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雪化粧の富士と

富士山が冠雪したと聞いて、ようやくシーズンが来た!と昂ぶったまま車を借りた。その結果、10月の利用料が中古車をローンで買い、駐車場を借りた場合と同額になるところだった。

夏の富士山はあまり好きになれなかった。醜いとは言わないが、美しいと、自然に対する畏敬の念を覚えるかというと厳しさが足りない気がする。
登ったらそんなことは口が裂けても言えないだろうけど。

雪を特別視するのは、ずっと東京に住んでるからなんだろう。それを考慮しなくても、雪化粧した富士山の美しさに異を唱える人はいないんじゃなかろうか。

逆さ富士でも、赤富士でもない、言うなれば特別感の一切ない写真だと思う。だからこそ富士山そのものがいかに美しいかが分かる。

今回は星も入れて撮って、仮眠して明け方にまた撮るという時間の使い方をした。星を撮るのにF2.8じゃISO感度が厳しいと分かっていたのに…。

オリオン座が富士山に横たわるまで粘ることができなかった。次回はもっと下調べを入念にする必要がある。いつも言っている気がするけど。

夜明け前に一通り撮り終えて長池親水公園を後にしたが、車を走らせてるといい具合に山中湖へ霧が流れていく。

これだけ濃ければしっかり写るだろうと、途中で車を停めてカメラを引っ張り出した。こういう時にX-H1の手ぶれ補正はありがたい。

霧が流れる速度は思った以上にはやく、流れては消えを繰り返す。三脚でじっくり撮りたかったが、いいポイントを知らないのと冷却されたアルミ三脚を伸ばすのが億劫になった。

ここまで来たら日の出まで粘ろうとコンビニに寄って軽食を買い、向かいの駐車場で待機する。元々夜型の人間だから、日の出を見ることは滅多にない。たぶん今年2回目。

欲を言えば水面をもっと凪いだ感じで撮りたかった。この構図だとハーフNDでも厳しいか…?
ズボラだからろくな管理もできないだろうと手を出してこなかったが、ないと撮りたい画が撮れなくなりつつあるのかもしれない。

精神的にしんどいときは山中湖で星と富士山を見るのに限る。天気次第なのが玉に瑕だけど。

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