3/26 マイルドカフェオーレのストロー事変

 落ち込んだりもするけれど、わたしは元気です、なんて。魔女宅のキキは永遠の憧れ。

 図書館に予約本の受け取りに行ってきた。小説とエッセイと社会系、ジャンルばらばらでバランスよく、な3冊の用意ができていた。こういうふうにジャンルがばらけると、本を読む息抜きに他の本に移れるのでうれしい。小説3冊とかだと、世界の切り替えがうまくできなくて、そういう読み方はできない。

 図書館のカウンターで予約本を受け取るときに、ハードカバーの小説がわたしの予想より厚みがあってちょっと怯んだ。本の持ち帰り用にと持っていっていたビニール袋が小さめだったので、きちんと収まるかと心配になったけれど、入れてみたらぎりぎり大丈夫だったので安心した。
 厚みのある本と相対するとき、わくわくするときと怯むときがある。自分の受け入れ態勢の整い具合の違いか。テーブルいっぱいのごちそうが用意されているときのお腹の空き具合みたいな。ちょっと違うか。

 いつも通っている図書館への道のりが、毎年旦那さんとのお花見デートのルートの一部で。下見がてら、桜の咲き具合を見てきた。今日時点で、素人の目測で二分咲きってところかしら。これまた素人予想で、今週末の土日で八分咲き、4月に入ってからになる来週末の土日だと満開を越えて盛大に舞い散っているくらいかなぁ。満開手前くらいもきれいだけれど、風が吹くと花びらがざぁっと舞う様を眺めるのが好きだから、お花見は来週末がいいかもしれない。あとは、それまでに雨が降って散ってしまわないか、お天気が心配。
 図書館前の白っぽい桜2本だけ、満開だった。満開の桜の木は、他の木とは、オーラというか、雰囲気というか、佇まいというか、そういうのが何か違って、畏れる。

 おでかけのごほうびに、お気に入りでよく飲んでいるグリコのマイルドカフェオーレの500ml紙パックを買って帰ってきて、家でさあ飲もうと付属のストローを剥がそうとしたら、ストローがついていなかった。スーパーの袋の中に落としたかと思って確認してもない。ストローが剥がれたのを選んで買ってきてしまったかと指でストロー貼り付けの糊あとを探しても見つからず。パッケージを読んだら、『ストローは添付しておりません』の表示を見つけた。ストロー、なくなった……。しかたなく、コップに注いで飲んだけれど、いつもとは違う味に感じた。

 世の中的に、プラスチックストローが廃止の方向に向かっているのは知っている。環境への配慮や経費削減とか、いろいろな理由があったんだろうな、とも思う。でも、なくなってはじめてわかる、その大切さ。わたしにとっての『マイルドカフェオーレ』は、あの3段ストローを袋から出してぱちぱちっとのばして、ストロー穴をめくってストローを刺して飲む、その飲む前までの工程が思いのほか重要だったんだなぁ、と気がついた。カフェオレを飲む=ちょっと一息、なことが多かったから、あの一連の作業がOFFモードに切り替わるスイッチになっていたらしい。そんなわけで、ストローなしじゃ、少し物足りない。

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