見出し画像

2018年4月30日 教育者のためのマインドフルネスデーの中での言葉

2018年4月30日に早稲田大学戸山キャンパスで開かれた「教育者のためのマインドフルネス・デー」でのブラザーファップトゥとシスターランニェムのお話で印象に残ってることをシェアします。(メモは取ってなかったのでそのままではありませんが、エッセンス)

「子どもたちが何かをした時にあなたが怒って怒鳴っていれば、子どもたちはそれを学びます。怒った時には怒鳴る、ということを。」

「子どもたちに教えているのは知識ばかりではないのです。彼らはよく見て、よく聞いて、全身で学んでいます。たとえ一見聞いてないように見えても。あなたが何を言い、どう振る舞うのが、どうあるのかということが子どもたちに教えていることの中で一番大きなことなのです。」

「子どもたちに課題などやらせすぎないでください。遊ばせてあげてください。子どもたちには遊ぶことが必要です。そんなにプレッシャーをかけないでください。よかれ、と思ってやらせていることもやらせすぎれば毒になってしまいます。」

「子どもに『これをやれ、あれをやれ、これもやれ、そうじゃないと大学に行けない』ということは子どもの中の恐れの種に水を与えることになります。」

「マインドフルネスを学ぶ上で大切なのは継続する、ということです。お湯を沸かしたくても、火をつけて1分で消す、またしばらくしてからもう1分火をつけて消す、ということをしていてもお湯は湧きませんね。日々をマインドフルに生きるためには続けていくことが大切なのです。掃除を一回したら永遠にそこが綺麗になってもう二度とやらなくていいとは考えませんね。自分の内側を日々掃除する必要があります。」

「大切なのは頭で勉強することよりも自分の経験を通して学ぶことです。マンゴーの味について1時間・2時間説明されるよりも味わった方がマンゴーの味は分かりますね。自分が体験して、味わって理解して、その良さを感じて、そして始めて子どもたちに伝えることができるのです。」

「自分自身の苦しみをどう取り扱うのかを知っている、ということがとても大切です。苦しみがあると不快なものから逃げるために何かで埋めようと買い物をしたり酒を飲んだりします。でも苦しみはなくならない。正しく苦しみに向き合う方法を知っていればそれを変容させることができます。苦しみがあるからこそ喜びもまたあるのです。」

「すべてのものには食べ物が必要です。自分の中で怒りやウツなどの気持ちが起こっているとしたら、その状態になるための栄養となっている何かがあるのです。その数週間自分がどんなことをしてきたのか思い出してください。どんな話を聞いて、どんなことを言って、どんな人と会って、どんなテレビを見て、どんなものを目にしていたのか、何を耳にし、何に触れたのか。あなたの感情にもその素になっているものがあります。その源を断つことができれば自分の状態を変えられます。」

「自分の中に苦しみを見つけたら抱きしめてください。やさしく抱きしめてそばにいてください。一緒に呼吸をしてください。赤ちゃんをあやすように。赤ちゃんは泣いているのに放っておいたらもっとひどく泣きますね。でも、お母さんがやさしく抱いてあげればおだやかになる。あなたの苦しみもあなたが抱きしめてあげればおだやかになっていきます。」

「私は子どもたちに何かを教える時には『今日教えることは何も覚えなくていいよ。』と言います。そうすると子どもたちはとても喜びます。プレッシャーから解放されるから。でもそうすると彼らは覚えてるのです。大切なことは彼らの中にちゃんと残ります。そしてもし忘れるのなら、それは忘れていいことなのです。」

「そこに何があるのかを見ることが大切です。私たちは時としてある一部だけを見て他を見ない。自分の苦しみにばかり目を向けてしまいがちです。でもマインドフルであれば、苦しみも喜びも両方見ることができます。そして何がその源なのかも見ることができます。そうすると、どうしたら自分の中の喜びを育んでいくことができるのかも分かります。マインドフルネスは選択を可能にするのです。」

(翻訳・書き起こし:Kumiko Jin)
ーーーーーーーーーーーーー
ティク・ナット・ハン「マインドフルネスの教え」
HP: https://www.tnhjapan.org/
Facebook: https://www.facebook.com/tnhjapan/

画像1

画像2


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?