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SIGMA fp リグ遊びのすゝめ

 ※このnoteは ”リグ沼” に全身を浸してしまった人の記録です。注意してご覧ください。

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 最近何かと話題の SIGMA fp ですが、このカメラを使用して個人的にどうしても消化しておきたいタスクを一つ温存していたので、最近の有り余る時間を使って挑戦することにしました。それが、"SIGMA fp のリグ遊び" です。

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 SIGMA fp のコンセプトムービーを見てからずっとこの "リグ遊び" をしてみたかったんです。ただ、リグの組み方や情報など詳細にまとまっているページをあまり見つけられなかったので、今回の "初めてのリグ遊び" を通して得た知見や情報などを、今後の自分の為にもまとめておこうと思います。

 今回のお話は SIGMA fp に限らず様々なカメラでも共通すると思いますので、もしカメラの「リグ遊び」を検討されている方がいましたら是非参考にしてみて下さい。

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 ただ、この記事で記載している方法は個人使用の "遊び" を前提にまとめているので、プロの現場での「リグ組み」方法とはまた異なってくると思われます。予めご承知置き下さい。


そしてご注意頂きたい点がもう一点。


少しでもこの ”リグ沼” に足を浸すとめちゃくちゃお金かかます。


1、「リグ組み」とは

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 そもそものこの「リグ遊び」での「リグ組み」とは何か、というお話ですが、明確な定義はおそらく無いものの、カメラ本体に様々な機材やパーツを拡張し、機能の追加や操作感の向上・安定を目指すものだと私は解釈しています。映画のメイキング映像などを見ていると、モニタやケーブルなど様々な機材に包まれたイカついカメラが堂々と鎮座していますが、簡単に言うとアレです。


2、「リグ組み」を始めるにあたって

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 では個人でその「リグ組み」を行うにあたって何から始めれば良いか、ですが、ここで足早にパーツを買ってしてしまうと、上手く組み合わずただただ損をするだけになってしまいます。
 色々購入する前に、まずそのカメラを操作していて気が付いた ”アップデートしたいポイント" をイメージしていくと組みやすくなると思います。例えば「自撮り用に液晶を回転させたい」や「コールドシューの場所を移動させたい」など。

 もしここでアップデートしたいポイントが見当たらない場合(満足している場合)は「リグ組み」する必要は無いと考えて良いと思います。また、オフィシャルで販売されているアクセサリーや機材でそのポイントを改善できるのであれば、それも「リグ組み」する必要はありません。是非そのアクセサリーで対応して下さい。

 それでも「アップデートしたいポイントがある」もしくは「どうしてもリグ組みがしたい」という”リグ沼”にハマってみたいというアナタは、是非ここから下を読み進めてみて下さい。


3、SIGMA fp でアップデートしたいポイント

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 まずは、SIGMA fp を使用していて個人的に感じた ”アップデートしたいポイント” を上げてみます。

・「本体がフラットなので持ち手(グリップ)が欲しい」
・「SSDで収録をしたい」
・「液晶が固定なので動かしたい(ついでに大きくしたい)」
・「マイクを付けられるようにしたい」
・「動画撮影中のフォーカス操作をもっと行いやすくしたい」

 個人的には上記の5点が ”アップデートしたいポイント” にあたりました。実は5点の内2点は、オフィシャルのアクセサリーで改善できます。しかし5点すべてを満たすにはリグ組みの必要が出てきてしまうので、今回はこれを満たす条件のリグ用パーツを探していくことになります。

 これから行うリグ組みは SIGMA fp の大きな長所であるコンパクトさ、軽量さを大きく損なってしまうというのも事実です。逆に考えると、そのコンパクトさと軽量さを生かしたリグ組みも可能という事です。よって、今回は「できる限りスマートに、そしていかにカッコよくリグ組みができるか」をコンセプトに考えていきたいと思います。

 こうやって考えているとブロック遊びのようで楽しいですよね。この時点でワクワクしているアナタはもう "リグ沼" から抜け出せくなっています。


4、「リグ組み」用のパーツを探す

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 先ほど羅列した "アップデートしたいポイント" を満たすための機材やパーツを探します。リグを組むには、基本的にはお使いのカメラに合わせた専用ケージなるものが機材・パーツ専門店からリリースされているので、それを活用するのが始めやすいと思います。

