大学×アスレティックトレーナー

人生の夏休みと言われる大学4年間。

確かに自由な時間が多い分、夏休みであったかもしれません。特に、"オール"という行動は、時間がある大学生ならではの行動です。(オールしたら、次の日の午前中はないも同然です。2018年のロシアW杯の時に、試合を見過ぎて夜更かし続きの生活をしていたら、しばらく朝に弱くなった経験があります。必修をサボったこともありました。)

高校卒業後に、進学と就職の2つの選択肢に大きく分かれると思いますが、そんな中で大学に進学するメリットは何があるのでしょうか。(一応、進学にも大学と専門学校の2つの選択肢に大きく分かれます。)実際、地元の友達は高卒で働いている人もいますし、中卒で働いている人もいます。

高校生の頃までは、サッカーしていなかったため、いわゆるサッカー馬鹿でした。しかし、全く勉強していなかった自分も大学に進学したいと思っていました。そのため、大学受験に失敗?して、浪人しました。

そんな自分でも、大学4年間で人間として大きな進歩をすることができたと思います。人生の夏休みから多くのことを学びました。

大学では、語学や社会で共通して必要である一般教養の授業と、学部・学科の特色である専門的な授業があります。大学の授業で学んだことと、課外活動で学んだ人間として重要なことをまとめたいと思います。


0.大学・学部の選択とそこでの生活

5歳からサッカーをしていてスポーツのことを学びたいと中学生くらいから漠然と思っていました。また、怪我が非常に多く満足にサッカーをプレーすることができませんでした。特に、中高の時に理学療法士さんやATの方にお世話になりました。

そこから、トレーナーを目指すことと、スポーツを全般的に学べるスポーツ系の学部に進学したいと思いました。すごいありきたりな理由です。

出身高校が何故か馬鹿みたいに偏差値の高い大学ばかり受験・進学するという謎の風習があり、自分もその風習に乗り大学受験に挑戦したら、見事に落ちました。勉強していなかったため、勉強すれば合格できるというこれまた謎の自信がありました。両親にお願いして一年間の浪人生として予備校に通い、無事、H大学のスポーツ健康学部スポーツ健康学科に合格しました。第一志望ではありませんでしたが、嬉しかったというより安心しました。

大学入学後、高校サッカーが個人的に中途半端で終わってしまったので、真剣にサッカーしたい気持ちと、体育会でトレーナーとして活動したい気持ちで悩んでいました。通学時間なども考慮した結果、社会人チームで真剣にサッカーして、大学3年生になったら、学生トレーナーとして活動し始めようと決めました。授業やトレーナーの勉強とサッカーを中心として、空いた時間にバイトをする生活を大学1,2年生の時はおくっていました。



1.一般教養

視野形成と括られる授業と、英語です。1,2年生の時は視野形成の単位が面倒くさかったですが、4年生になった現在では結構大事な授業も複数あったと思います。

統計学は難しかったですが、非常にためになりました。卒論を含めた研究や膨大な情報であふれる現在の世の中では非常に役立ちます。特にトレーナーとして論文を読んだりする時に、統計の知識があるとないでは解釈できる幅が大きく変わるので、履修して良かったと思います。これから、大学院に進学予定なので、継続して学んでいきたいです。

履修したい授業に基礎科学があったのですが、時間の都合で履修できなかったのは少し残念でした。基礎科学の授業では、栄養学の基礎となる生化学や、簡単な統計学を学べるので、履修したかったです。

いわゆる、楽単もありました。全ての授業に全身全霊をこめるのは、精神的に厳しいので、多少は楽をしました。効率良く単位を取ることを学びました。

英語はもっとしっかり学びたかったです。高校の時と同じような感じの授業内容だったので、少し残念です。あれは、先生の自己満授業です。



2.専門的知識

高校までの学びと違って、専門的な学びが出来るところが大学です。専門的な授業がこんなにも楽しいものだとは思いませんでした。

しかし、授業の内容はその分野の表面を触る程度でした。たしかに、時間的にその程度しかできないのは当然でしょう。そんな中で質問しに行った時に丁寧に答えて下さったり、勉強の仕方を教えて下さったので、学びのモチベーションが高ければ問題ないと思います。

