インサイドセールスの少し先の未来を妄想してみた
こんにちは!SmartHRのインサイドセールスでマネージャーをしています古川(@tmfk0709)です。
いよいよ緊急事態宣言が解除されましたね。
withコロナに向かって世の中が大きく変わっていくなかで、インサイドセールスの未来はどう変化していくんだろう?とぼんやり考えてみました。
私の頭の中に浮かんだ時点で、他の誰かも同じことを考えているでしょうし、なんなら既に着手している方もいらっしゃるかもしれません。思考は現実化するというか、イメージすることが実現の第一歩だと思っていますので、とりあえずnoteで私の頭の中を晒してみます。よろしければ最後までお付き合いください。
動画ナーチャリングが主流になる
これは妄想というか、もう確信していることですが、今後ますますナーチャリングを目的とした動画が多数制作されるようになると思います。
理由は「伝わりやすい」から。
SmartHRにも、ナーチャリング用ではありませんが、サービス紹介動画がいくつかあります。音声がなくとも視覚のみでどんなサービスなのかが伝わるはずです。
この動画は約3分ありますが、興味付けには30秒ほどのCMのような動画(15秒だと短すぎるかな?)で十分。bouncyさんの動画がイメージに近いでしょうか。動画の制作コストもどんどん下がっているため、色々な種類の動画も作れるようになってきています。長文のメルマガはどんどん読まれなくなり、短時間で効率的に情報収集ができる動画が当たり前になるではと思います。
顧客のストーリーを紡いでいく
顧客の中である程度情報が貯まり、「詳しい話を聞いてみたい」となってはじめて電話をすることになります。しかし、ここで「温度感の高いお客さまだ!」と意気揚々と電話をかけ「どんなことにお困りですか?」とゼロベースでヒアリングするのは、全てを台無しにする行為です。
これまで取得してきた情報をもとに、顧客がどんな問題を抱え、どんな情報に興味があって、どんな未来を描いているのかというマーケティングが紡いできたストーリーを丁寧に受け取り、その続きのストーリーを顧客と一緒に作り上げていく。
この辺は既に多くの組織がインサイドセールスメンバーの個の力として実行している組織がたくさんあるかと思いますが、今後はもしかしたらMAツールに溜まったデータからAIが顧客の思考パターンを予測し、それに合ったトークスクリプトを自動作成してくれる、なんていうサービスもできるかもしれませんね(もうある?)。
最高の顧客体験(UX)が求められる
ホリエモン氏の電話嫌いは有名ですが、やはり電話というのは強制的に相手の時間を奪う行為という側面があります。ここをなんとかしたい。
企業はウェビナーやホワイトペーパーなど、たくさんのコンテンツを用意して、顧客が欲しい情報を欲しいタイミングで収集してもらおうとしています。情報収集までは行動の主体が顧客にあるのに、電話をすることで一気にそれを奪ってしまう。ここにコミュニケーションの谷があると思っています。
もっと知りたいことがある場合は、チャットで十分かもしれません。
そしてある程度顧客側で情報が揃ったら、顧客自ら商談を設定すればいい。
既にMiitelさんが実施されているように、問い合わせフォームからデモの予定を予約できるようにすれば、自ら情報収集ができるリテラシーの高い顧客の場合は、ISが介入せずとも商談設定まで終わってしまいます。
ましてや、リモートワークやfondeskなどの電話代行サービスの普及により、そもそも電話が繋がらないというケースが今まで以上に増えてくると思います。
今後のマーケおよびインサイドセールスは、顧客自らが商談を設定するか、「電話がほしい」と言ってもらうところにポイントを置いた顧客体験を設計する必要があるということですね。
インサイドセールスは必要か?
そうなってくると、インサイドセールスは必要なのか?という疑問が浮かびます。私の現時点での回答は「絶対に必要」だということ。
やはり、アナログ的手法でしかリーチできない層というのが確実に存在しますし、なにより一度興味関心を失ってしまった顧客を再び検討の土台に呼び戻すのは、「人」しかいないと確信しています。
顧客体験を意識し、行動の主体を顧客に委ねるがゆえに、サービスの印象やイメージの受け取り方も顧客次第ということなります。
インサイトセールス(Insight Sales)という言葉は以前からありますが、「顧客がまだ気づいていない課題を見つけてあげてニーズを喚起し、顧客の合意形成をつくる」ことができる営業のことです。顧客がすでに気づいている課題に対して解決方法を提示するソリューション営業とは違います。マーケティングファネルのかなり手前のフェーズからより相手の根本的な部分を掴んで、購買までのフェーズを進める営業力が重要だと思っています。
上記記事にもある「インサイトセールス(Insight Sales)」を行えるのは今のところ人だけ。マーケティングファネルを点ではなく、線で捉えることができるインサイドセールスが揃っていることが、強いインサイドセールス組織の条件となります。
現状はメンバーの熟練度に依存している部分が大きいですが、今後はテクノロジーの進化によって、戦略的に顧客インサイトを掴む仕組みが設計できるようになっていくはず。スピーディーにキャッチアップして、組織をアップデートしていきたいですね。
最後に
インサイドセールスに正解はなく、企業ごと、プロダクトごとにそれぞれの理想形があっていいと思います。そしてその形はテクノロジーの進化と共にこれからも変わり続けていくため、いつでも少し先の未来をイメージしながら、日々邁進していこうと思います!
ではまた!
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