 ここで注意しないといけないのは、まだ ”探す” だけで購入してはいけません。焦って機材やパーツを手当たり次第に購入してしまうと、寸法が合わなかったり実装できなかったり、様々な弊害が出てきてしまいます。寸法や重量に注意しながら慎重に探します。既にいくつかの機材やパーツをお持ちの方は比較的イージーです。それをベースに探すと良いと思います。

 リグパーツで特に有名なストアは「SmallRig」、「8Sinn」または「TILTA」あたりでしょうか。探せば他にもたくさんありますが、私はまだ上記のストアしか使ったことがありません。Amazonには安価なパーツがたくさん出品されていますが、個人的にはあまり使っていません。強度が不明なところもありますし、何かあった際のサポートを得られるかどうかも不明なので少し不安があるためです。この辺りは好みと自己責任で選んでみて下さい。

 SIGMA fp 向けのケージは様々なものがリリースされてきていますが、下記あたりが有名どころです。

 カメラを覆い被すように装着する専用のケージで、同時にグリップも搭載されています。ここで注目して頂きたいのが、このケージにポツポツと空いているねじ穴です。このねじ穴に今後様々なパーツや機材を留めていくことになるので、しっかり穴の位置と数を見極めてからお目当てのケージを探すと良いと思います。

 このネジ穴のサイズについて簡単に解説すると、基本的にたくさんポツポツ空いているネジ穴サイズは、メーカにもよりますが1/4インチネジの穴がほとんどです。カメラの底面、三脚の雲台に固定する際のネジ穴と同じサイズですね。

 そのほかに、中心部上部やサイドに数カ所だけ、少し大きめの3/8インチネジの穴が空いていることも多いです。ここには別途ハンドルや外部モニタなど、少し重量のかかるものを固定する時に使用します。そういうこともあり、しっかりネジの穴の位置、数をあらかじめ把握しておくと後々組み上げる際に非常に楽になります。


5、グリップが欲しい場合のリグ組み

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 では、ここから順を追ってリグを組んでいきましょう。まず一つ目のアップデートしたいポイント「本体がフラットなので持ち手(グリップ)が欲しい」を考えてみます。

 上記で2つの専用ケージを紹介しましたが、実は私はどちらも購入しておりません。下記の3点をバラで購入してセッティングしました。

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 理由は、ただ単にグリップがカッコ良く感じたからです。散々「慎重に」と書いておきながら、結局はカッコよさ、好みで選んでも良いと思っています。それこそが "リグ遊び" です。

 ちなみに言い忘れましたが、今回メインに装着しているレンズは SIGMA 35mm f1.2 DG DN | Art レンズです。最近非常に気に入っているレンズの一つで、常に装備しているのでこれをベースに組み上げていきます。

 ケージ、グリップが決まり装備ができたら、 ”アップデートしたいポイント" の一つ目、「本体がフラットなので持ち手(グリップ)が欲しい」のポイントが簡単に攻略できます。当初はあまりウッド調には前向きでは無かったのですが、意外に良いアクセントとなって愛着が湧いていることに気がつきます。


6、SSDで収録をしたい場合のリグ組み

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 次にアップデートしたいポイントは、「SSDで収録をしたい」というポイントです。

 SIGMA fp はUSB Type-Cで接続した外部SSDにそのまま写真・映像を記録できる点が非常に魅力的なポイントでもあります。これの利点は、SDカードに比べて非常に長時間、大容量の動画を記録できるのは当然のこと、CinemaDNGファイルとして動画を記録できる点も大きいです。また、記録したファイルをPCに転送する際、SDカードよりも転送速度がかなり速い所も非常に気に入っています。よって、動画を撮影するのであれば個人的にSSD収録で行いたいと思っています。

 では、そのSSDをどうやって固定するか、ですが、これにも様々な方法があります。

 一番シンプルなものでは、カメラ本体、SSDにマジックテープを貼って本体に直接固定する方法です。これはある意味スマートで合理的なんですが、今回のテーマとは少し離れてしまうので置いておきます。

