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【カナダ編】五大湖にペリカン!嵐のキャンプで気付いたこと

前回、家族旅行で訪れた、カナダ、オンタリオ州、エリー湖に突き出したポイント・ピーリー国立公園の魅力を紹介させてもらいました。

【カナダ編】生き物の宝庫~ポイント・ピーリー国立公園

はるばる2000キロ以上、高速を爆走した旅。

初心者バーダーとしては、まだ見ぬたくさんの鳥たち(Lifer/ライファー)との出会いを期待していたのですが、

まさかの嵐と、子ども連れで初キャンプ、という事情により、

新たに出会えた鳥は、

American White Pelicans(アメリカシロペリカン)の一種のみでした…。

しかし、ガッカリするなどとんでもない!

野生のペリカンなんて、初めて見ました!!

その上、ペリカンは熱帯に生息するものと思い込んでいたので、

まさかのエリー湖で、完全なる不意打ち(笑)

ポイント・ピーリー国立公園のエリー湖に突き出す岬「TIP」という場所。嵐の前だからか、波と風がものすごい。海のようでした。
遠方の水面におびただしい数のカモメが集まっているのが見えます。
双眼鏡でのぞくと・・・ええ!?浮かんでいる大きなくちばしの白い鳥は、ペリカン?!一瞬目を疑いました。優に20羽以上。カモメはペリカンの取る魚を狙って集まっているそう。
翌朝は7,8羽が群れになって空を飛ぶ姿も見れました。ウィング・スパン(翼幅)は2.4から3メートルで、北米ではカリフォルニア・コンドルの次に大きいそう。ペリカンが飛ぶ姿、異国感漂いますね。
©Manjith Kainickara まともな写真が取れなかったので拝借。アメリカシロペリカンは繁殖のために春に北に渡ってくる。


ちなみに今回の旅、雨の止んでいる間は、ずっとカメラを持ち歩いたのに、あまり写真が残せませんでした。

なぜだろう、と振り返ってみると…

5歳の娘と手をつないでいたのでした(笑)

(大量に飛んでいる小さな虫を怖がり、暴れ回って、半泣きになっていた娘…)

エリー湖のほとりで貝を探す子どもたち。


岬でペリカンを見た後、キャンプ場にチェックイン。

レンジャーさんに天気予報を聞くと、thunderstorm(サンダー・ストーム/雷雨)が夜7時頃から朝まで続くということだったので、

それまでに、何とか慣れないバーベキューと、キャンプファイヤをやり遂げました。

森に囲まれたロットにストラクチャのあるテント。中には寝袋を敷いて寝られるマットレスが2段あり、子どもたちは大興奮。娘は楽しすぎて虫が怖いのを克服したようで、虫がテントに入らないように手でバチバチ捕まえていた(手のひらがすごいことになりそう…)。
キャンプファイヤのお目当てはアメリカ/カナダでお決まりのS'more(スモア)。マシュマロを焼いて、板チョコと一緒にグラハムクラッカーで挟むお菓子。大人もたまらない~💕
©Heather Katsoulis


7時ごろになり、いよいよ雷が鳴り出しました。

サマータイムで空は明るいものの、雨雲が濃くなり、雨もだんだん大降りに。風の音がゴォーゴォー鳴り響きました。

ランタンの明かりの下、落ち着かない気持ちで外の音を聞いていると、急に携帯に緊急メッセージが(地震警報みたいなやつですね)。

TORNADO(トルネード)って、

こんな簡易テントにいて大丈夫か・・・!?

まったく心配していない様子の夫の横で、
近くの建物に避難した方がいいだろうかと1人オロオロしていると、

ずぶ濡れになったレンジャーのお姉さんが、テントまで歩いて説明に来てくれました。

「心配だったら頑丈な建物に避難できるけど、ふだんは問題ないよ」とのこと。

ホッと安心。

落ち着いて考えてみると、確かに風の音は大きく聞こえるのですが、暴風や雨粒がテントにたたきつける音が全然しないんです。

森の中では、うっそうと茂る木々が緩衝材になっているのだ、と気付きました。

外を覗いてみると、ロビンも雨の中いつもと変わらぬ様子で地面で餌を探しています。

1時間ほどして少し雨が和らいだので、子どもたちと一緒に懐中電灯を持ってトイレへ。

すると、すでに薄暗い小道に、何匹もカエルが跳んでいる🐸🐸

©Fungus Guy 写真を撮れなかったので拝借。後でレンジャーさんに、American Toad(アメリカヒキガエル)だと教えてもらいました。


女子トイレ脇の岩には、ヘビの姿も見つけました!

雨で活発になったカエルを狙っていたのかも。

©Wilson44691 こちらも拝借。レンジャーさんに縦じまの特徴を説明したら、Garter Snake(ガーター・スネイク)だと教えてもらいました。毒はなし。
翌朝まで降り続いた雨が上がり、水溜りでたくさんのマツモムシ(水生昆虫)をみつけた息子。


なるほど、嵐が来ても、森の中は穏やか。

そして、乾いた森では姿を潜めていた生き物たちが動き出す。

一晩、嵐のキャンプを体験してみて、初めて気づくことができました。

雨が降ったら、キャンプもハイキングも、バードウォッチングも楽しめない。

と、ネガティブなことしか考えていなかった自分が、なんだか可笑しくなりました。

好天だろうと、悪天だろうと、自然はいろいろなことを教えてくれます。

次回からは雨でも写真を撮れる準備をしたい。


たった一晩のキャンプを終えて、雨上がりのポイント・ピーリー国立公園を後にしました。

6時間半高速を爆走して、何とか日暮れまでにナイアガラの滝にたどり着くと、そこでも圧巻の自然が出迎えてくれました!

ナイアガラの滝に虹がかかる。ものすごい水量で、滝底からの水しぶきが上まで舞います。
観光地でも気になってしまうのは鳥(笑)。滝のそばでコロニーを作っているのはカモメでした。
くちばしの先に黒い帯があるRing-billed Gull(リング・ビルド・ガル)


最終日、ニューヨークへの帰り道に立ち寄った湿地では、アメリカのシンボル、Bald Eagle(白頭鷲)が飛ぶ姿を間近で見ることができました。

前方から低く飛んできて後方の空へ舞っていく姿を、5歳の娘も含め家族全員で見ることができました。写真は最後の一瞬(笑)
どこまでも続く湿地。


家族旅行では、バードウォッチングや写真撮影は理想通りにはいきませんが、

家族と一緒に出会う自然や生き物はまた格別です。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます!

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