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NEW BLOOD vol.2、完。

こんにちは。Nimbusのボーカル、TAMAです。近所のカレー屋で中辛を頼むと、日によって辛さにバラつきがあります。だがそれがいい。ナマステ。

さて、かなりの大風呂敷を広げて大々的に行ったNightfall EPのリリースと、そのレコ発であるNEW BLOOD vol.2も無事終了しました。

いや、もちろんこれからも風呂敷は広げまくりますけど、とりあえずの区切りとして今日は企画に焦点を当てて振り返りたいと思います。ちなみに、今日は長くなります。


NEW BLOODって何よ

2022年の1月、5th Single「NOVA」のリリースと共に始まったこの企画には明確なコンセプトがあります。そもそもこの「NEW BLOOD」と言う名前は、NOVAの歌詞"We're gonna bleed new blood"に由来しています。が、それだけじゃない。

・シーンの最前線で血を流して戦っているバンドを集めたい

・いつかこの企画がシーンになくてはならない、血液のような企画にしたい

・流血沙汰が起こるレベルで遊んで欲しい

・この企画に出るバンドも、遊びに来てくれたお客さんも、全員がこの先のシーンを形作る新たな血になって欲しい


これら全てのコンセプトをひっくるめて「NEW BLOOD(新しい血)」という名前をつけました。ライブハウスシーンのマジの最前線だと胸を張って自負しています。
加えて言うと、積極的にライブ活動を行い、群雄割拠のメタルコアシーンの中でその腕っぷしから名を挙げているバンドをお誘いしています。そもそも第一回のラインナップからヤバかった。

この先もNEW BLOODは続けていきます。
この企画は唯一「出演したい」という"自薦"も受け付けている企画です。今回も前回も「いつか出てみたい」という声を多数いただきました。俺らならカマせるよ、というバンドの申し出をお待ちしています。いつでも連絡をください。
次の「新しい血」は、あなたです。

新宿ANTIKNOCKというライブハウス

NEW BLOODの開催場所は第一回、第二回共に新宿ANTIKNOCKで開催しました。都会のど真ん中にある雑居ビルの地下。所狭しと並べられたポスターやフライヤーに、グラフィティアート。でも閉鎖的ではなく、むしろ新参ウェルカムな場所。

この看板を見ると何故か安心する

19歳の時に敷居を跨いで以来お世話になってきましたが、決定的となったのはコロナ禍の時。メンバーがたった2人になり、かなり悔しい思いをしていた時、ANTIKNOCKのスタッフさん達は逆にものすごく親身に相談に乗ってくれました。これからどうなるかという不安や、当時腹の底で抱えていたモノを打ち明け、助言や力添えをしてくれた恩はこの先一生忘れないと思います。

さて、そんなANTIKNOCKでNimbusが企画をやると必ず起きる現象があります。
お客さんも出演バンドさんも口を揃えて「なんでか分からないけど今日めっちゃ楽しい」と言ってくれ、満面の笑みでその日を過ごしてくれるんです。

我々はかなりシリアスで時に暴力的な音楽をやっていますが、お客さんも出演バンドもみんな笑顔でその日を楽しんでくれるの、素敵じゃないですか?

みんなの力あっての事だと思いますが、ANTIKNOCKという場所が自然とそうさせているという側面もまた、確実にあると思います。
あとNimbus企画の日はお酒がめっちゃ出るそうです。

東京メタルコアシーンの最先端

さて、そんなこんなで開催されたNEW BLOOD vol.2ですが、今回も心強いバンド達に力を貸してもらいました。

①SIGHTBACKS

トップバッターを務めたSIGHTBACKS、ヘヴィなサウンドにインダストリアルな世界観を持たせ、HIP HOPやハードスタイルなEDMの要素をふんだんに散りばめたNu Metalcore。

個人的に、彼らのいい意味で気取ってないライブスタイルがめちゃくちゃ好きなんですよね。
先鋭的な音楽でありながら、その場の雰囲気を強引に自分らのステージに引き摺り込む貪欲さ。彼らのライブは、イベント前半特有の皆んなの硬さを破壊し、空気感を最初からトップギアへ持って行ってくれました。あとギターソロでFujiが満面の笑みでブチ上がってた。

そんなSIGHTBACKSは7/30に、同じく新宿ANTIKNOCKで企画をやります。

先日リリースの新曲もイカしてるので、マストチェックしましょう。強すぎるってマジで。

②HERWIT

2バンド目はHERWIT。ボーカルのNaokiとギターのTKは、僕が以前のバンドに所属してた2017年からの仲。彼らも様々なバンドを経てきた中で、今回の企画でぶつかれるのは感慨深いものがありました。

