyのプロダクトも併せて登壇者の誰よりも印象に残っていて、また話を聞きたいと思っていました。

次に会ったのが、こちらのイベントでGaudiyがブース出展していて、ブースに立っていた人を覚えてないのですが、たぶん今いるメンバーの誰かですね。(そういえば、今までこの話してないなー、誰だったんだろ?)

ここでは石川さんが顔出したタイミングがあって少し話をして、話の内容は覚えていないのですが、その時の印象は「いつもヘッドホンしてるんだなー」でしたね。笑

そこから月日は経ったある日のこと、Twitterで石川さんから「ご飯でも…」と急に誘われたんですよね。「是非!」と返事しつつも、前述の通りの印象でしたので「会話できんかも…」と心配だったので、当時からお付き合いがあったCoinDeskJapan編集長の久保田さんにも着いてきてもらったんです。笑
この時の2人の話が面白かったのと、その後も石川さんと久保田さんが繋がってくれたのも嬉しかったんですよね。
僕が味を占めて、その後もブロックチェーン系の勉強会で知り合ったDMMでUI/UXデザイナーをしている河西さんと石川さんとでご飯を食べに行ったりもしました。

その後もDMで連絡もらったり、なぜか昨年の誕生日にスタバのチケット贈ってもらえたりと、ちょっとした繋がりは続いていました。

またまた月日は経ち、昨年の6月ですかね。
前職を退職したタイミングで「Gauidyに興味ありませんか?」と連絡をいただいたのが、Gaudiyが転職先の候補にあがったきっかけになります。

Gaudiyには3回もお邪魔して、全体定例を覗かせていただいたり、DMでも何度もやりとりさせていただいたり、まだ入社を決めてないのにメンバーとも話をさせていただいたりと、ますますGaudiyへの気持ちが高まっていきました。

あと石川さんに僕に声を掛けた理由を聞いた時があるのですが、いくつかの理由の最後が「直感」、「直感」よくないですか?
僕も結構「直感」は信じるタイプなので、この「直感」を信じようと思いました。

③嫁さんの一言

ここは短めにします。

繰り返しになるのですが、何度も家族会議は行い悩みに悩んでいたのですが、そんなある日、嫁さんから「結局、父ちゃんは石川さんのところに行きたいんでしょ?」といわれました。それと「石川さんが一番熱心に誘ってくれていると思うし、父ちゃんはバタバタしながら働いている方が似合ってる気がする」ともいわれました。

最後の最後は、嫁さんに背中を押された感じですかね。

さいごに

結局『嫁ブロック』はあったのか?

今回の転職は、起業して収入がなくなるのとは訳が違いますので、嫁さんとしても不安はあったと思いますが『嫁ブロック』なるものはなかったです。
むしろブロックしているのは自分自身だったなと思いますね。

あと嫁さんと1つ約束をしているのが「仕事の愚痴を家に持ち込むな!」だったのですが、Gaudiyに入社して半年以上ですが、ネガティブトークは一切ないですね。いや、本当に。

最後にちょっとエモいお話を少々。

昨年に開設した『約束のネバーランド』のコミュニティの告知が、ジャンプと単行本の最終巻の帯に掲載されたのですが、家でも単行本を見せたりはしていました。

そんなある日、長男坊とコンビニによったのですが、レジ前に置いていある単行本の最新巻の中から『約束のネバーランド』の最終巻を見つけて「これ父ちゃんの会社が載ってるやつでしょ!」とめちゃくちゃ嬉しそうに言ってきたんです。ちょっとドヤ顔で。
会社が載ってるわけではないのですが、その時に僕も嬉しくなったんですよね。

そんなこともあり、改めて子供が喜んでくれる仕事をすることも、僕にとっては仕事をする上でとても大事なことだったんだなと気づきました。

おしまい。
長くなりましたが最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

最後の最後にちょっとだけ宣伝。
Gaudiyでは複数の職種で仲間を募集しています。
僕が入社してから人数も増え、組織もスピード感を持って大きく変わってきます。そんなGaudiyに少しでも興味を持っていただけたなら、話をするだけでも構いませんので気軽にお問い合わせくださいませ。


この記事が参加している募集

自己紹介

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?