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 SmallRigからはいくつかSSDを固定するパーツが販売されているのですが、今回は上記のものを使用することにします。無駄な突起やスペースがなく非常にスマートです。1/4インチネジで固定するタイプなので、かなり頑丈に装備できそうですね。

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 ケージのサイドのねじ穴にうまく固定すればしっかりインストールできました。折角なのでSAMSUNGの文字も正体で見えるような向きに設置しています。SSDの位置は今後あまり動かしたくないので、この形をベースとしてさらにリグを組んでいこうと思います。

 これで、「SSDで収録をしたい」というポイントは攻略です。


7、外部モニタを装着したい場合のリグ組み

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 次はアップデートしたいポイントであげた「液晶が固定なので動かしたい(ついでに大きくしたい)」という点について考えてみます。

 SIGMA fp にはバリアングル機構、またはチルト機構は搭載されておりません。デザイン的には非常に満足しているのですが、実際に運用しているとやはり不便に感じることも少なからずあります。よって、ここはポータブルビデオモニターを接続して解決することにします。

 ビデオモニターも様々な種類が販売されています。これは正直、お好みのものを自由に選んでいただいて大丈夫だと思います。軽くアングルを確認するだけでよければ中華製の安価なものでも問題ありませんし、プロ機のように細かな設定ができるものを選んでも良いと思います。ただ注意しないといけないのが、モニタサイズと取付ける際のねじ穴の位置です。

 モニターは性質上どうしても他のパーツと比べて体積が大きくなってしまうので、十分なスペースを確保して装着できる箇所、ねじ穴の場所を見極めて購入する必要があります。

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 今回私はこれを購入しました。それなりに知名度と信頼のあるメーカーで、ある程度細かな設定が行えてデザインも悪くないです。メーカーに拘らなければ同程度の機能のものでもっと安価なものがたくさんありますので、そちらでも全く問題ないと思います。

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 そしてこれをどう装備するか、ですが、本体の四辺をみてみると1/4インチネジの穴が上下に空いているのが分かります。このねじ穴を使って固定することにします。

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 SmallRigには、このような外部モニタを装着する専用のパーツも販売しています。痒いところに手が届く非常に優秀なストアですね。今回はモニタ側のネジが1/4インチネジ、本体側は3/8インチネジのネジ穴取り付けるタイプのものを選びました。他にコールドシューに取り付けるタイプのもの、1/4インチネジに固定するタイプのものなど様々なパターンがありますので、用途に応じて選んでください。

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 3/8インチネジというと、ここです。ケージの上部中央に空いた一番大きなねじ穴のところです。ここにそのままねじ込めば良いだけです。

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 これだけで今回のポイントは攻略できたのですが、あと一歩攻めてみたいと思います。今回のコンセプト「できる限りスマートに、そしていかにカッコよくリグ組みができるか」を考えた際に、少しケーブルの飛び出し方が気になります。欲を言えばワイヤレスにしたいところですが、そこまでするとまたとんでもなく予算が掛かってしまうので、今回はケーブルの見栄えを良くすることにしました。

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 AmazonでL字のアダプタを購入して角度を変えることで、余計なケーブルの飛び出しもなくなり、よりスマートに見えます。 

 さらに、折角なので一つハンドルを増やしたいと思います。実はここまで様々なものを装着していくと、重量も結構なものになってくるもので、どこかしっかり握れる場所が欲しくなってきます。そこで導入したのがこれです。

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 最初につけたグリップの木目に合わさって良いアクセントになりそうです。ハンドルを固定するレールは3/8インチネジの穴に固定できるので、先ほどのモニタを一旦外してそこに固定すれば問題なくインストールできます。またハンドルのトップにも3/8インチネジの穴がついているので、外したモニタはここに装着できそうですね。

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 このハンドルを導入することで、ローアングルでの撮影もしやすくなりました。そしてなかなか悪くないバランスだと思います。

 これで「液晶が固定なので動かしたい(ついでに大きくしたい)」というポイントは攻略です。


8、マイクを装着したい場合のリグ組み

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 次は、「マイクを付けられるようにしたい」という点について考えてみたいと思います。

 外部マイクを装着する際、基本的にはコールドシューアダプタに取り付けるタイプのものが多いと思います。しかし SIGMA fp を使用されている方であればご存知の通り、本体にアダプタがついていません。

