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鬼滅の刃で中学英語#8~炭治郎に学ぶ「ごめん」の使い方~
これまで「I’m+形容詞」を使った表現を長々と続けてきましたが、今回はちょっと方向性を変えて、この、「I’m+形容詞」の意味についてちょっとお話ししたいと思います。
誰もが知ってる「I'm sorry.」
英語をほとんど習ったことがない人でも「I’m sorry.」が、「ごめんなさい」という意味だということを知っていますよね。
『鬼滅の刃』の英語版である、『Demon Slayer: Kimetsu no Yaiba』でも、よく「I’m sorry.」が出てきますが、ほとんど、「ごめんなさい」という日本語の訳語として出てきます。たとえばこのシーン(『鬼滅の刃』2巻)、
I'm sorry, Nezuko.
(ごめんな禰豆子)
I'm sorry.
(ごめんな)
これは、鬼殺隊の隊士になるための最終選別試験を行った藤襲山(ふじかさねやま)から、妹である禰豆子が待つ鱗滝の家に戻る途中のシーンです。
最終選別で鬼を倒し、生き残り、試験に合格したが、満身創痍(まんしんそうい)な上、鬼とは会話らしい会話ができず、鬼になった禰豆子を人間に直す方法を聞き出すことすらできなかった、ふがいない自分を思い、心の中で禰豆子に「ごめんな」と謝っているわけです。
ちなみに、
I'm sorry, Nezuko.
(ごめんな禰豆子)
と、最後に禰豆子の名前を追加していますが、名前以外にも、あやまるべきことを後ろにつなげることもできます。
I'm sorry+文
『鬼滅の刃』第1巻第1話でも、鬼に殺された炭治郎の母が、気を失っている炭治郎の夢の中でこう告げる切ないシーンで使われていました。
I'm sorry I had to leave you, Tanjiro.
(おきざりにしてごめんね炭治郎)
Take care of Nezuko.
(禰豆子を頼むわね)
※leave=離れる、出発する、去るという動詞(発音)
「I'm sorry」のあとの「I had to leave you」は、中学2年で習う「have to~(~しなければならない)」の過去形で、ここの部分をそのまま訳すと、「あなたたちから離れないといけなくなった」というところでしょうか。
なので、
I'm sorry I had to leave you, Tanjiro.
↓
ごめんね、あなたたちから離れなきゃいけないの、炭治郎
というように、「I'm sorry」の後に、謝る理由を述べているのです
つまり、
I'm sorry +文
で、後の文のことを謝っている、ということになります。
日本語の場合は、
おきざりにしてごめんね炭治郎
というように、理由を説明してから謝るというのが基本的な謝り方ですが、英語の場合は、まずは「I'm sorry」と先に謝るのが大きな違いです。
なんだか、文章があれこれ逆になったりしてややこしいですよね?
「I'm sorry」も実はアレと同じ
実は「I'm sorry」も、これまで見てきた「I'm+形容詞」なのです。
sorry=申し訳ない、すまないと思って、後悔してという形容詞(発音)
だから、普通に単語の意味に基づいて訳すと、
I'm sorry
↓
私は申し訳ない(気持ち)です
ということになります。
#7では「I'm +○○(形容詞)」で「私は○○(な人)だ」という訳をご紹介しましたが、ここでは直接「申し訳ない人」と訳すよりかは「申し訳なく思っている人だ」という理解をするのがよいと思います。
つまり、
I'm+形容詞
私は○○な(人/気持ち/状態)だ
で、気持ちを表しているんですね。
ここでは、炭治郎や炭治郎の母の、家族を大切に思うからこそ、迷惑をかけることに「申し訳ない」と思う気持ちを
I'm sorry
で表しているんですね。
ただたんに「ごめんねー」と謝っているわけではないのです。
もっと気軽に謝るときは?
では、気軽に謝るときは何を使うのでしょう?
たとえば、質問をするときとか、前を通らせてもらうなど「ちょっとごめんなさいねー」と言う時は
Excuse me.
(失礼します)
を使います。以下は鬼滅の刃の柱合会議で炭治郎を連れて行ってと言われたので、「隠し」の人間が炭治郎を「前失礼しまァす!」とさっと連れて行ったシーンです、
(Demon Slayer: Kimetsu no Yaiba Vol6)
ほかにも、軽めの「ごめん」を言う時はシンプルに
Sorry.
ということも出来ます。
これは、親しい人とか目下の人に対して使う時にも使えます。炭治郎も年下の葵に謝るシーンで使っていました。
(Demon Slayer: Kimetsu no Yaiba Vol6)
原作では「すみません」でしたが、善逸や伊之助が訓練を逃げたので、申し訳ないという意味での「申し訳ない気持ち」なので、「Sorry.」が選択されたのですね。
もっと重く謝るときは?
これはあまり中学英語では使いませんが、「I'm+形容詞」なので、#6でご紹介したように、「very」や「so」などの副詞をつけて強調することもできます。
これも同じ巻で登場しています。
I'm so sorry!
(すみません)
But really ... I was about to die!
(でも本当にあのっ…俺も本当に死にそうだったし)
※so=本当に、まさに、そのようにという意味の副詞(発音)
刀鍛冶の鋼塚が作った刀を炭治郎が折ったことに激怒した鋼塚が「殺す!」と炭治郎を追いかけ回すシーンでの、炭治郎の謝罪です。
しどろもどろになっているところからもわかるように、とにかくもう、必死に謝ってるので、「so」という、発音も短く、意味を強調する副詞を使っています。
もちろん、「very」を代わりに使うことも出来ますよ!
(意味は変わりません)
本日のまとめ
・「I'm sorry.」は申し訳ないという意味の「ごめんなさい」
・意味を強くするときは「I'm so sorry.」や「I'm very sorry.」
・あやまるレベルが低めの時は「Sorry.」とすることもできる
・目の前を横切るなどの「すみません」=「Excuse me.」
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