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アフターコロナを見据えた「グローバル・フードトレンド」

ワクチンの接種、もうされましたか?日本もだんだんと接種率が上がってきましたね。

欧米では新型コロナのワクチン接種が進み、生活様式が変化、アフターコロナに向けた新たなフェーズに入りました。TNCでは2020年3月より、各国のコロナによって生まれた様々なトレンドやインサイトの変化を調べ、独自にレポーティングし、オンラインセミナーなどを通して伝えてきました。このアフターコロナを考えるには、絶えずグローバル目線で各国の動きを見ることが重要です。今回は「食」にフォーカスして、「グローバル・フードトレンド」の最新情報を3つのキーワードでお伝えします。

1. コロナによるストレス「コロナソムニア」ケアフードの充実

「コロナソムニア」とはコロナ禍で家時間が増えたことによる運動不足や、先の見通せない状況による不安、不眠になる人が抱えるストレスのことで、そうした症状の改善を助けるといわれる食品に注目が集まっています。ここでは各キーワードごとに2事例をご紹介します。

睡眠前に食べる「ナイトスナック」に注目(アメリカ)
コロナソムニアに対応した機能性食品「goodnight」 。カロリーオフで且つ繊維質やプロテインが多く含まれたチョコレートで、リラックス効果を促すマグネシウムやアミノ酸のグリシンが含まれ、睡眠を妨げるとされるカフェインは入っていません。こうした睡眠前に特化した「ナイトスナック」というジャンルが注目を集めています。

ストレスを軽減する女性向けウェルネスドリンク(アメリカ)
こちらはストレスケアをサポートをしてくれる女性向けウェルネスドリンク「droplet」。アダプトゲン入りのドリンクで、創業者自身が体調を崩した経験から生まれたもので、フルーツピューレをベースに、ストレス軽減効果のあるアダプトゲン、アロマセラピー効果が期待できるスーパーフードを含むドリンクです。抗酸化作用や肌の保湿、ストレスを緩和する効果があります。

2. セルフケアフードで自己免疫力をアップ

アメリカを中心にトレンドになっていたコンブチャなどの発酵飲料は、コロナ禍で免疫力にスポットライトがあたったことで、人気が再燃。自分の健康は自分で手に入れるセルフケアの意識が過去にないほど高まっています。

自宅で48時間発酵させるウォーターケフィアキット(アメリカ)
発酵した乳飲料、ウォーターケフィアを作るためのキット「HAPPY GUT」は、ケフィアの元となる穀物、ガラスボトル、フレーバーなどが揃っており、レシピに沿って作ると、48時間でウォーターケフィアドリンクが出来上がるというもの。ウォーターケフィアはプロバイオティクスが豊富なスパークリングドリンクで腸活に最適として注目を集めています。

オーガニックな高品質「ローフード発酵食品」(ドイツ)
「Fairment」社が発売するローフード発酵食品は、アーユルヴェーダに着想を得たもので、ターメリック入りザワークラウト「GOLD」の他、「PINK」、「VEGAN KIMCHI」の3種類を展開しています。いずれも加熱処理されていないため、普段の食事とあわせて食べることで、大量の生きた菌を体内に取り入れることが可能。他にも発酵食品のDIYキットがラインナップされており、自宅で手軽に作ることができます。

3. 個人の食スタイルにあわせたスモールポーションフード

差別化が難しく、伸び悩んでいたミールキット業界ですが、コロナを境に自宅時間が増え新たな需要が生まれています。これまでは家族向けのディナーキットがメインでしたが、生活者のニーズにあわせ、様々な食のシーンや個人向けの商品・サービスが登場しています。

個人向けのおうちごはんニーズに対応する「Home Chef」(アメリカ)
コロナ禍以降、個人の食スタイルに合ったミールキットを独身者が利用するケースが増えています。そんな中注目を集めている「Home Chef」は、これまでの主流であった夕食キットに加え、ブリトーなどの朝食、ランチ、デザート、パン、スムージーの他、BBQ用の肉セットなどを追加して販売を開始。レシピセットと調理前の材料のセットや時短キット、カットされた簡単メニューキットなどから選ぶことができ、多様化する個人ニーズに答えた細やかなサービスで人気になっています。

加熱して生米から炊き上げる「調理型弁当」(中国)
インスタント麺や飲料を扱う食品メーカー「統一」は、水を入れるだけで炊き立てが楽しめる、調理型のインスタント弁当を発売。商品は二層構造で、上部には生米と具材、下部には自熱材(水を入れると熱を持つ素材)が入っており、上下部それぞれに指定量の水を入れて蓋をするだけで加熱調理が出来る仕組み。15分待つと炊き立てのご飯と煮込まれたおかずが完成します。2020年に登場したこの自熱式のインスタント弁当は、水さえあれば電気、ガス不要で調理でき、長期保存も可能として、非常食やキャンプなどのアウトドア食品としてもニーズが高まっています。

今回はアフターコロナを見据えて「グローバル・フードトレンド最前線」をテーマに、3つのキーワードに沿って注目の事例をご紹介しました。TNCでは、引き続き世界の食トレンドをウォッチしていきます。

また世界の食トレンドを常にアップデートしている自社フードコンテンツ事業「FOODIAL」では、毎月新鮮な情報をお届けしています。




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