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理不尽に嫌なことをされた時、速やかに落ち着く魔法の言葉




理不尽すぎるダメージ

ついこの前、職場の手前の25mはある大きな交差点で起こったこと。

私含め10名以上がが出勤ラッシュで信号待ちをしていて、信号が青になったので一斉に歩き出し、数メートル進んだ時。

突然、左半身に衝撃を受けた。

後ろから走ってきたスーツの男性が私の左半身に思い切りぶつかって、私の横を走り去ったのだ。

かなりの衝撃と痛みに一瞬状況が理解出来ず男性の後ろ姿を見たが、男性は私より2メートル程先まで走った後、何事も無かったかのように他の横断者とともに歩き始めた。

もう痛みも怒りも通り越して、意味が分からなかった。

信号は変わりたてでまだまだ点滅もしない。歩行者用の信号機には時間表示もされているから急ぐ理由がない。
大きな信号とはいえ密集はしていないから、ぶつからずに走ることも余裕で可能。
そもそも人間の身体にあの衝撃をもたらすほどの速度で走るなら、そのまま走り抜けてくれ。急いでいたんじゃないのか。そのための猛ダッシュじゃないのか。
そんなの、私がただ当たられ損のような………。

理不尽な痛みと怒りをやり過ごせない。

もともとジリジリ余熱型の怒り方をする私がその男性の後ろ姿を睨みつけ、あらゆる汚い言葉を脳内で浴びせようとしたが、如何せん通勤途中。
職場手前で、もう気持ちを切り替えておかねばならない。
このままあの男性の怒りに引っ張られて最悪な気分で始業は迎えたくない。

そこで私は魔法の言葉を頭の中で唱えてみた。
理不尽な出来事に怒りが湧きそうな時、最近唱えているとってもステキな魔法の言葉。
気持ちがスッと落ち着いて、むしろその男性の心配すらした。


その言葉は、「あの人、(ピーッ)漏れそうだったんだ。」


理不尽な他人には「あの人漏れそうだったんだ。」

走る人にぶつかられて謝罪もない時。
乱暴な運転を目の前でされた時。
なんなら上司や客に云われないミスで怒りを撒き散らされた時。

何かと人生、理不尽なイベントは巻き起こるが、おおよそ片がつき心がスッと冷静になり相手の心配までできちゃう魔法の言葉こそが、
「あの人、漏れそうだったんだ。」
である。

なぜこの言葉が理不尽な出来事に対する魔法の言葉たりえるのか、分析していこうと思う。


①人間が急ぎ焦り理不尽なことをしてしまう場面

他人に理不尽なことをされたと感じる時、相手は他人の気持ちや状況を推し量らず自分の気持ちを優先させて動いた、ということだ。

そんなことをする心理や状況を、こちらが逆に想定してみる。
すると以下の2点の想定がされる。

  1. それをすることで自分に圧倒的な利益がある

  2. 生理/生命的な危機が迫っている

1の場合はプラスのイメージ。
人はどうしてもと願ったもの、これさえあればと祈ったこと、何にも変え難いものが手に入りそうな時、自分を最優先させてしまう。
私のイメージでは、
・妻が産気づいて待望の子供が生まれそう
・どうしても行きたかったイベント/ライブ
・欲しくてたまらない数量限定品
などがある。

2の場合はマイナスのイメージ。こちらの方がより差し迫る問題である。
痛み、苦しみ、命の存続の危機がすぐそこに迫っている時、もはや自分以外の人間に構っている場合では無い。
・災害から逃げている
・空腹で今にも倒れそう
・とんでもなく身体が痛い、息ができない、今にも吐きそう
などが該当する。

魔法の言葉の「あの人、漏れそうだったんだ。」は排泄欲に関連し、2のマイナスイメージの状況に該当する。


②「漏れそうだった」以外の言葉が効きにくい理由

理不尽なことをしてきた相手が2種類の状況に置かれていると想定できたところで、次に、なぜ「あの人、漏れそうだったんだ。」という言葉が魔法の言葉となるのかを考える。

先程①で考えた相手の様々な状況を魔法の言葉にしてみる。

「あの人、奥さんが子供が産まれそうなんだ。」
まず成人した男性でないとこの言葉は通用しない。もし妊婦さん自身が産気づいていたら他人になにかアクションを起こす余裕もないし今すぐ助ける案件である。
魔法の言葉はどんな理不尽にも使える言葉でなければならないため、万人に通用する状況である必要がある。