これらの授業を通して、勉強法も学びました。直接的に教えてもらったというより、授業の話を聞いて、論文とは何ぞや?研究とは何ぞや??ということを理解し、その論文の活用法を間接的に感じました。大学入学前と大学1,2年生の頃は、たくさんの専門書を読んでバリバリ勉強するつもりでした。しかし、論文や研究と臨床(トレーナー活動)の関係性を理解してからは、論文を読むようになりました。

(論文の重要性は大学の授業からも学びましたが、学校外のセミナーでも感じました。でも、そのようなセミナーの講師は大学の教授や講師であることがほとんどでした。)

(同じ大学出身の先輩のnoteです。非常に参考になります。)

座学と実習が一体となった授業は、さらに学びが深まりました。座学でも十分な内容でしたが、それをアウトプットしたことで学びや知識が定着しました。レポートや発表がほぼ毎週ある実習があり、非常に大変でしたが、振り返ると多くの学びや知識を身に付けることが出来たので、充実していたと思います。



3.専門的知識(ゼミ・ゼミナール・研究室)

キラキラ大学生と言えば、文系ではゼミ、理系では研究室に所属していることだと思います。ゼミ合宿は最高に楽しかったです。ザ大学生イベントの一つです。

(そういえば、高校3年生の時にどこかの大学のオープンキャンパスのパンフレットを見たときに、その大学・学部の特色にゼミと書いてありましたが、その時はゼミの定義や普通の授業と何が違うのか、サークル?みたいな認識であり、いまいち理解できなかったことを思い出しました。しかし、そんな自分も大学2年生からゼミに所属し始めて、そこから大学生活をゼミに注ぎ込んだと言っても過言ではありません。人生何が起こるかわかりませんね。)

アスレティックトレーナーを目指す学生が入るゼミに所属し始めてから、より勉強に力が入りました。自分が所属したゼミでは、発表時間が30分と長く、テストもあったため、ゼミ外での準備に時間がかかりました。準備は非常に大変でしたが、その時間は自分に必要なものであったと思うので、やり切れて良かったと思います。

また、ゼミの先生を通じて、学外のセミナーに数回参加させていただきました。知識が増えたことはもちろん、多くのプロとしてトレーナーをしている方々とお話しさせていただき、貴重な経験をすることが出来ました。2020年はコロナの影響で対面セミナーがなかったため、直接お話しできなかったことは残念でした。しかし、オンラインだからこそ、参加できるセミナーもあったことは良かったと思います。

(ゼミに関しては以下のnoteも参照してください。)



4.卒論・卒業論文・卒業研究

ザ大学生のイベントの一つ、卒論。卒論に関しては以下のnoteに感想を記しています。

コロナの影響もあり、思うように進まないこともありましたが、何とか書ききることが出来ました。今振り返ると、卒論で今後に学会でポスター発表できるような内容に仕上げることが出来なかったことが、もったいなかったと思います。イレギュラーが多かったので仕方ない面もありますが、セミナーに参加して多くの方々と話せてので、学会にも発表者として参加してみたい気もします。これから、さらに精進します。



5.人間力

高校生までと比較して大学生になってから、あいさつすることや感謝の気持ちを持つことなどの人として当たり前のことの真の意味を理解することができ、実践できるようになったと思います。高校生と違い、大学生は自由が増える代わりに、責任もついてきて、自立・自律が必要になります。だからこそ、人として当たり前のことが出来ることの重要性を実感したと思います。

小中学生までは井の中の蛙、高校生は自分さえ良ければ良いというそれぞれ偏った信念があったことは、現在その影響が出て少し苦労する時があるので、もったいなかったと思います。でも、気付いて変わろうとしていることは非常に素晴らしいことであり、また変化を実感できる経験もあるので、継続していきます。