終始ダークなニューメタルコア。変拍子を交えたブレイクダウンが変態的すぎる。そしてボーカルNaokiの悲鳴のような狂気を感じさせるシャウトが、不穏で冷たい世界観を彩りフロアを支配していく様は圧巻。昔からの仲とはいえ、ここまで進化してるとは思わないじゃないですか。半端ないって。言っといてや!そんな進化してるんやったら……

もちろん企画当日もその力を遺憾なく発揮。一音目から会場を暗黒色に染め上げます。え、会場BACKROOMだったっけ?
実際に見て印象的だったのは、Naokiの目線の使い方ってめちゃくちゃ上手いんですよね。
HERWITの世界観、血が沸るというより背筋がゾクゾクする感じがマジでたまらん。

音源の完成度も半端ない。なんというか「こうしたら気持ちええやろ」「このまま行くと思うやろ?でもちゃうねん」の塩梅が完璧なんですよ。電子ドラッグばりに中毒性抜群な彼らの世界観を、ぜひ体感してみてください。

③Haze of the Bullet Blossom

通称HotBB(ホットビービー)。流麗なギターリフとピアノの旋律が複雑に絡み合い、時に軽快な弦飛びリフで、時にDjentyな刻みで織りなす芸術的な楽曲。そこにボーカルAtsukiのエモーショナルな日本詞シャウトが入る彼らの世界観は、宛ら繊細なガラス細工のよう。

実は彼らの活動開始前からの仲であり、うちのFujiは彼らの始動から最近までギターサポートを勤めていました。加えてFujiと彼らのドラマーYuichiroはAfterglowというバンドで元メンバー同士。Yuichiroは僕と実家がクソ近いという、何かと繋がりが多い友達だったりします。

そんな彼らHotBBですが、今回は新たなギターサポートの津島君を迎え3番手で登場してもらいました。一曲目からメロディアスなギターリフをかまし、持ち前のガラス細工のような世界観でフロアを包みこんでいく。Osmanthusでは僕をFeaturingに指名してくれ、僕は数年ぶりにポエトリーをやりました。訴えられたりしないかが心配です(呼んでくれて本当にありがとう)。

そんな彼らは今、水面下でとんでもない準備をしているそうです。置いていかれないよう、これからの活動をしっかりと注視する必要があります。ちなみに僕は彼らの呼び名を「HotBB(ホットビービー)」で定着させるべく孤軍奮闘しています。絶対諦めんぞ。

④ALIOTH

4バンド目はALIOTH。今回唯一、NEW BLOOD vol.1から連続での出演となります。その時からの仲ですが、その後彼らの企画やツアーにNimbusも幾度か呼んでもらい、僕自身彼らの活動を最も近い距離で見てきた人間の1人だと思います。ちなみに今回彼らのドラムサポートを勤めたぐっち君は、Nimbusの始動企画時に対バンしたRAGの元メンバーです。懐かし〜!

そんな彼らは去年Chronosをリリース、そして今年は同期のAblaze in Veinsと共にスプリットEPを出し、東名阪を巡るツアーを敢行。精力的な活動に裏付けられた結果か、最初の頃にあった青臭さは鳴りを顰め、爆発的な成長を遂げていました。

卓越した演奏力を持ち、楽曲の繊細な雰囲気を再現しつつも、ステージを破壊せんと暴れ回り、フロアを灼熱で包み込んでいく。圧倒的な音圧と、制御不能の罵詈雑言と共にフロアを煽り散らかしていく様はほぼ、というか間違いなく輩です。今回も彼らのShadow Fallsという曲にFeaturingさせてもらいましたが、いつかカツアゲされるんじゃないかとドキドキしています。

しかしひとたび人と接すれば温和で礼儀を忘れず、しかし内には大きな情熱を抱えた彼らの人柄は、多くの人間を魅了してきました。俺らを先輩と慕ってくれる彼らの為にも、これからもカッコ悪い姿は見せられないと気が引き締まるばかりですね。

余談ですが、ギターのヒロトが働いている横浜のPLAYERSというハンバーガー屋はマジで美味しいです。クソデカバーガーを体感したい人は是非。

でけぇ〜〜〜‼️

⑤INKLXSHA

5番手は新進気鋭のデスコアバンド、INKLXSHA。ボーカルのTakuちゃんとは2017年、これまたお互いがやっていた前身バンドからの仲です。

ダウンテンポで叩きつけるようなデスコアですが、その時々でトラップの要素を取り入れ808 Bassでフロアをぶっ飛ばすスタイルは圧巻。TakuちゃんはBXTZAITという名義でラッパー活動もしているためか、近年トラップを取り入れたバンドが多い中、そのクオリティは頭一つ飛び抜けています。

シャウトもかなりタフガイ系。昔の彼の綺麗なシャウトはどこへやら、鈍器のような音圧をした咆哮に様変わりしていました。シャウトというより、あれはもはや怒号です。

そしてワーミーを取り入れたギターリフも秀逸。ワーミーってなんかイカれピエロの飛び道具みたいな見た目してるエフェクターのくせに、使い方次第ではめちゃくちゃグルーヴィなリフを構築できるから好きなんですよね。

