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中小ベンチャーCFO業務の全体像(その2)

数字とロジックで経営と現場をExit(IPO、M&A、優良中堅)へナビゲートする。ベンチャーパートナーCFO®、高森厚太郎です。

前回の記事「中小ベンチャーCFO(社内、社外を問わず)業務の全体像(その1)」の続き、③組織マネジメント④資金調達です。

■③組織マネジメント

組織マネジメントの中心は本業、すなわち商品やサービスを作ったり売ったりする業務をどう動かすかになるので、基本的にはCOOがメインの担当になります。

しかし、COOが組織マネジメントなど特に体系的に学んだことがなかったりすると、特定のスタッフや特定の部署に個別対応しがちで、結果、部分最適になったり不公平感を生んだりすることがままあります。あるいはCOOが目の前の実務に追われて、全体のフレーム作りなどにはとても手が回らない状態だったりすることもよくあります。

このような場合は、CFOがそうしたヒト管理の業務、特に全体のフレーム作りなどを積極的にサポートしていくとよいでしょう。CFOは立場も中立的ですし、組織の潤滑油的に動けるという長所も発揮できます。

■④資金調達

資金調達は、②PLCF改善と並び、CFOの主要業務です。社内CFOであろうと社外CFOであろうと、Chief Financial Officerを名乗る限り、CFOはFinancial部門のメイン担当者です。上場企業であれば資本市場に直接相対する立場ですし、ベンチャーでは資金調達のキーパーソンになります。

資金調達の2大戦略であるDebt(銀行などの金融機関からの融資)とEquity(投資家からの投資)のうち、Debt調達であれば会社がどうなのかが主に見られるので、CFOが金融機関との交渉の前面に立つことが多いでしょう。

一方、Equity(投資家からの出資)は、経営者がどうなのかが多分に見られるので、CEOが顔として前面に立ちます。が、数字面を管轄するのはCFOであり、CFO実務面をトータルでフォローすることが期待されます。

CFOはDebtとEquity、それぞれの特徴と両者の違いを理解し、実際に調達にこぎつけるノウハウを身につけておかなければなりません。

次回は、「中小ベンチャーCFO」業務の全体像(その3)」にて、続きの⑤採用、⑥新規事業について触れていきます。

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