便利と愛

 お世話になっております。TKです。お久しぶりです。

　最近は便利になって、人と直接関わる必要がなくなりました。それは精神的にも身体的にもです。
　イヤホンをわけて使って、電車で隣同士くっついてた時代ではなくなり、Bluetoothの時代へ。
　直接会って通信ケーブルを使ってポケモンを交換していた時代ではなくなり、Wifiで家で会話してポケモンを交換できる時代へ。
　こうなってくると人に会う「意味」みたいなのが分からなくなってきます。

　最近人に会っても、「触れないのであればこれはホログラムと何も変わらないな…」と思ってしまう自分がいました。会社のMTGであっても、部下を招集するのは時間を取っているようにも思えてしまうし、「一緒にご飯食べよう」と言うのもお互い家から１時間程度離れた場所に行かないといけなかったりして、「そんな時間があったらきっと好きな人ともっと時間過ごしたいよな…申し訳ない…」と思ってしまう自分がいます。
　
　「会いたい」ってなんですか？  会って何をしてるんですか皆さん？

　世の中の事象の意味を考え出したら、キリがないのは分かってますが、現実の目の前の人といるのと、画面越しで話してるのって何が違うんですか…？

　むしろ人と会っている時間は、疲れたら一瞬画面をOFFにしたり、ミュートしてお手洗いに行ったりなどは出来ず、頑張って会話を途切れないようにしたり、アイコンタクトのタイミングなどが難しかったり、一瞬でも気が抜けず、仮に怒らせてしまったり、机の上にあるコップを倒してしまったりしたら、意図的じゃないにしても身体的に相手に迷惑を受け、殴られるなどの攻撃を受けてしまうのでは、、と思うまであります。

　ただこれが相手を喜ばせる為なら分かります。病気で動けない相手の場所へ行って、話をして盛り上げたり、会ってみたい！と言ってくださるクライアント様に会いに行ったり、オフ会を開いたり。ただこれがプライベートとなると話が全く変わってきます。

　映画だって、夏休みに待ち望んで映画館に行って楽しみに見る必要もなく、数千円の全てサブスクで十分になってしまいました。
　それどころかお金を一円も出さずともYouTubeなどで素敵な作品を見る/聴くことが出来ます。
　本屋さんに行って本を買わずしても、ネットで電子書籍を買うことだって出来ます。音楽もお笑いライブも直接行かなくても、配信で見れちゃいます。

　「いや！それでも生が良い！」そう言いたいんですよね。分かります。

　僕もそう思って、4年間路上パフォーマンスで世界を回っていました。お笑いライブもずっとやってましたし、バンドのライブも生で演奏してました。
　ですが今やネット社会に慣れすぎて、便利が愛を飲み込んでしまった気がします。

　そこで「昔は良かった」なんて言葉を漏らせば、過去に固執してる、年寄り扱いされてしまいますよね。そんな言葉で片付けられないのは経験してれば分かります。異常ですよね。自分が経験して事実と思っていることを話しているだけなのに。

　「便利 = 愛を邪魔している物 」　と考えたら

　不便があって、会わなきゃいけない理由がどうしてもあって、渡さなきゃいけないお土産があって、一緒にDVDを仮に行かなきゃいけなくて、ライブに行かないと音楽を聞けなくて、忘れ物を届けなきゃいけなくて、本を返しに会いに行かなきゃならなくて、

　そんな不便こそが愛を増幅させていたのではないかと思います。

　今の便利すぎる世の中は全く嫌いではないです。むしろ大分順応していて、理屈主義な僕に合っていて、好きな方だと思います。便利だって使い方次第で愛を増幅させてもおかしくはないと思います。

　しかし、そうして生きていたら、なんの為に生きているのか分からなくなってきました。あれ、会うってなんだっけ、なんの意味があるんだっけ？のように。

　それで僕は上記のように「人と会わなきゃいけない理由はお互い、若しくはどちらかの何かしらが欠けていて不便である状況が必要がある」と仮定しました。

　遠くにある物を届けて欲しかったり、何か手伝ってもらう引越しなどの用事があったり、落ち込んでいて電話やチャットだけでは別のことに気が散ってしまうから、直接会って気が済むまで話したり、本などの借りた物を返したり。

　僕の場合はそれが「何か直接的に必要がありそうな場所」に行くことで、人と会うことに意味を見出してたんですよね。
　恋人や友達が出来ない事をしたり、実際に届かないものを取ったり、写真を撮ったり、動画を撮ったり、ネットの回線を設定したり、直接指差して勉強を教えたり、ちょっと特殊な事で言えば、YouTubeの撮影でコラボしたり。

 それでこそ意味があると、結論づけて生活していました。

　ただ、それはそれでおかしな話なんですよね。

　多分こんな言い訳みたいな事たらたら言ってないで、「会った方が楽しいから会ってる」で別に良いはずなんですよ。

　ですがどうしてここまで拗れて、遠回りしているかと言うと、僕が自分自身で納得出来ないことをするのが苦手だからなんですね。

　僕の今までの人生は「え、これ必要ないからここをプログラミングして作り替えよう」とか、「この制度は無駄だから廃止した方がいい」とか、「ちょうどいいものがないなら組み合わせて作ろう」とか、そうやって生きてきました。

なので、今この「人と会う事の意味」みたいな所で自分で自分を納得させられない事で、会う事のハードルがエベレストのように高くなってしまって、この自分の中の常識が一つ崩れたことで定義が崩されて、すべての事に疑心暗鬼になってしまっています。

　ただ沢山の方に心配していただいてますが、僕は全ての問題を解決する前に自死の選択を取ることは有り得ないので、安心してください。ご心配、ご迷惑をお掛けして申し訳ありません。

　そして、もし良かったら皆さんの「会いたい理由」を教えてください。

  よくDMで友達になりたい！電話したい！会いたい！など、言ってくださる方がいてとっても嬉しいのですが、今の僕には、友達とか彼女とかパートナーとか、そんなレベルの関係値を築くのは、到底無理なので (TKに目的を持って仕事依頼するのはめちゃくちゃおすすめします。宣伝ではないですが、会社のHP貼っておきます。https://tk-entertainment.co.jp)

　理解し合える(とまではいかなくてもお互いの事を否定せずに、自己肯定感を下げ合わないような) 話し相手がいたらなぁと思います。

  愛の反対語は便利なのかもしれないですね。

　以上です。お付き合いいただき有難う御座いました。
　本当にこんな面倒な僕と関わってくださる方には頭が上がりません… 本当にいつも有難う御座います。

　誰か僕のこの歪みきった価値観を有り得ない理論で塗り替えてください。お願いします。

　それでは失礼します。日中と夜の寒暖差が激しく、体調を崩しやすい時期ですので、ご自愛ください。

　TK