そしてローチューニングでも解像度をブラさないベースと、音数の少ない展開に敢えてゴーストノートで手数を増やしていくドラム。まさに不足が一切ない彼らの楽曲を、是非体感してみてください。

⑥GIVEN BY THE FLAMES

お次は仲良しGBTF。ボーカルのWillianとも、僕が前身バンドにいた時からの仲。うちのベースのRyotaが以前所属していたバンドとも密な関係にあり、かなりの仲良しです。オファーから出演OKまでが爆速すぎて笑いました。本当にありがとう。そしてまさかのRONOVEをやってくれてぶち上がりました。動画に俺の変な声が入っています。

圧倒的な演奏力と、どこまでも踊れる楽曲を持ちながらも、彼らの真骨頂はやはりその世界観。1st Albumの「13」は楽曲名が全て悪魔から取られており、そのゴシックな世界観に更なる深みを与えています。

徹底して「黒」を纏う彼らですが、やはりステージ映えがすごいんですよ。そしてそれらの武器を駆使した上で、ライブの頭から最後まで緻密な世界観を細部までストイックに詰めて再現してる。バンドのライブというより、もはや一つの劇だと思っています。

そんな彼らとは7/30も対バンします。初台WALLにてお待ちしております。


⑦HONE YOUR SENSE

偉大すぎる先輩。僕自身、日本のメタルコアバンドでトップクラスに夢中になったバンドの一つです。自分の企画で呼ぶのが目標でもありました。ボーカルのBaraさんやベースのSatoshiさんをはじめ、いつもお世話になりっぱなしです。

バンド数が多い企画のトリ前という立ち位置でしたが、あまりにも圧倒的なライブ力で半端じゃない存在感を発揮していました。というか強すぎて正直怖かった(笑)。HYSのライブって音圧やパッションももちろんすごいのですが、何よりその場にいる全員が楽しめるライブなんですよね。

Baraさんはじめメンバーの全員が、フロアにいる人の一人一人を、誰一人置いてけぼりにせず楽しませる。そして当然、自分たちも心から目一杯楽しむ。一見簡単そうに思えるかもしれませんが、それができるバンドってマジで少ないと思います。

HYSの好きなところは、複数人が集まって音楽を演奏し、それを大人数の前で披露する「ライブ現場」のいい部分を、純粋なまでに突き詰めているところなんですよね。

そしてセトリにBlack LotusとThe Last Man Standingが入っていてテンションが天元突破しました。もう悔いはないです。

⑧Nimbus

ラストは我々。まあ改めてここに書く事はない……というか、楽しすぎてあんまり記憶がないんですよね。ただとにかく、フロアのみんなの笑顔がひたすらに眩しかった。セトリはこんな感じ。

EPの曲を中心に組みました。+REAL TVLKって感じで。最後のNightfallが終わり、楽屋に戻ったところでフロアから「ワンモア〜」とアンコールの催促。
だよね。あの曲やってないもんね。

SEをぶっ放し、始めましたるは今日までの我らのアンセム「NOVA」。テンション上がりすぎて上裸で歌いました。意外と筋肉あってすみません。

1サビ終わったくらいでなんとGBTFのWillianがステージに登場。そしてまさかのNOVAを歌い始める異常事態が発生。そんなん聞いてなさすぎて爆笑しながら歌ってました。
どうやら俺以外のメンバー全員このドッキリFeaturing知ってたらしい。なんなら箱のスタッフや演者も知ってたらしい。主催バンドのボーカルが盛大なドッキリに嵌まる面白空間に。

いや、マジで嬉しかったです。いつもドッキリ仕掛ける側なので、予想してませんでしたが(笑)。

総括

さて、かつてないほどの文章量となりましたが、当日様々なイベントが被る中で来場してくれたお客さん、出演してくれた仲間達、ライブハウスのスタッフさん全員がいたからこそ、あの最高の一日が作れたと確信しています。
改めて、この場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございました。

今後の予定もバンバン決まっております。今回出演してくれたバンド達が、そして僕達が大きくなっていく様を楽しみにしていてください。そして会いたくなったら、いつでもライブハウスに遊びに来てください。僕達は待っています。
今決まっているライブは下記フォーム、及びこのノートのコメントからでもチケット予約が可能です。

>>チケット予約フォーム

NEW BLOODももちろん続きます。冒頭の項でも述べましたが"出たい!"と思ったバンドさんからの自薦もお待ちしています。次回の日程を組む際、積極的にラインナップの俎上に上げたいと思います。

それでは今日はこの辺で。僕は今から仕返しのドッキリを仕込むべく、まずは「ドッキリ大成功!」の立札を制作しようと思います。

あの日アンチノックにいた全ての人に幸あれ!

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