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タンパク質は摂ればよいだけではなく、効率的な摂り方が重要です

人間の体にとって最も重要な栄養素がタンパク質です。
そのタンパク質は摂り方も大切です。

吸収率や消化器への負担を考えると、タンパク質は食べたい時に食べたいものを食べたい量だけ食べてもいい、ということにはなりません。

そこで、タンパク質は朝昼晩のどこで何をどのくらい摂ればいいのか。
タンパク質の効率的な摂取方法を解説します。
(記事の文末に動画を貼っています)

久しぶりに公開するタンパク質の動画ですので、簡単に復習します。


体の材料も代謝も免疫もタンパク質

タンパク質は体の材料そのものです。

皮膚や筋肉、爪、髪、体内の臓器のほとんど、目の水晶体など。
骨も30%がタンパク質で、その30%が骨の芯とも言えるコラーゲンです。

血液もタンパク質です。
血液の中には全身に酸素や栄養素を運ぶ赤血球や、免疫の要である白血球が存在します。

その血液が通る血管ももちろんタンパク質です。
さらに、体内でのあらゆる化学反応を触媒する酵素もタンパク質です。

こう見ると、タンパク質はただ単に体の材料に留まらず、代謝も免疫もタンパク質なしでは維持できないことが分かります。

タンパク質が不足するとどうなるのか、ということについては、下の記事をご覧になって下さい。

タンパク質の必要量は多いのか?

タンパク質の1日の必要量は、体重の1000分の1(+20%)だと言われています。
体重50kgの場合は50〜60g、体重60kgの場合は60〜72gということになります。

「+20%」の部分については言及していない、つまり体重の1000分の1と言うに留めている書籍や記事、動画等もあります。
しかし、私はこの「+20%」は大切だと考えます。

その理由については、記事で解説しています。

この体重の1000分の1(+20%)というタンパク質の1日当たりの摂取量は決して低いハードルではありません。
だからこそ、この量を1日の中でどうやって摂るのかということが重要になります。

効率的な摂り方、最大のポイントは?

タンパク質の効率的な摂り方最大のポイントは、朝昼晩3食に分けてタンパク質を摂る、ということです。

決して低いハードルではないタンパク質の1日当たりの摂取量を2回で摂ることは非常に困難だからです。

「自分は大食漢だから昼食と夕食で必要量を摂れる」という人もいるかもしれませんが、それはそれでリスクが伴います。

タンパク質は炭水化物と比べて消化が非常に困難です。
一度に大量に食べても吸収率が下がって、実際に消化する量が少なくなる可能性があるからです。

「消化されてこその栄養」だということを知っておいてください。

厄介な未消化タンパク

そして問題は、消化されなかったタンパク質です。
消化されなかったタンパク質は、そのまま便として排出されるのであれば、「毒にも薬にもならず」、ということで済みます。

ところが実際には、十分に分解されなかったタンパク質(これを未消化タンパクと言います)は、腸の悪玉菌によって異常発酵して有害物質を発生させます。

そして有害物質を撒き散らしながら、腸内を移動します。
立ちどころに腸内環境は悪くなります。

皆さんの中に、お肉をたくさん食べたあとに出る自分のガスの匂いが気になったことはありませんか?
覚えがあるという方、まさにそれが未消化タンパクの異常発酵です。

お肉はタンパク食品のなかでも、とくに消化に困難を伴います。
焼肉屋、ステーキ店などで肉を大量に食べると、中高年の場合、よほど消化力が強い人以外はそうなります。

「朝からタンパク質」のコツ

話を戻しますが、朝食を食べている時間がない忙しい人もいるかもしれませんが、なんとかしてその時間を確保していただきたいと思います。

朝食を抜くことのデメリットはそれ以外にもまだありますので、下の記事で確認してください。

朝食からしっかりタンパク質を摂っていただきたいのですが、それにはコツがあります。
体が朝起きてから徐々に時間をかけて活動モードになっていくように、消化器もまたウォーミングアップの時間が必要です。

朝の起きたては消化器はまだお休みモードなので、そこでいきなりタンパク食品を放り込んだら、かなりの確率で未消化タンパクが発生します。
なので、消化に負担が掛からない果物から食べることが望ましいと考えます。

玉子やお魚などのタンパク食品は、果物を食べ終わったあと、最低でも15〜20分(できれば30分)経ってから食べることをお薦めします。
もちろん、できる範囲でやってください。

そのタンパク食品も、できる限り消化しやすいものを選んでください。
お肉よりはお魚、玉子であれば半熟卵かスクランブルエッグ、発酵食品である味噌や納豆は消化に優れています。

そう考えると、胃腸に優しい理想的な朝食は、お魚に味噌汁、半熟玉子+ご飯ということになるかもしれません。
ちなみに私の朝食(自分で言っておいて和食ではないのですが)も公開していますので、よかったらお読みになってください。

消化酵素という助っ人も有り

胃腸が弱い、消化力に自信がない人は、消化酵素のサプリメントを使用するのも選択肢の一つです。

タンパク質を分解する消化酵素は、胃と膵臓、小腸(空腸)から分泌されます。

ただ、年齢を重ねるにつれて、どうしても製造能力が低下していきます。
それを補うのが消化酵素サプリメントです。

消化酵素サプリメントは、国内にはほぼ存在しません。
その代わりに医薬部外品として「強力わかもと」や「新タカヂア錠」があります。

サプリメントの場合は、輸入サプリメント通販iherb のサイトを開いて、[閲覧]➡️[酵素]の順にタップ(クリック)すると消化酵素サプリメントを閲覧できます。

どの商品がいいのか私もよく分かりませんが、いろいろ試して自分に合ったものを見つけてください。

まとめ

タンパク質の効率的な摂り方最大のポイントは、朝昼晩3食に分けてタンパク質を摂る、ということです。

決して低いハードルではないタンパク質の1日当たりの摂取量を2回で摂ることは困難だからです。

頑張って2回で摂ってしまうと、今度は消化に支障が出ます。
未消化タンパクが有害物質を発生して腸内環境を悪化させます。

朝食でタンパク質を摂るコツは、起きてから時間を置いて食べる、消化に優れた食品を食べることです。

また、消化酵素サプリメント(医薬部外品)の助けを借りるのも選択肢の一つです。

この記事の内容については動画もアップしています。合わせてご覧ください。


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