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 付属のホットシューユニットを装着することで実現していますが、今回は側面に別パーツを取り付けている為、このホットシューユニットを使用せずに考えていきます。

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 実は既に装備している専用ケージにコールドシューが実装されているのですが、位置的にどうしてもマイクを装着できそうにありません。そうなると今度は自らコールドシューアダプターを何処かに増設することになります。

 実はこのマイク問題、正確にはまだ解決していません。いくつかのパターンを試しつつ、今も最適な方法を試行錯誤中です。まさに沼の真っ最中です。

パターン1

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 最初はこのL字のパーツでコールドシューの場所を増設して装着していました。そしてこれが正解だと思っていました。しかし問題が発生します。

 手持ちにした際、マイクに手が当たってノイズを拾ってしまう…

 三脚での撮影では問題ないですが、ちょっとグリップを握ったり持ち替えたりする際にどうしてもマイクに手が当たってしまい残念なノイズを発生させてしまいます。これはあまり良くない装着方法です。

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 左手側にもう一つハンドルを追加し、その上にマイクを装着するパターン。位置的にもばっちりで見栄えもそこまで悪くないです。しかも左手でもしっかりハンドルを握れるので、さらに安定した撮影も可能にしています。これでほとんど解決できるように見えますが、これにも欠点があります。

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 実はハンドルの装着面、半分しか噛み合っていません。これは非常に危険です。しっかりねじ止めしておけば、ある程度持ち歩く分には問題ありませんが、所詮はネジなので自然とゆるまってくることも考えられます。一時凌ぎの案としてとりあえずこの方法を採用していますが、もっと良い方法を見つけるべく現在思索中です。

 とりあえずはこれで「マイクを付けられるようにしたい」というポイントを攻略できたことにして次に進むことにします。


9、フォローフォーカスを装着したい場合のリグ組み

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 次は「動画撮影中のフォーカス操作をもっと行いやすくしたい」という点について考えていきたいと思います。

 実際ここまでくるともう趣味の世界です。正直フォーカス操作についてはレンズのフォーカスリングで十分事足りていますし、操作が悪いと感じたこともありません。ただ、ここまで来ると"もっとシネマカメラのようなルックスにしたい"という欲望のみで動いています。沼の怖いところです。

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 今回はこのフォローフォーカスを導入することにしました。比較的安価で見栄えも悪くありません。実際手にしたところ、程よい回転具合でとても気に入っています。

 が、このフォローフォーカスを導入するのにはひと手間かかります。

 今回のこのパーツは、今までのネジ固定式やコールドシュー固定式と違って "ロッド" に固定する必要があります。ロッドとは、様々なパーツや機材を拡張するための棒みたいなものです。基本的にはロッドサポートシステムと呼ばれる、ものすごく大きな雲台みたいなものの上にカメラを固定して、そこに装備できるロッドを活用します。

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 しかし、これを使用してしまうとかなり大掛かりなセットになってしまうので、今回の「できる限りスマートに、そしていかにカッコよくリグ組みができるか」というコンセプトから大きく外れてしまいます。

 そこで見つけたパーツがこちらです。

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 先ほどまでの SmallRig と違って、今度は 8sinn です。もしかすると同じようなパーツが SmallRig でも取り扱いがあるかもしれませんが、サーチ不足で見つけられなかったためこちらを購入しています。

 このパーツの利点は、必要な個所に一本だけロッドを追加できる、という点です。

 そしてもう一つ重要なのが、このパーツの対応ネジ、今までの1/4インチネジ3/8インチネジと違ってM4サイズネジです。どういうことかというと、最初に装着した専用ケージの下部を見てください。

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 ここにあいた二つのネジ穴、本来の使い方であれば SmallRig のマウントコンバーターサポートという別パーツを装着するためのネジ穴なのですが、今回は(今後も)使用する予定は無いため、このネジ穴を活用できそうです。このネジ穴が幸運にもM4サイズネジなのです。

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 これがシンデレラフィットでした。レンズにも干渉せず下部にも無駄に突出しません。ここにロッドを一本固定して、フォローフォーカスを装着すれば完璧です。ちなみに画像の黒いロッドはフォローフォーカスにセットで付いていました。また、このパーツは左右反転しても使用できるので、右手側にフォローフォーカスを装備したい場合は裏返して使うと良いでしょう。

