胸囲の王道少年漫画!『ロボットポンコッツ』!!
えっ? 誤字?ソウデスネーヤッチャッタナー
さて、ここからが本題です。
表題にある『ロボットポンコッツ』とは、かつて発売されたゲームボーイ用ゲームソフトです。そのコミカライズが本作になります。伝説の。
掲載誌は背伸びしたい少年たちの愛読書『コミックボンボン』です。
1・マイナスからのスタート
さて、本作の世界では、ロボポンと呼ばれる意志を持った機械が人間たちのパートナーとして存在しています。そんな世界で、主人公・ユースケが祖父から会社を譲られるところからお話は始まります。なお、祖父は生きてます。ユースケに借金一億円ごと会社を押し付けたのです。
その会社、スポロロボテック社はロボポンの派遣業なのですが、まだ生まれたてのロボまるしか社員はいません。あと、仕事も来ません。
そこで、ユースケは一発逆転のために、ロボポンのバトル「バトロボ」の大会に出場することを決めます。
バトロボが強い=ロボポンを育てるのが上手いと言え、そんな人間はグレイテストと呼ばれ称えられます。グレイテストになれば有名になり、仕事もがっぽがっぽというわけです。
いきなりマイナスからのスタートですが、ユースケはへこたれません。
主人公たるユースケの特徴とは、圧倒的バイタリティです。
基本的に少年漫画の主人公は諦めない心を持っていますから、そんなに珍しくないと思われるかもしれません。しかし、ユースケの場合は社長として、無理無茶無謀を突っ切っていく頼もしさもあります。
それが端的に表れているのが思いつきで叫ぶスポロロボテック社の社訓です。絶体絶命のピンチの中、ユースケが社員を鼓舞するために叫んだ社訓は――
「あきらめと八名信夫は、悪い方が良い!!」
後世に残して行きたい名言です。
2・ゼロからのスタート
そんなマイナスを跳ね飛ばしていくバイタリティのユースケの相棒となるのが、前述のロボまるです。生まれたてのロボまるはゼロからのスタート。逆に言えば、成長の可能性は無限大と言えます。
さて、前述のグレイテストを目指すユースケですが、そのグレイテストには1~7までの序列が存在していて、グレイテスト1がトップです。
グレイテストは、一つ上のランカーとしか戦えないというルールがあるため、グレイテスト1に挑戦するためには、グレイテスト2になる必要があります。
はたしてユースケとロボまるは、グレイテスト1になれるのか?
スポロロボテック社の借金は完済できるのか?
その結末は、ぜひ皆さんで確認してみてください。
新装版も出ていますし、続編の『ロボットポンコッツ豪』の復刊もあるので、今読むべきですよ!
おまけ・無限大の成長
え? ところで今回のタイトルは何だったのかって?
成長の可能性は無限大。それは、ユースケやロボまるに限った話ではありません。
ところで、本作にはヒロインのロルというキャラクターがいまして、ゲームではあまり登場しないのですが、コミカライズの本作では色んな意味で大活躍します。
初登場の時点で、とてもスタイルがいいのですが、話が進むにつれそれがどんどんけしから……これ以上は言えない……!!
ですが、最後まで読んだとき、あなたの記憶から生涯消えないキャラクターとなるのは保証できます。
そのせいで深い沼に足を踏み外したかつての少年たちが、満面の笑顔であなたを待っていますよ。
以上、沼の底からお伝えしました。
WRITTEN by さわむら
※「マンガ新聞」に掲載されていたレビューを転載
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