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ベルリン観劇記録(21)Anna Bolena

 3月11日、ドイチェ・オーパーでドニゼッティのオペラ『Anna Bolena』。2021年12月5日チューリッヒ初演のプロダクション。

指揮 Daniele Squeo
演出 David Alden
舞台美術/衣装 Gideon Davey
照明 Elfried Roller
振付 Arturo Gama
映像 Robi Voigt
合唱指揮 Jeremy Bines
ドラマトゥルギー Michael Küster, Jörg Königsdorf
出演 Riccardo Fassi, Federica Lombardi, Jana Kurucová, Christian Simmons,
Xabier Anduaga, Arianna Manganello, Kangyoon Shine Lee, Chor der Deutschen Oper Berlin, Orchester der Deutschen Oper Berlin


プロセニアムの字幕はドイツ語と英語
一階後方席向けの字幕も小さいながら存在する


 アンナ・ボレーナって誰だいと思ったらアン・ブーリンのことだった。冒頭、のちのエリザベス一世となる少女が王座で寂しそうに座っている。取り巻きから紙の王冠を被せられ嬉しそうに振る舞うが、彼らが離れると引き裂いて捨ててしまう。
 二幕通して絵画的な演出。止め画は美しいが、ミザンの動機が希薄に感じた。

 余談。オペラを観るたびに隣の女性一人客と会話が生まれる。なぜか女性一人客と並ぶ確率が高いのだ。欧米はカップル文化というが、男性/女性一人客も少ないながら当たり前にいる。「一人で来るってことはあなた、オペラ好きですね……?」という連帯感もある。そしてより見える近くの席が空くと示し合わせて積極的に移動する。今日も前の席が空いて視界が開け、思わずお隣さんと見合わせる格好になった。「わ、よく見えるようになりましたね」と話しかけたら、「わたしの隣も空いたの、一個ずれるからよかったらここ来て。もっとよく観えるでしょ?」と。後半はかなり良い条件で鑑賞できた。

ドイツで観られるお芝居の本数が増えたり、資料を購入し易くなったり、作業をしに行くカフェでコーヒーをお代わりできたりします!