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僕の彼女は障害者#27

彼女の障害プロフィール

専門学校卒業|5年間正社員で働く|
鬱病|適応障害|発症|
軽度の知的障害認定|
境界性パーソナリティ障害|
精神保険福祉手帳取得|
幼少期は父親のDV体験|

パーソナリティ障害の難しさ

週末は先週、行きそびれてしまったジムに行く事ができた。
一緒に運動する時間を共有できた事で、満足した週末を送る事ができた。
土曜日、僕は前妻との娘の面会交流があった。
ここで綴っていなかったが、僕には離婚歴がある。
僕の名誉のために言っておくと、慰謝料をとられたり、面会交流ができない、恨まれるようなトラブルになる離婚ではないので悪しからず。

僕の面会交流は彼女にとっては嬉しいものではない。
彼女の気持ちはこうだろう。
「私の大事な人を子供にとられてしまう!!」
以前はこの気持ちがかなり強くて、面会交流の度に暴れたり泣いたりして他害行為が大きかった。
しかし治療が進んでいきて、状態が安定した日が増えた事。僕自身の彼女への理解が進んだ事。これらで以前よりは他害行為が減っている。

境界性パーソナリティ障害の特徴の一つ。
物の捉え方が「0」か「100」なのだ。
愛されているか、愛されていないかの2択のみ。
私のためか、私のためじゃないか。
僕の気持ちが「彼女」に向かっていない事が少しでも分かるとこういうのだ。
「どうせ私なんか必要じゃないんでしょ」
「私より子供の方が大事なんでしょ」
これが「0」か「100」の捉え方。

しかし、先ほども言ったように治療が進み、捉え方も少しずつマイルドになってきている。
「0」と「100」の間が少しずつ生まれてきている印象だ。
彼女はこう言っている。
「子供の事を受け入れられるようにしたい。でもとられてしまうのは辛い。」
スモールステップだ。一歩ずつで、いきなり180度ひっくり返ることはない。
成長してくれてありがとう。

ひとりぼっちは寂しい

さて、この前の火曜日に大きなトラブルが起きた。
それでも週に1回なら大分良い状態だ。
何より後を引かなくなったのが僕にとっては助かる。

何があったかというと、僕が友人と食事に行く約束があったのだ。
彼女はその日に実家へ帰ると自分で決めていた。
DVをしていた父親のいる実家だ。
僕は心配もあったが、本人が「母親のために」と言っていたし、彼女自身の誕生日も近いから母親に「ケーキ用意しといて〜」とお願いしていたので、快く行ってらっしゃいと伝えていた。
おかげで僕も友人との食事を遅くまで楽しむ事ができたので満足だった。

ただ、一つ約束をしていた。
僕が帰ったらLINEをする事。
以前にも同じ事があって、酔っていた僕は帰りの時間が遅くなってしまい、彼女が大暴れした事があった。
そのため、23時ごろに帰るからLINEをすることになっていた。

僕は楽しくなって、大分酔っていた。
しかし、LINEの連絡は忘れなかった。
職場近くのゲストハウスに泊まることにしていたので、帰路でLINE。
僕「そろそろ帰るよ〜」
彼女「寂しいよ〜」
僕「もう帰るからね〜」
彼女「もう薬も飲んだからね〜」
僕は”薬を飲んだ”の一文で「もう寝るな」と思い込んでしまった。
そのため、LINEを見ないでシャワーや寝支度を始めた。
寝支度が済みスマホを見ると、LINEの通知が125件!
すぐにわかった。彼女は寝ていなくて、僕の対応に怒っているんだと。
LINEを開くと怒りの文章がずらずらと続いている。
時間を見ると、すでに寝ているようだが怒っていたのだろうと思い、明日の朝が憂鬱だと考えながら僕は就寝した。

成長の証

翌朝、僕は彼女に謝罪のLINEを送った。
すぐに既読になった。
だが返信は無い。
出勤前にもう一度謝罪のLINEを送って、電話をかけたが出なかった。
僕はやはり憂鬱な気持ちが大きくなった状態で仕事に向かった。
するとLINEが返ってきた。
彼女「昨日はごめんなさい。行ってらっしゃい。」と。
そして、125件の攻撃的なトークを全て取り消ししていた。
以前だったら、朝になっても怒りが収まらずに攻撃を続けていただろう。
「お前を困らせてやる!そしたら私のことを見るだろ!!」
という感情でだ。

しかし、彼女は成長していた。
僕の憂鬱な気持ちは晴れ晴れして、こうLINEを返した。
「僕の方こそ約束を守れなくてごめんね。帰ったら話そうね。」と。

人は鏡だ。
相手が攻撃的にくれば感情が揺れて相手に攻撃を仕返したくなる。
自分に余裕があれば感情の揺れ動きを抑えることもできるが、余裕がないと攻撃を返したくなってしまう。
一方、相手が柔らかく気持ちを表現してくれると、柔らかい表現で返す事ができる。そんな考えを再考する良い機会になった。

そして帰宅後は穏やかにお互いの反省点を話し合い、引きずる事がなかった。
これが彼女の成長だ。

おわりに

彼女が成長した要因は様々だ。
その中でも一番大事なものは「彼女の治療したい気持ち」だろう。
それがなければ、医療や福祉の資源が何を施しても効果は薄い。
彼女の治療のモチベーションがなんなのかを明確にすることを、デイケアの担当ナースさんが定期的に面談で引き出してくれている成果だと思う。
”彼女の目標”を実現させるために彼女自身が頑張っている。
その目標が遠かった時期にはなかったモチベーションだ。

この出来事から「長期目標」「短期目標」の設定とスモールステップが大事なことを実体験した。

最後に
先週から「養命酒」「弘真胃腸薬」を導入した僕の体調はなんとなく良いように感じる。胃腸の不調(重たさ)も和らいでいる。
体もポカポカしてきている。
エアコンの使い過ぎにも注意して、体の冷えを少なくすることを意識して過ごしている。
東洋医学の漢方や薬膳、僕の体や思考にとてもマッチしていると感じ、今後の継続を誓って、終わりとします。


ご覧いただきありがとうございました。

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