また、初心と感謝の気持ちを忘れないことが大事であることも実感しました。

しっかりとした軸を持っておくことで、良い悪い時の双方の状況で頑張り続けることが出来ます。感謝を忘れ、満足していたり驕っていると、成長を止めます。



6.大学×アスレティックトレーナー

さて、このnoteのテーマである、大学×アスレティックトレーナー。

トレーナーは、誰でも名乗れる仕事・役職名です。医師みたいに国家試験があるわけではありません。必要な資格もありません。自分は、わざわざ一浪してまで難関私大?と呼ばれる大学に進学しました。世間一般的に、一般就職に有利?にもかかわらず、現状が中々厳しいトレーナー・アスレティックトレーナーを目指しました。

しかし、自分がわざわざ一浪して難関私大に進学してアスレティックトレーナーを目指して、良かったと思います。

大学進学当初の目指すべきトレーナーは、いわゆる”何でも治せるスーパーマン”、”パフォーマンス向上を導くスーパーマン”みたいなイメージでした。これらの能力も必要でしょう。しかし、大学に進学して勉強を進めていくと、スーパーマンである必要はないと思うようになりました。

スーパーマンというより、ジェネラリストであるべきだと思うようになりました。

アスレティックトレーナーの仕事領域は、非常に広範囲です。数多くの領域を網羅しないといけません。(機能解剖学・生理学・バイオメカニクス・栄養学・整形外科・トレーニング・コーチングetc.)

その中で、自分の得意な領域を作るべきだと思います。

JSPOのカリキュラム内容は、勉強を進めるほど、深掘りできるので、勉強することは膨大です。

これらのことを気付くきっかけになったのは、間違いなく大学の授業です。特に、上記で述べた専門的な授業での出来事です。泉先生のアスレティックトレーナーはどうあるべきか、瀬戸先生のアスレティックトレーナーとスポーツドクターの連携、木下先生のスポーツリスクマネジメントetc.のお話しは非常に印象に残っています。

トレーナーは仕事がないと言われています。しかし、私はそのようなことはないと思います。優秀なトレーナーは、逆に仕事を選ばないといけません。優秀なトレーナーは、引く手あまたです。なので、皆さんの中でトレーナーを目指す人は、勉強を頑張ってください。

これは、木下先生が運動処方・負荷テストの授業中におっしゃっていたお話しです。

優秀なトレーナーとは、すごいスキル・腕を持っている、いわゆるスーパーマンではなく、上記で述べたジェネラリストです。そんなジェネラリストでも、特にスポーツ現場で命に関わる事故・怪我を防げる知識と能力の重要性を木下先生は強調していました。

アスレティックトレーナーを目指す上で、上記のことは大きな礎になりました。この大学に進学しなければ、得られなかった思考かもしれません。一浪して思考が変わったから、得られた思考かもしれません。厳しい・難しい世の中でも頑張り続けることが出来ると思います。

まさに、出会いに感謝です。

目指すは、スーパーなジェネラリストです。(ジェネラルなスーパーマンは、結局普通な気がします。)



7.まとめ

高校生までは、”少しでも高いレベルサッカーしたい!”、”長い期間サッカー選手でありたい!”という気持ちだけで生きてきたといっても過言ではないです。その分、勉強・教養・一般常識・人間関係etc.を疎かにしていました。そもそも、これらのことは、学生である限り、また学生も人間であるので、疎かにしてはいけないことです。しかし、大学生になってから、サッカーだけしていても生きていけない、疎かにしていたりことの付けが回ってきたと感じるようになりました。自分は大きく変わらないといけないと感じました。幸い、17年間本気でサッカーを続けた経験があったので、それを軸にして行動は少し出来たと思います。それでも、まだまだなので、これからも継続していきます。

一般教養・専門的な知識をアスレティックトレーナーにしっかり関連づけることが大学4年間で出来ました。これは、自分にとって大学に進学しないと出来ない経験であったと思います。

最後に、学びの楽しさ・遊びの楽しさと、充実感を感じることが出来た大学4年間でした。アスレティックトレーナーを目指す上で、大きな礎が出来ました。おそらく、こんなに楽しく充実した日々は中々来ないでしょう。そんな大学4年間に捧げる言葉は、これしかないですね。

”感謝!ありがとう!!Thank you!!!”

”尊敬!リスペクト!!Respect!!!”

Fin



p.s.

最近、胃が小さくなりました。明らかに食べる量が減りました。一見、どうでもいいことですが、よく考えてみると、どうでもよくないことです。

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