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noteで学べるシステマ講座 第36回「システマにおけるアンラーニング」

今回からnoteで学べるシステマ講座を増量リニューアルしました。記事の種類を増やし、告知や読者向け割引クーポンなども追加しています。しばらく不定期になってましたが、今後は毎週金曜日にリリースします。そのうえ定期購読の価格は据え置き。ぜひご購読ください。

noteで学べるシステマ講座
第36回「システマにおけるアンラーニング」

システマを通じて身につけた最強の技はなにか。

私個人について言えばストライクでもグラウンドファイトでもコンディショニングでもなく、アンラーニングじゃないかという気がしています。

上記リンク先にはこう書いてあります。

アンラーニングとは 「学びほぐし」で価値観の硬直化を防ぐ

アンラーニングとは、これまでに得た経験や価値観をいったん外すことです。何か未知のことがらを学ぶ時、大きな妨げとなるのが認知バイアスです。新しいことを学ぶべき時に、既に知っていることがらと関連付けてしまって、理解したつもりになってしまうのです。この傾向は年をとって人生経験を積むほど顕著になります。経験のデータベースが豊かになることで、既にデーターベースにある情報に頼りがちになり、新たな知見を組み込むことがおろそかになるからです。

こちらが新しい情報を提供しているのに相手が「ああ、あれね。知ってる知ってる」と早とちりしてしまうことがあるでしょう。「ちょっと違うんだけどな」と思っても、相手は「自分は理解した」とご満悦。笑顔の裏で対話の門戸はピシャリと閉ざされ、それ以上の対話が成立しなくなってしまう。このような「ああ、あれね」現象は、新たな情報のインプットを妨げる典型的なものです。

ちょっとした余談ですが、なんらかの分野の一人者が他の分野について意見を発信するようになるのもこの「ああ、あれね」現象と言えます。一つの分野を深堀りすることで、他分野にも似たことがら見出すことができます。それで「ああ、あれね」現象が発動し、自分の経験を世のために役立てようという善意もあって、微妙にピントがズレた発信をしてしまうのです。

なぜシステマでアンラーニングが鍛えられるのか?

システマには、アンラーニングを鍛える構造が埋め込まれています。それをきわめて端的な一言で言い表したのが「No Kata」です。

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