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男性で育休をとる予定の皆様へ

2021年6月30日。6ヶ月の育児休暇が本日で終了する。

結論から言うと育児ができて本当に良かった。

初めて自分の子供と対面した日、片手に頭がすっぽり収まる小さな小さな自分の子供を抱っこした日から半年が経った。半年も経ったのか、半年しか経っていないのか、感覚的にはどちらとも言えない。

短い様で長かった。

ただ一つ確実に言えるのは、父親として子供が生後6ヶ月になるまでずっと横に居ながら育てる体験は、ぜひお勧めしたい。

理由はシンプルに幸せだったから。

特にそれ以上深い理由はない。人生観が変わったとか、世の中の未来に新しい兆しが見えたとか、そんな凄そうなレボリューションが自分の中で起きた感覚は全くない。

そこで、これから育児休暇を取得しようとしている人に是非伝えたい事が。それを3つにまとめようと思う。

「男性が育休中にすべき事」という切り口で書き出すとキリがないし、知りたければググればそれなりに出てくるので、逆にやめたほうが良い事、というか陥らない方が良い考え方を3つ紹介したい。

全部ちゃんとやる、という頭は捨てよう

これは子育ての基本なんじゃないかと思うぐらい。何から何まで真面目にマニュアル通りに全てこなそうとすると思考停止して鬱病になる。

YouTubeの子育て界の師匠HISAKO様(12人も子供を産んでいる助産師。最強。)も「がんばらんでええ、てきとーでええ」といつも言っている。

真面目に育児しようとする、とはどういう事か。具体的に無視しても良いと個人的に思った事といえば例えば、

・ミルクを作る時の水は赤ちゃん専用の純水を買ってこないと赤ちゃんの肝臓に負担がかかる
・哺乳瓶は使ったら必ず専用の洗剤で洗ってからミルトンにつけて24時間以上消毒しないと雑菌を飲み込んでしまう
・寝る時は必ず足を出した方が良い

こんな話は無限に出てくる。だから全て守ろうとすると買い物やお世話の行程でものすごい時間とお金と労力が必要になる。バカかと。世界中の健康的な人類が全てこれ守ってきたわけないでしょ、と思う。

少なからずメーカー企業が一般生活者には理解できない医学的根拠を添えて、必要以上に消費を促している状況は存在する。でもそれらが売れてしまうのがこの国の親の普遍的な思い込みがあるからなのかもしれない。日本を含む先進国では、病死などせず子孫を残す上で必要な環境が揃ってしまったため、子供一人あたりの育児、教育に注力して投資する傾向にある。FACT FULNESSでハンス・ロスリングも言っていた。

そこに思考停止の習慣と勤勉な性格が合わさって鬱病が増えるんじゃないか、と思っている。

子供が可愛いと思える感情が打ち消される前に、日々の育児作業をテキトーに済ませる様になれる事が大切だ。

時間できるし何か生産的なコトを、とか言ってられなくなる

これはフルタイムで仕事をしている人にとっては結構重要。

育児休暇は一般的な有給休暇や無職とはだいぶ違い(僕は社会人になってから2ヶ月間のニートを2回経験したことがある)、自分がコントロールできる時間が大幅に減る。ゆえに中長期的なスケジュールを組んだり、目標設定して日々コツコツ何かやろうとしても、うまくいかない。理由は第三者による自分への評価を得る事がなく、睡眠不足で自律神経がやや怪しい状態になるからだ。それでもなお生産的な事ができる超人なら良いかもしれない。そう言う意味では毎日死ぬほどミルク作って、哺乳瓶を洗って、オムツを替えて、寝かしつけるタスクが待っているから大丈夫。

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と言ってもそもそも人間を一人作っている時点で、会社の売り上げとか国のGDP上げるよりよっぽど生産的な事をしているのかもしれない。笑

よく聞くのが育休中に資格を取ろうとか、新しいスキルを身につけようとする人も多いらしい。自分もまさにその一人だった。大失敗だった。

育児もだいぶ慣れてきた最後の育休6ヶ月目、オンラインで受講できる30日間のDTM(デジタル作曲みたいな事)コースを受講してみた。講師はYouTubeで昔からチェックしていたAndrew Huangで受講料は$279(約3万円)だ。

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すごく面白かったのが下のスクショにもある通り、同じ期間にアサインされた海外の受講生達と、課題に沿って作った曲をお互い評価し合う、それはそれは刺激的で楽しいプログラムだった。

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ちなみにアサインメントで作った楽曲がこちら

でもこれ、開始2週間を過ぎた頃に追いつけなくなり、受講料を無駄にした気分になるというより、仲間との交流が途絶えてしまった事がすごく残念に感じた。

続かなくなった理由は色々考えた結果、一番の要因はクリエイティブのアウトプット欲が薄れていった事。ひたすらNetflixを見る時間に変換されていった。

やっぱりぼーっと全裸監督2を見る方が楽だし、寝る時間がずーっと不規則なので、クリエイティブな事よりは健康にフォーカスした活動の方が良いかもしれない。ちなみに料理は毎日してるし、ジムには週2で通えている。

他人と自分を比較しない

最後のポイントは自分のスタイルを貫きとおそう、という話。

SNSの子育てチャンネルとか、友達の家庭とか、子育てしている自分と比較したくなる対象はいくらでも出てくる。ミルクを飲む量、寝入る時間、はいはいする時期、子供の健康状態に影響しそうな項目はたくさんある。

が、基本的には体重が平均値から大きく離れていなければ大丈夫なので、あまり他人を意識しない方が良いかもしれない。保健所の定期検診やワクチン接種時に先生の評価を聞くぐらいでちょうど良い。

それでもどうしても他の家の子供が気になるのであれば、一回これらの映画を見ると良いかもしれない。比較する事がどれだけ意味がないか、また自分の視野がどれだけ狭まってしまっているか気づくはずだ。


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