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 あともう一歩改善したい点があるとすると、フォローフォーカスに付属のギアリングです。どのような口径のレンズにも対応できるようなアジャスタブル設計になっていますが、その設計が仇となって回転させているとどうしてもギアに引っかかってしまいます。

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 そこでタイミングよくTILTA から発売されたパーツがこちらです。シームレスフォーカスギアリングというもので、ギアのつなぎ目をなくしたシンプルなギアリングです。実はこれ、いままでありそうでなかなか見つけられませんでした。あったとしても口径が限られていたり、受注販売だったりと、なかなか気軽に買えるものではありません。それを、どのようなサイズでも合うように各種口径のリングを、TILTA から超安価での販売がスタートしました。非常にありがたいです。

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 これを装備することでギアリングの問題も解決しました。大変満足です。

 これで「動画撮影中のフォーカス操作をもっと行いやすくしたい」というポイントは攻略です。


10、最後に装着したいパーツ

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 先ほども述べましたが、ここまで来るともう趣味の世界です。実用性・利便性は横に置いておいて、かっこ良さだけを追求していきます。

 先ほどのフォローフォーカスを購入した TILTA からもう一つ夢のあるパーツが販売されています。それがこちらです。

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 いかにもシネマカメラらしい風貌に一役を買う最終パーツです。普段使いであれば一番無くても良いパーツです。知識もあまり無いためあまり深くは語れません。

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 これはレンズに付属のアダプタを装着して固定するだけです。難しくありません。これを装備することで一気に見栄えが良くなりますね。

 ここまで来るともうほとんど沼の底ですが、ただの "遊び" なので良いんです。

11、完成図

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 長くなってしまいましたが、今回はこれで完成です。全ての ”アップデートしたいポイント" に対応できたと思います。また底面も安定しており、デスクにおいてもぐらつきません。

 「できる限りスマートに、そしていかにカッコよくリグ組みができるか」はある程度達成できたと思います。


12、いろんな組み方

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 先ほど完成といいましたが、実は完成ではありません。というのも、完成は存在しません。”リグ沼” の醍醐味は、自由に組み替えれることでもあります。

 先ほどは全ての ”アップデートしたいポイント” を攻略するために全てのパーツを装着しましたが、実際この全てを装着したまま撮影する機会は稀だと思います。用途に応じてカスタマイズして、好きな時に好きなような組み合わせで使うことができるというのが一番の利点であり、これこそが一番の楽しみ方でもあります。

 また、一度パーツを揃えておけば、専用ケージ以外のものはほとんど再利用可能なものばかりなので、今後新たに機材を導入、変更した時に改めてパーツを買う必要はありません。非常に長期的に活用できる万能なパーツに成り得ます。

 

13、さいごに

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 今回はコンパクトな SIGMA fp を「できる限りスマートに、そしていかにカッコよくリグ組みができるか」に挑戦してみました。

 最初に自分のことを「沼に全身を浸してしまった人」と呼んでしまいましたが、正直な所まだまだ浅いところまでしか浸っていないと思っています。調べれば調べるほど様々なパーツが飛び出してきて、あれこれ付け替えたくなります。必要ないパーツや機材がリリースされる度に「こっちの方が良いんじゃ無いか」「念のために買っておこう」というスパイラルに陥り、日々散財してしまうことになります。これこそが "沼" で底がありません。”底なし沼” です。

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 そしてある意味この贅沢なブロック遊びは、非常に面白い趣味の一つにも成り得ると思っています。様々なパターンを検証して失敗して、苦労して完成させた後の満足感は相当なものですし中毒性もあります。まるで模型やプラモデルを設計して完成させた後のような、そのまま飾っておきたくなる気持ちに近いのでしょうか。本来であれば使ってなんぼのカメラですが、このような遊びもたまには良いと思っています。

 ここまで読み進めて頂いた方は相当な ”リグ沼” に全身を浸してしまった人に違いありません。ありがとうございます。そしてもし "リグ遊び" をご検討されているのであれば、是非参考にしてみて下さい。

 最初にきっちり忠告しておきましたよ。注意してご覧ください。と。

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