「あの人、念願のライブに急いでるんだ。」
これも上記同様、万人に通用する状況では無い。もし子供だったり明らかにお仕事着であった場合、相手がこの状況にある想像は難しい。
また、万が一念願のライブに急いでいたとして、そこはファンとして他人に出来るだけ迷惑がかからないように移動して欲しいところではある。

「あの人、欲しくてたまらない数量限定品に向かっているんだ。」
これも万人に通用せず、欲しくてたまらない限定品があったとてそれを手にするために他人に理不尽なことをしてしまうのは、私は心が狭めなので言ってしまえば「だからどうした」感が否めない。

「あの人、災害から逃げているんだ。」
こんな状況なら自分も逃げた方がいい。

「あの人、空腹で今にも倒れそうなんだ。」
空腹で今にも倒れそうなほどエネルギーに枯渇した人間が他人になにかアクションをしている場合では無い。

「あの人、どこかとんでもなく痛いんだor息苦しいんだor吐きそうなんだ。」
これも上記同様、差し迫る問題ではあり他人の状況を推し量って行動する余裕などないイメージではあるが、これは救護対象である。多分当の本人も動いている場合では無いし、こちらとしても可能であればなんらか助けた方がいい。

こうして考えてみると、「あの人、漏れそうだったんだ。」が魔法の言葉であることが分かる。
漏れそうは人間にとって差し迫る問題であり、当の本人は急いでトイレに向かわなければならない焦りがある。他人に構っている余裕などない、なぜならもうそこまでキているからだ。1時間か、数分か、数秒かもしれない。
こちらとしても腹痛や漏れそうな苦しみはイメージしやすい。「限界なんだ、可哀想に。大丈夫かな、今余裕ないんだろうな。」と心配し労ることすらできる。


③シーン別活用方法

理不尽に感じるシーン別に、魔法の言葉「あの人、漏れそうだったんだ。」を使ってみよう。

●走る人にぶつかられて謝罪もない時
相手はおそらくもうギリギリで、トイレの位置が想定着いているため全力で走っている。
トイレしか見えていないし頭の中は「トイレ」で埋めつくされている。
なんなら私の冒頭のエピソードで言えば、私にぶつかった後相手が歩きに変わったということは、私とぶつかった衝撃で相手がチョット漏らしてしまったのだ。スーツのズボンは大丈夫だろうか。

●乱暴な運転を目の前でされた時
土地柄、荒い運転を目撃する機会は多々あるが、目の前でやられてはたまらない。
まず事故がない前提ではあるし法律違反はもってのほかだが、もし乱暴な運転を目撃した際は、おそらく相手は猛烈にトイレに急いでいる。
もう1台でも前に進まないと、肛門が爆発すれば車内の空気と大事なシートがおじゃんだ。高級車なら尚更だと思う。

●云われないミスで怒りを撒き散らされた
腹痛による怒りと焦りがループしているのである。
漏らしそうな時に世間話したり、ましてや笑顔で人を褒めたり楽しませる余裕など一切ない。
もう声出す度に腹圧かかって漏れているのかもしれない。
ストレスを撒き散らしたらおそらく下着の処理にトイレに向かうか、敢えて平然を装うことで他人に悟られないよう振る舞うだろう。

魔法の言葉はいつでも手元に

人は理不尽な出来事に遭遇すると、怒りを抱いてしまう。
自分を蔑ろにされた悲しみも潜んでいる。

私のようなジワジワ怒り余熱タイプは、1度熱がつけば長引きやすいため、周囲に不機嫌を拡散してしまうかもしれない。

一瞬で切り替え、さらには相手の下着の心配までして冷静になれる魔法の言葉の存在はとても重要だ。

自分以外の人の状況や心理なんて聞いてみても分からないのだから、「あの人、漏れそうだったんだ。」と唱えるのは自由。
いつでも手元に魔法の言葉を忍ばせて、引き続きもみくちゃになりながら生きていこうと思う。

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