歩行観察 2

今回は、歩行時の振り出し後半の場面についてです。

歩行の振り出しは、遊脚期といい、遊脚前期、遊脚中期、遊脚後期といいます。

振り出し後半のことを遊脚後期といい、この時期では、足が前に振り出され、足を接地する準備に入ります。

遊脚後期では、足を前方に接地するために、膝が伸展していきますが、この伸展にも個人差があります。

何が違うかというと、、、いろいろとありますが、

今回は「膝の伸展速度」に着目しました。

足を振り出すときに、膝がサッと素早く伸びる人と、スーッとゆっくり伸びる人がいます。

この違いはなんでしょうか?

私は、膝関節の捻じれが関係していると思いました。
捻じれというのは、膝関節の回旋のことで、膝の向きとつま先の向きで判断することができます。
回旋には、外旋と内旋があり、膝か内を向いていて(内股)つま先が外を向いている場合を外旋、膝が外を向いていて(がに股)つま先が内を向いている場合が内旋です。

そして

膝が外旋傾向の人は、膝の伸展が早く、内旋傾向の人は、膝の伸展がゆっくりとなる


これが、今回観察して思ったことです。

解剖学、運動学的に3通りの考察をしてみました。

1つ目
膝の伸展には外旋が必要であるため、スムーズな膝伸展が促されやすいこと

2つ目
内股でつま先が外を向いている場合、足底の荷重点は、踵から母趾方向に真っすぐ抜けやすく、小指側にかかりずらい。そうすると、荷重時間が短縮され、反対の足をすぐにつかないといけなくなってしまう。なので、股関節による振り出しの大きさは少なくし、膝の伸展を早くしているのではないか。

3つ目
振り出しで内股(股関節内旋)している場合、本来振り出しでは、股関節は外旋方向に動き、ストライドをかせぐことができますが、それができず、股関節の屈曲が減る。そうすると膝の伸展を強調して振り出すのではないか。


ということで、

振り出し後半の膝伸展速度には、膝関節のアライメント(外旋位・内旋位)と反対側の十分な立脚時間、振り出しでの股関節外旋方向の動きが関係していると考えました。


以上です。みなさんはどう思いますか?
最後まで読んでいただきありがとうございました。


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