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青二才

「彼」について インターネットの海の中で彼をみつけたのは、高3のとき。撮る写真と、それから「まちづくりとコーヒー」というキャプションに惹かれて。ローカルに対する愛着を持たない私と見ている景色は違う一方、皆が首都圏に進学していくなかで、彼は地方で手を動かす数少ない戦友となっていった。 高校生の頃から、栃木のあちこちでコーヒーを淹れ、時と場と人の境界を繋いでいくのを見ていた。Hello-Coffeeという名前の、その「街角のごちゃまぜコーヒースタンド」は、私にとって彼の象

    • マロン色に染まった髪は叔母からの贈り物なのかもしれない

      ひとりっこである私を、まるで妹のように可愛がってくれていたのが、叔母の“みーちゃん”だった。そして、私もまた、彼女を姉のように慕っていた。 みーちゃんは、アパートの402号室に祖母と住んでいた。共働きの両親に代わって、彼女たちは私を可愛がってくれたように思う。手先が器用なみーちゃんは、リカちゃん人形の服や小物を作ってくれたり、ビー玉を飲み込むマジックを見せてくれたりした。そして彼女はいつも、ユニークな発想で私を楽しませてくれた。お菓子の入っていた缶に、水性ペンのインクをつけ

      • 新保拓人とノスタルジー

        こんにちは。デザイナーとしてIRENKA KOTANに所属している17歳です。デザイナーとして所属していますが、私自身は写真や映像が好きでよく観たり撮ったりしています。そしてなによりノスタルジックなプロダクトが大好きです。 今回は、なぜ私がノスタルジックなものが好きなのかという話と、ノスタルジックなものを生み出してきたクリエイターを紹介したいと思います。 1.そもそもノスタルジーとは何か「ノスタルジックなものが好きです」と口癖のように言っているものの、的確に簡潔に説明しろ

      青二才