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解毒/デトックスに働く食べ物(食品群)4つを解説します

現代の食事では、添加物や農薬、重金属、放射性物質など有害物質を完全にシャットアウトすることはできません。
どんなに気を配っていても。

減らす努力は、もちろん必要です。
同時に重要なことは、それらを解毒、デトックスする能力を引き上げること、解毒、デトックスに働く食べ物を積極的に食べることです。

そこで今回は、解毒、デトックスに働く4つの食べ物、食品群について解説します。
(記事の文末に動画を添付しています)


キーワードは「硫黄」

4つの食べ物、食品群の内3つは、硫黄成分を多く含みます。
その点から説明します。

体内で解毒、デトックスに働く代表的な物質は、
グルタチオンメタロチオネインです。

グルタチオンは、あらゆる病気の予防に貢献します。

グルタチオンは酵素(タンパク質)、メタロチオネインも低分子のタンパク質です。

この両者に共通するのが、システインというアミノ酸がその構造の中核を担っている、ということです。

システインのことを別名、含硫アミノ酸と言います。
文字通り硫黄を含むアミノ酸です。

グルタチオンもメタロチオネインも、この硫黄成分を中心として解毒、デトックスに働きます。

因みに、システインの他にもう一つ含硫アミノ酸があります。
メチオニンです。

メチオニンは体内では合成できない(食べ物から入れなければいけない)必須アミノ酸、一方システインは体内で合成できる非必須アミノ酸です。

「体内で合成できる」とは言っても材料は必要です。
システインを合成する材料は、じつはメチオニンです。

そのことから、システインとメチオニンは、含硫アミノ酸と一括りに扱われたりもします。

解毒/デトックスに働く玉子

硫黄成分、含硫アミノ酸を多く含む食べ物、
一つ目は玉子です。

玉子は20種類のアミノ酸を満遍なく含む食べ物ですが、中でも含硫アミノ酸が豊富です。

玉子のアミノ酸バランスを示した図ですが、メチオニンとシスチン(システイン)が突出しているのが一目瞭然です。

玉子を茹で過ぎて硫黄臭くなった、という経験はありませんか。
あれは、硫黄が化学反応を起こした硫化水素の臭いです。

解毒/デトックスに働くアブラナ科野菜

硫黄成分、含硫アミノ酸を多く含む食べ物、2つ目は
アブラナ科の野菜です。

アブラナ科の野菜に属するのは、
ブロッコリー、芽キャベツ、キャベツ
カリフラワー、ケール、カラシナ、カブ
ハクサイ、ダイコン、ワサビ、クレソン

鼻が効く人は、これらの野菜の臭いを嗅ぐと、微かに揮発性のある硫黄臭を感じるかもしれません。

アブラナ科の野菜には、イソチオシアネートという硫黄化合物が含まれています。
この硫黄を含むイソチオシアネートが、解毒デトックスに働きます。

さらに、アブラナ科の野菜の成分は、チオール基(硫黄を含む有機化合物)として反応して、グルタチオンの解毒デトックス作用をサポートすることも分かっています。

解毒/デトックスに働くアリウム科野菜

硫黄成分、含硫アミノ酸を多く含む食べ物、3つ目は
アリウム科の野菜です。

アリウム科の野菜は、
玉ねぎ、ネギ、ニラ、らっきょう、ニンニク
など。
ネギ類+ニンニクと捉えていいかもしれません。

アリウム科の野菜にも、硫化アリルという硫黄化合物が含まれています。

玉ねぎを切っていると涙が出てくる、あれこそが硫化アリルです。
包丁で切ることで細胞が壊れ、硫化アリルが外に出てきます。

硫化アリルが蒸発して目や鼻の粘膜を刺激すると、
「涙を出して埃や異物を洗い流せ」という信号が神経から出ます。
ですから、あの涙も解毒、デトックス作用の一環なのかもしれません。 

ここまで硫黄成分を多く含み、体内で解毒、デトックスに働く3つの食べ物を解説しました。

解毒/デトックスに働く玄米

解毒、デトックスに働く食べ物、4つ目は
玄米です。

玄米に含まれるフィチン酸という物質が、解毒、デトックスの役割を担います。フィチン酸にはキレート(挟み込む)作用があり、それによって体内の有害ミネラルや放射性物質を体外に排出します。

ただ、フィチン酸が挟み込むのは有害ミネラルだけではありません。
有益なミネラル、鉄や亜鉛、銅、カルシウムやマグネシウムなども外に出してしまいます。

そのため、1日3回玄米食の人には、得てしてミネラル不足の症状が起きます。これがフィチン酸のデメリットです。

玄米を食べる場合には出来るかぎり1日1食にして、
②他の2食でしっかりミネラルを摂る
または
③食後のサプリでミネラルを摂る
ことが大切です。

もっとも、それ以外にも、玄米にはさまざまなデメリットが指摘されています。
(近々、玄米の記事も公開する予定です)

よく知られているのは消化の悪さです。
なので、玄米よりは、消化にすぐれた発芽玄米の方がよいのではないかと思います。

解毒/デトックスに不可欠な亜鉛

動画序盤で、グルタチオンと並ぶ解毒物質、メタロチオネインが出てきました。

体内でメタロチオネインを合成するには、システインの他に亜鉛が不可欠です。

メタロチオネインは、上の図のように亜鉛と結合した状態で存在します。

これに関しては下の記事で詳しく説明していますので、ぜひお読みください。

まとめ

解毒、デトックスに働く4つの食べ物の内3つは、硫黄成分を含みます。

解毒、デトックスに働く代表的な物質、グルタチオンメタロチオネイン
この両者に共通するのが、システインという含硫アミノ酸がその構造の中核を担っているからです。

硫黄成分、含硫アミノ酸を多く含む食べ物、
一つ目は玉子です。

玉子は20種類のアミノ酸を満遍なく含みますが、中でも含硫アミノ酸が豊富です。

2つ目は、アブラナ科の野菜です。
アブラナ科の野菜には、イソチオシアネートという硫黄化合物が含まれています。

3つ目は、アリウム科の野菜です。
ネギ類+ニンニクです。
アリウム科の野菜にも、硫化アリルという硫黄化合物が含まれています。

硫黄成分以外で、解毒、デトックスに働く
もう一つの食べ物は、玄米です。

玄米に含まれるフィチン酸という物質が、キレート(挟み込む)作用によって解毒、デトックスの役割を担います。

玄米については、デメリットも把握した上で、食べる食べないの判断をしてください。

この記事の内容については動画もアップしています。
合わせてご覧ください。


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