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一部上場企業も愛する家族も…全てを捨ててプロゴルファーを目指した脱サラリーマンの話『キンゾーの上ってなンボ !!』 絶版本でも気軽に電子で読める今だから読んで欲しい漫画

※本記事は、「マンガ新聞」にて過去に掲載されたレビューを転載したものです。(編集部)

【レビュアー/堀江貴文

ゴルフ漫画はロングセラーが多い。多くがゴルフ専門誌で連載されており(なかにはゴルフ漫画専門誌なんてのもあるのだ)、ゴルフ自体にはまっている人が読者であり購読している人は熱心なゴルフファンが多い。

そんなプレーヤーの機微をうまく捉えてストーリー化されておりハマってしまう人が多いのだろう。かくいう私もその1人。

前の会社を辞めて暇だった時にゴルフにがっつりハマってしまい、『風の大地』『千里の道も』などの名作にハマることになってしまった。しかも古い巻は絶版になっているのでネットオークションで手に入れなければならなかったりと電子漫画全盛の今とは比べものにならない苦労で手に入れたものだ。それくらい大変だったのである。

しかし時代は変わった。この『キンゾーの上ってなンボ』はその典型例。電子書籍で手に入れられるなんていい時代になったもんだ!

さて、私は叶精作さんの絵柄が大変苦手であった。

その「上ってなンボ」シリーズのオリジナルが、キンゾーが主人公の本作である。二作目以降にはなんとサブキャラだった太一が主人公になってしまうのが小池一夫の真骨頂だろうか。大胆である。

主人公のキンゾーは一部上場の会社を辞め家族を捨ててプロゴルファーになるイケメンの話で、ある意味太一と違い正統派である。

時代の古さはあるものの、かなり楽しめる漫画である。そしてこの『キンゾーの上ってなンボ!!』でハマっていただき、その後の太一が主人公の続編にどハマりして欲しいところである。