ラクダ荘の住民たち①

卒業して随分と経つが、大学生時代を京都で過ごした。
地方から出てきたので、人生初の一人暮らしである。

そんなわたしがラクダ荘(仮名)に住み始めたのは、ある年の4月1日。
ラクダ荘は、京都にある様々な大学に通う様々な学生(県外出身者)が集まる学生寮みたいなものだった。
共用の食堂があり、管理人がいる。
部屋は個々にあるので、プライバシーは守られる。
1人だけど1人じゃない感覚。

ひとつ屋根の下に住む子たちと、仲良くならないわけがない。
幸いにも食堂を利用したことで友達ができ、そこから派生していき、最終的にサークルなのかと思うくらい20人くらいが友達になった。

ぬくぬくと地方の田舎で暮らしていたわたしにとって、初めての県外での一人暮らしであり、初めて県外出身の友達ができ、初めてこんな人と会った!という人たちと会い、刺激的であった。
いかに今まで狭い世界で生きていたか。
完全におのぼりさんである。

住民たちは、まあ〜個性的。いやかなり。
面白い人たちがよくもこんなに集まったなと思った。
彼女たちをみて、自分は普通だ、大丈夫だと言い聞かせた。

4年間で色々あった。イベントもよくしたし、よくしゃべって笑って、事件もあった。
そんなラクダ荘ライフを、個性的な住民たちとの思い出とともに少しずつ振り返ってみようと思う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?