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トマトの栄養価はスゴい! ミニトマトはもっとスゴい?

夏野菜のトマトは、どんな優れた栄養素が含まれているのか。
その栄養素の効率的な摂取方法や
お薦めレシピ、トマトの選び方、また優れものトマトまで紹介します。

後半では、トマトを食べてはいけないケース、という話も付け加えます。
(記事の文末に動画を貼っています)

夏はトマト、冬はリンゴ

「トマトが赤くなると医者が青くなる」
という言葉をご存知ですか? 
1日1個のリンゴで医者いらず、はよく知られていますが、トマトにもあったんですね。

夏はトマト、冬はリンゴという最強の組み合わせで、病気を遠さげることができます。

トマトの栄養素を見ていきましょう。

ビタミンA、B 1、B 2、C、E
ミネラルはカルシウム、カリウム
そして食物繊維とバランスよく含まれます。

ビタミンA(カロテン)と表記されているのは、体内でビタミンAに変換されるプロビタミンAのことを指しています。
このプロビタミンAは、βカロテンです。

βカロテンは、ビタミンAが不足した時に、その不足分だけビタミンAに変換されます。

リコピンはカロテノイドの大関?

トマトが持つ最強の栄養素であり、代名詞であるのはリコピンです。

リコピンは、非常に強い攻撃力を持つ抗酸化物質です。

βカロテンの2倍、ビタミンEの100倍の抗酸化力を持つことが分かります。

次のグラフをご覧ください。

おもなカロテノイドの抗酸化力を比べたグラフです。
カロテノイドとは、自然界に存在する赤、黄色、橙色などの天然色素のこと。

もっとも強力なカロテノイドは、アスタキサンチン(カニ、エビ、タイ、サケ、イクラ etc.)。
ですが、リコピンも、立派に2位につけています。

一番下のビタミンCと比較すると、アスタキサンチンが6000倍ですが、リコピンも計算し直すと(1、6で割る)、3750倍の抗酸化力ということになります。

アスタキサンチンがカロテノイドの横綱だとしたら、リコピンは大関だと言っていいでしょう。

リコピンは摂取方法が大切

では、このリコピンを無駄なく効率的に摂取する2つのコツをお伝えします。

① リコピンは油に馴染む脂溶性の栄養素なので、油と一緒に摂取した方が吸収率が高くなります。

野菜サラダで食べる時は、ドレッシングをかければ油も一緒も摂れます。
が、ノンオイルドレッシングになると吸収率が下がります。

②加熱した方がしっかりリコピンを取り込めます。
しかも、非加熱よりも3倍ものリコピンを摂取できます。

それは、リコピンが一つ一つの細胞の細胞壁の中に入っているからです。
この細胞壁が加熱することによって破れて、流れ出してくるのです。

では、2つの条件をクリアして、栄養価の高い、しかも簡単レシピは何でしょうか。

私のお薦めは、トマト卵炒めです。

このレシピのすぐれた所は、リコピンがしっかり摂れるだけではありません。
トマトにほとんど含まれないタンパク質、ビタミンD、亜鉛、セレンなどを、卵がカバーしていることです。

調理の最後にゴマ油を軽く混ぜると中華風になります。
だからでしょうか、トマト卵炒めは、中国ではきわめて日常的な家庭料理です。

私はある時期、仕事で上海に何回か行ってましたが、ホテルの朝食では必ず、トマト卵炒めが大皿に盛り付けてありました。

 [トマトの選び方]ポイントは3つ

① 濃い赤(真っ赤)でツヤのあるもの⇨ リコピンが多い

② ヘタがピンと立っていて、萎れてないもの⇨ 新鮮 

③ヘタと反対側、お尻放射状にキレイなスジが入っている⇨ 甘みが強い

ミニトマトの栄養価は侮れない

トマトの旬は春から夏にかけてですが、旬を外した時期だとかなり高くなります。
それもあってか、旬以外の時期にはミニトマトが店頭に並びます。

代用品として買っていたのですが、実際にミニトマトの栄養価を調べてみてビックリしました。

ミニトマトの方が、普通のトマトと比べて、グラム当たりでリコピンが3倍、ほかの栄養素も軒並み高水準です。

代用品ではなく、積極的にミニトマトを食べてよいのです。

ミニトマトであれば、ご家庭でも庭やプランターで簡単に育てられます。
ぜひ検討してみてください。

トマトを食べてはいけないケース

花粉症、なかでもスギとヒノキの花粉症を持っている人です。
それは、トマトのタンパク質の分子構造とスギやヒノキの分子構造が、非常に似ているからです。

そのため、体がそれを見分けることが出来ずに、アレルギー反応を起こしてしまう可能性があります。
飛散の時期はトマトを避けた方がいいでしょう。

スギとヒノキ以外には、以下のような花粉があります。

まとめ

トマトのおもな栄養素として、ビタミンA、B 1、B 2、C、E、ミネラルはカルシウム、カリウム、食物繊維などが含まれます。

ビタミンAは、体内でビタミンAに変換されるプロビタミンAのことを指していて、トマトの場合はβカロテンです。

トマトが持つ最強の栄養素はリコピンです。
リコピンはβカロテンの2倍、ビタミンEの100倍の抗酸化力を持っています。

リコピンを無駄なく効率的に摂取する2つのコツがあります。

①リコピンは油に馴染む脂溶性の栄養素なので、油と一緒に摂取した方が吸収率が高くなります。

②加熱した方が吸収率が高くなり、非加熱よりも3倍ものリコピンを摂取できます。

2つの条件をクリアしている簡単レシピで、私のお薦めはトマト卵炒めです。

驚くことに、ミニトマトの方が普通のトマトと比べてリコピンが3倍、ほかの栄養素も軒並み多く含まれます。

ただし、スギとヒノキの花粉症を持っている人は、飛散の時期はトマトを食べるのを避けた方が無難です。

この記事の内容については動画もアップしています。
合わせてご覧ください。


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