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”No.13”

大分トリニータは、先週行われた新体制発表会で、新加入選手の発表とともに大分トリニータというクラブにおいて特別な背番号「13」をある選手がつけることを発表した。

サッカーに興味がない人からすればたかが、背番号だと思われるかもしれない。たかが、背番号なのだが、例外としてクラブの歴史に名を刻んだ偉大な選手がつけていた背番号には、クラブにとってもサポーターにとっても特別な意味がある。そして、大きな期待、責任を背負い、時には批判の的になることもある。

海外のクラブを例に出すと、マンチェスターユナイテッドでは、デイビッド・ベッカムやクリスティアーノ・ロナウドが着けた背番号「7」は有名だろう。クラブのアイコンの選手が着けるが、クリスティアーノ・ロナウドの退団以降に「7」を背負った選手は数々いるが、期待に応えられたといえる選手はいない。それだけ、プレッシャーも計り知れない。

話を戻そう。先述したように各クラブにとって背番号とは、基本的にはポジションごとに割り振るが、例外として特別な意味を持つ背番号がある。大分トリニータにとっては、背番号「13」がそれに値する。

ミスタートリニータこと、高松大樹がその背番号をつけ、数々の歴史を刻んできた。その象徴といえばやはり、ナビスコカップ優勝。先制弾のあのヘッドは今も多くのサポーターの脳裏に焼き付いている。高松は大分で16年間プレーし、J3を優勝した16年にスパイクを脱いだ。まさに、大分トリニータのバンディエラといえる存在だ。

高松の引退以降、欠番となっていた「13」を2021シーズンから伊佐耕平が着けることが新体制発表会にて発表された。
この発表は大きく話題になった。当然だろう。それだけこの背番号は大分トリニータにとって”特別”なのだ。

”2代目ミスタートリニータ”となった伊佐は、大卒ルーキーで大分トリニータに加入し、ピッチ内外で大分トリニータに貢献してきた一人だ。ピッチ内では、フィジカルの強さをいかしたプレーや、チームのために泥臭くピッチを駆け回ることも厭わない。
ピッチ外では、スポンサー訪問やSNSを活用し、大分の広告塔のような存在となっいる。言葉では表せないほど大分トリニータのために貢献してきた選手なのだ。だから、伊佐が背番号「13」を着けることになった時には、全トリサポが涙したに違いない。

また、伊佐はみずからその背番号を希望したといい「13番を着けてプレーしたいと思ったし、自分の意気込みが周囲に伝わると考えた」とコメントしている。

伊佐には、気負いせずに高松とはまた違った新たな13番像を築き上げてほしい。

2021シーズンも最高のシーズンに。







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