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【第5話】デザイナー前田、GRAPH北川一成に会う!

旧ブログ「まえだたかしのノート」からの転載記事です。これは2016年6月15日に書いた記事。

これまでのお話
【第1話】デザイナー前田、30歳を目前に焦る。
【第2話】デザイナー前田、水野学氏に会う。
【第3話】デザイナー前田、面接の結果、ある答えにたどり着く。
【第4話】デザイナー前田、30歳になり焦りが復活。再び動き出す。

前回までの前田

2007年。30歳になり、「このままでいいのか」と焦ってきて本やセミナーから知識を吸収しまくっていた時、あるセミナーでショックを受けた。

TDC希望塾のセミナーでのとある日の講義。

「デザイナーはゴミを作っている。」

セミナーの先生は実際はそんなにキツイ言葉ではなかったが、ぼくの心にはキツく刺さりました。90分間ずっとそんな話・・・。地球温暖化の現実を知ってショックを受けました。「気候変動+2℃」という本を紹介していたことを今でも強く覚えています。

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子供の未来はだいじょうぶなのか?

本当にそう思わされた。

やる気になって矢先だったこともあって、モチベーションがさがり強い喪失感がありました。さらに、デザイナーなんて胸を張れる仕事じゃない。その時は本当にそう思ってしまいました。

この考えからのちに「デザインなんて大した仕事じゃない」と発言して傷つけてしまうことにもなりました。

この時の自分に「大貫卓也を思い出せ。」 と言ってあげたい。

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その後、それでもセミナーや勉強は継続していましたが、温暖化を引きずっていてどうも身にならなかった。

とにかく、デザインに対する不信感しかなかったんです。

大阪で、GRAPHの北川一成さんの講演情報をゲット

セミナーにて、GRAPHの北川一成さんが、大阪のDDDギャラリーで講演をする情報をゲットしました。

北川一成さんといえば、世界のグラフィックデザイナー協会の会員にも選ばれている。日本を代表するグラフィックデザイナーです。

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北川一成/アートディレクター・グラフィックデザイナー/GRAPH代表
出典:GRAPH公式サイト

GRAPH(グラフ)は兵庫県加西市にある印刷会社です。印刷会社兼デザイン会社という形んです。東京にもデザインチームののオフィスがあります。「印刷×デザイン」をもとにおもしろい、クオリティの高い印刷物を作っています。

北川一成さんのデザイン

変なホテル

月の桂

デザイン賞

出典:GRAPH公式サイト

前に読んだ本の北川一成さんのインタビューで、

「捨てられない印刷物を目標にしている」と発言されていました。

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「これや!」   ピンときました。

講演を絶対聞きに行こう。もしも、話せる機会があったら話したい。

デザインの力と、正当性を求めて。

前田、北川一成さんに会いに行く。

GRAPH北川一成さんの作品展を観るために大阪・南堀江のDDDギャラリー(大日本印刷)に行きました。

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(現在は移転して京都DDDギャラリーになっている)

この人のデザインはとにかく造詣が深い。そして美しい。「こんなことやって良いんだ!」とデザイナーは勇気をもらえる。発想がぶっ飛んでいます。

しばらくして、講演が始まりました。

内容は、GRAPHの成り立ちと印刷会社としてリブランデジングした経緯。目が見えなくなって手術した話が印象的でした。

北川一成さんのデザインの特徴は、見たことない造詣でインパクトがすごい。どこかでみたデザインや、デザインらしいデザインに収まらず、果敢にデザインの可能性を広げている。

ひさしぶりに、デザインがおもしろいと思えた。今日来てよかった!

前田、北川一成さんに急接近!

そして、講演が終わり、交流会スタート。

北川氏の周りは人だかりができている。GRAPH社員と談話しつつ、北川氏に近づく前田!

なかなか話しかけられなかったが、勇気を出して突撃!!

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と答えたものの、やっぱり答えは東京にあるのか。と思いました。

ほめてもらえたのはよかったけど、企画は良いけどデザインはまだまだってことなのか。

その後日、雑誌でGRAPHの求人広告を発見。「デザイナー募集してるやん!」、その時まで、GRAPHの求人なんかみたことなかった。これは、なんかの縁かもしれんし出すだけ出してみよう。

さっそく、書類を提出。

そこからかなり1ヶ月くらいたって、副社長(たぶん)から電話がかかってきて「面接に来てください」とのこと。

最終話「デザイナー前田、悩みに悩んだ転職活動で得たことは?」につづく。


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