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外国籍選手に対する大きな希望と一抹の不安

コロナ禍でのイレギュラーなシーズンを終えたのはつい最近のこと。開幕までが待ち遠しいなぁなんて思っていたら、気づけば開幕まで残り1週間を切っていた。時間の流れはとてつもなく早い。ここ最近は、ミスタートリニータこと高松大樹が選挙運動をしていたり、大分はまさかのブラジル人選手を2名をゲリラ豪雨のように、突然発表したりと慌ただしいように思える。

大分トリニータがまさか外国人籍の選手を獲得するとは夢にも思わなかったから、本当に驚いた。(予算の都合で)それも1名でもなく2名もだ。大分は、J1のチームの中で唯一外国人籍選手が属していないチームだったから、記者等からは、日本人だけで闘うことにこだわりでもあるのかと質問されることもしばしばあったが、片野坂監督は、獲れるなら獲りたいが、予算の範囲内で戦術にフィットしそうな選手を探すと必然的に日本人だけになる的なことを以前答えていたのは、印象的だ。

片野坂監督は国内の選手にこだわりなどなく、獲れるなら獲りたいと言っている。監督自身も喉から手が出るほど欲していたのだ。

当然だろう。J1のリーグの上位チームには、強力な外国人籍選手がいる。大分が上位に上がるには、外国人籍の選手の獲得が必要であることは、もはや説明するまでもない。

ただ、外国人籍選手が必ず活躍する保証なんてどこにもない。日本で実績がある選手なら、話は別だが、今回獲得した両選手は主にブラジル国内を主戦場としてきた選手だ。それに近年うまくいった選手よりもどちらかというと嵌まらなかった選手が多いことも事実だ。1試合も出場しなかった選手さえもいる。

日本国内でプレー経験のないブラジル人選手を獲得をするのは一種の賭けとも言える行為で、Jリーグ界隈ではブラジル人ガチャという言葉さえある。

それに加えコロナ禍で、どこのクラブ財政的に厳しい状況に置かれている中で、大分トリニータは一世一代とも言える賭けをした。

私は、この大分の賭けに対し、希望と一抹の不安を覚える。クラブからの公式声明等を見れば、入念にスカウティングしていることが窺える。
期待通りの活躍をするかどうかなど実際にピッチに立ってみないとわからないのだが、久々のブラジル人の獲得には胸が躍らずにはいられなかった。

ただ、緊急事態宣言下での獲得ということもあり、大分にいつから合流するかどうかもまだ未定で、片野坂監督のサッカーをすぐに理解し、体現するまでに新加入にブラジル人選手がどれくらいかかるのかも全くの未知だ。そういった点から、私は一抹の不安を覚える。単年のレンタル移籍だから、フィットしないまま帰国する可能性もゼロではない。

大分トリニータはこれまで、予算の関係もあって、中々獲得まで踏み込めなかったブラジル人選手を獲得した。赤字は覚悟の上だろう。主力が引き抜かれ、「大きな変化」が必要と判断し獲得したのは間違いない。相当な覚悟が感じられる。

この移籍が吉と出るのか凶と出るのかは、現時点では誰にも分からない。ただ、一つ言えることは吉を引いた場合、大分トリニータの未来は明るいこということだけだ。




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