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「駄洒落(ダジャレ)」忌野清志郎の言葉。

(忌野清志郎の言葉9)

清志郎は、ダジャレが好きだ。歌詞やタイトル、エッセイなどの
文章はもちろん、インタビューやライブでのMCなどなど、
さまざまなシチュエーションでダジャレが登場する。
中には「駄」とはいえない、洒落た言葉遊びもある。
ロックというイメージを考えると、ダジャレはあまりふさわしいとは
思えないのだが、そんなことはまったく気にならなかったのだろう。

「酷だぜ、国税」
「総理、アイムソーリー」
「ハーゲンダッツで半減」
「ちょっと待ちねえ、ムーンドッグマチネー」(the bandのアルバムタイトル)

君が代のパンクバージョンも、
ライブでは「コケのムースまで」と歌って
整髪料をイメージさせるポーズをとったり、
「君がよ~、俺がよ~」というフレーズを差し込んだりしていた。

「Yeah!って、言え」は、ライブで必ず発せられるフレーズ。
盟友の石田長生は「サンキュー、ヨンキュー、ゴーキュー」
連発していたが、感覚がよく似てる気がする(笑)

英語を日本語に置き換えるのも、まさに天才的。
「come on baby=カモナベイビー(鴨鍋)」
「midnight hour=水の泡」
「need somebody=兄さん ばあさん」

清志郎のイベントにナニワサリバンショーというのがあったが、
あれはアメリカの音楽番組、エドサリバンショーをパロった
江戸サリバンショーという企画がその発端だ。江戸(東京)で
やろうとしたが実現せず、ナニワ(大阪)で開催が決まって、その名になった。

極め付けは、ラフィータフィーのライブハウスツアーのタイトル。
大きなホールではなく、観客と一体になれる
小さなハコ(ライブハウス)で催すというツアー。
清志郎は、このツアーを「マジカデ・ミル・スターツアー」と名付けた。
いうまでもなく、ビートルズの「マジカルミステリーツアー」のパロディ。
間近で、見る、スターのツアーという意味だ。
ライブハウスツアーを「マジカデ・ミル」と名付ける。
これは、なかなか思いつかないだろう。

清志郎は、このダジャレを気に入ったのか。
テーマ曲までつくりライブのオープニングで披露している

🎵いらっしゃい マジカデ・ミル・スターツアーに
いらっしゃい マジカデ・ミル・スターツアーに
マジカデ・ミル・スターツアーがやってきたのさ
君の間近に

ちなみに「マジカデ・ミル・スターツアー」の様子は、
「不確かなメロディー」という映画として残されている。


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