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信じることの先にある、自分の仕事

「いま就活をするとしたらどの会社を受けますか?」という質問から広がる会話を、ハイボール片手に餃子をつつきながらしていた。

有名IT企業からスケールダウンする転職を2回した人、今月からフリーランスになった人、大学3年の就活生、私の4人で。

大手にいた人が「大企業は組織ハックを学ぶには良い環境」と語っていたり、フリーランスになった人が「自分がいたポジションにもっと力を発揮できる人がきたから、目的を達するための手段を変えた」と言っていたりするのを聞きながら、考えていた。

いま就活をするとしたらどんな基準で会社を選ぶか、ということを。


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Smilesで働いている人に、「なんでSmilesに入社しようと思ったんですか?」と聞いたことがある。

就活をしていたときに震災があった影響から、食事や医療など生活に関わる身近なことに関わりたいと思ったこと。Smilesが大切にしている「世の中の体温をあげる」というメッセージに共感したこと。

ぽつぽつ言葉を紡いでいた彼女は次第に熱を帯びていき、「新卒で入社してから今まで続けてこれたのは、信じられたからなんです。会社がやっていることも社長の遠山のことも。新しいことを始めても進む方向が変わっても、私はずっとついていきます」と、力強くこたえてくれた。

ああ、私も一緒だなあ、と思った。


転職した理由を訊かれたとき、その日その時その人によって、私は様々な答え方をしてきた。

整体業界のスタートアップとして、イノベーションを起こしていく姿勢に興味を持ったこと。会社のビジョンに共感したこと。働いている人に惹かれたこと。整体師になりたかったこと。

どれも本当なのだけど、きっと1番の理由は、面接のときに自分の生き方を正直にありありと語ってくれた社長についていきたいと思ったから。

この人が描く未来を一緒に創りたい。これを自分がやることで幸せになる人が増える。この会社の仕事は今もこれからも価値がある。

心の底からそう思ったから、自分の選択を信じて踏み出したのだ。


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転職することが当たり前になった。

変化する自分の気持ちにあわせて仕事や働き方を自由に選べるようになった。フリーランスや起業は珍しくないし、複業を推進する会社も増えている。

自分の親世代のようにひとつの会社に一生勤める人はこれからさらに減っていきそうだし、10年後には今働いている会社がないかもしれない。

そんな多様性と変化の時代に、何を頼りに会社を選ぶのか。

よく言われる「好きなこと、できること、求められることが重なるところ」は、しっくりこないように感じる。だからもうひとつ、重なるものを付け足したい。

価値があると信じられること、という軸を。

ツラい仕事は無理に続けなくていいし、自分の気持ちにはなるべく嘘をつかずに生きていきたい。ずっとはいないかもしれないからこそ、こころから信じていることを自分の看板として掲げていたいな、と思う。


いつも大好きだとは言えなくても、その仕事の価値に納得して、自分のことばで目の前の人に届ける。自分の言っていることを信じているかどうかは、相手に伝わると思うから。

そして良いものだという確信のあることは、無理にモチベーションを保とうと思わなくたって、自分から勝手に工夫して仕事を楽しめるはず。

そうやって自分の信じることに力を発揮することが、自分をいかして生きるということであり、仕事を「自分の仕事」にするために必要なことなんじゃないかと思うのだ。


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