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図書館での情報収集

「情報Ⅰ」の夏休み前最後の授業は、毎年図書室で実施しています。
「データベース」の最も基本的な概念である「分類」についてNDC(日本十進分類)を通して学ぶことと、図書館利用の促進という2つの目的を兼ねて実施しています。

概要

勤務校の図書は都立でも規模が大きく、約3万冊の蔵書があります。また、外部委託が多くなっている中、専任の司書さんがいるのもありがたいところ。
まずはそのあたりを話してから、十進分類の考え方、それに沿った図書の配置などをざっと説明して実習に入ります。

実習:Formsの質問に沿って学習を進める

調べたい内容を考える

「自分が興味を持っていること、調べてみたいことを一つ書いてください。」

◆大まかなイメージしか思い浮かばない場合
例)サッカーについて、数学関連、音楽のこと…など

◆もう少し詳細にイメージできる場合
例)サッカーの戦略について、数列の公式、JAZZの歴史…など

◆具体的に知りたいことがある場合
例)2トップと3トップはどちらが攻撃に有利か、数列の公式はどのような場面で役に立っているか・・・など

NDC(日本十進分類法)で調べてみよう

NDCで1次区分、2次区分、3次区分の表から順次自分の調べたいことのジャンルを絞っていきます。

「あなたが興味を持っていること、調べてみたいことはNDC(日本十進分類法)の1次区分ではどれに相当しますか?1桁の数字で記入してください。」

以下、2次区分の2桁、3次区分の3桁と進みます。

キーワード検索で調べてみよう

本校の図書館では、書誌検索のLibFinderというシステムが導入されています。これを使ってみることで、NDCとキーワード書誌検索の違いを学びます。

実際に書架に行ってみよう

十進分類から調べた、あるいは書誌検索で示されたNDCの番号を頼りに書架に向かいます。そこで実際の本を探し、類似の本が並んでいる中から自分が読んでみたい本を探します。
その後、カウンターでの貸し出し手続きを経て、借りた本についてNDCの番号と、書名・著者名・発行年月日など奥付の確認、気づいたことや感想を書いて終了になります。

生徒の反応

アンケートの記述には以下のような意見が見られました
NDCについては、「関連情報が多く見つかりやすい」「興味のある分野の本を大まかに絞り込み、詳細な情報にたどり着くのに有効」など、ポジティブな意見のほか、「本当に探したい本にたどり着くには予備知識や具体的な情報が必要」といった意見もありました。
キーワード検索については、「曖昧な情報でも手軽に検索できる」「探したい本のイメージが明確な場合、効率的に情報収集が可能」というポジティブ意見、「本当に求めている情報にたどり着けないことがある」といったネガティブ意見が拮抗している感じでした。
そのほか「図書館楽しい」「もっと来ようと思った」など、図書館をもっと使いたいという感想はかなり多く見られたので、図書館利用の促進という目的に対しては有効だったと言えるでしょう。

実際のFormsのコピーと回答画面

Microsoftアカウントがある方は以下のリンクでFormsのの複製ができますので、活用してみたい方はご自由にお使いください。

こちらのリンクからは実際の回答画面がご覧いただけます。
(実際に回答を送信することもできますが、多分見ることはありませんのでご自由に入力送信してみていただいて結構です)


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