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ドーパミン的幸福の幸と不幸

 他人事ではなかったので筆をとる。自分も一時期、いわゆるソシャゲにお金をつぎ込んでいました。前職の最後に携わった炎上案件が無事完了して虚無状態になり、ぽっかり空いた心を満たすために始めたのがきっかけでした。なんでソシャゲでガチャを回したかというと、お金を払えば「何時でも気軽に欲しい物を手に入れて心が満たすことができるから」です。もちろんそのお金を使ば、物理的なものをたくさん買えましたし、旅行にもたくさん行けたと思います。ただ物理的な物を買うには既に家にある物を整理しないといけませんし、旅行はコロナでいくことができません。鬱屈した状態から抜け出したくて、心をみたしたくて、でもその方法をなかなか見つけられない状態でガチャに出会ってしまったわけです。

 ガチャなので、欲しい物が必ず手に入るとは限りません。なのでお金をつぎ込んで、ようやく欲しい物が手に入れることができます。ここでドーパミンが大量に分泌されて強い幸福感につつまれます。ただドーパミン的幸福の問題は、幸福感がすぐに消え去るところです。体感ですが一週間も保たなかったと思います。そのため同じ幸福感をもとめて新しいガチャが出るたびに心の穴を埋めたくてを何度も回してしまうわけです。

 たまたま病院に置いてあったこの本を読んで、ドーパミン的幸福だったということに気がつくことができました。この本では、幸福の土台がない人がドーパミン的な幸福だけで満たされようとすると破綻するという旨がかかれていました。朝日がきれい、朝の空気がおいしいといった、日常から感じとる幸福(セロトニン的幸福)、人や動物と関わっているときに感じる幸福(オキシトシン的幸福)の上にドーパミン的な幸福を添えないと一生アンバランスな幸福感しか得られないのだと気づかされました。

 実はガチャをまわしすぎて、いまだにその返済に追われています。。。若干ですが余裕も生まれてきているので、いまはそのお金を経験・体験につぎ込むよう意識しています。本を読んだり、映画を見たり、人と遊んだり。また物を買うときは新しい経験を得られるかを意識して買うようにしています。

ガチャは一生やらん。偽物の幸福感はいらん。そんな学びを得ました。

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