中小ベンチャーCFO業務の全体像(その3)
数字とロジックで経営と現場をExit(IPO、M&A、優良中堅)へナビゲートする。ベンチャーパートナーCFO®、高森厚太郎です。
前回の記事「中小ベンチャーCFO(社内、社外を問わず)業務の全体像(その2)」の続き、⑤採用、⑥新規事業です。
■⑤採用
採用は、中小ベンチャーにおいては非常に重要な課題です。売り手市場が継続中の現在、新卒でも中途でも良い人材にめぐりあうのはなかなか難しい状況が続いています。経営人材に限らず、現場のアルバイトなども含めて、人手不足は深刻です。中小ベンチャーは大企業のように企業名で人を募集できるわけではありませんから、企業や事業の魅力、今後の展望などを含めて経営陣が総出で全力でアピールして人を採りにいくようなイメージです。
「経営陣が総出で」と書きましたが、人材は、まずは会社やCEOその人の魅力に向かって集まってきます。CEOは前面に立って夢を語り、情熱で人を魅了するでしょう。反面、CEOが会社や事業への思い込みが強すぎて圧を感じさせることも時にあります。そんな時はCFOが“太陽”に対する“月”の役割でバランスよくフォローするのがよいでしょう。
それ以外にもCFOは、採用プロセス全体の管理・フォローも率先して行っていくとよいでしょう。
■⑥新規事業
新規事業は、事業を「回す」でなく、新しい事業を「創る」、そして事業で「作る」「売る」仕事になりますから、担うのは基本的にはCEOです。COOや一般スタッフが既存事業を推進する役割に対し、ネタ探しも含めて新規事業機会を開拓していくのはCEOの役割ですから。
ですが稀にCEOにあれもこれもとやりたいことが多すぎるような場合、緊急避難的にCFOがそのうちの幾つかを担当することが考えられます(現に筆者もそうでした)。新規事業のフレーム作りのような業務もできるに越したことはありません。
次回は、「中小ベンチャーCFO」業務の全体像(その4)」にて、残りの⑦Exit、⑧事業再生・承継について触れていきます。
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