見出し画像

システマやってると怒らないんですか?

これまで何度か聞かれたことがある。

「システマやってると怒らないんですか?」

まあこんな本も出してるし。

「では北川さんは怒らないんですか?」

と聞かれるけど、かなり怒りっぽいと思う。

毎日、何かしらに対して絶えず腹を立てている。

今の世の中の風潮に対する憤りとか半端ない。そこについて話し始めたらつい熱くなってしまうのを感じる。

ただ「誰々がムカツク」とかそういうのはそう言えば少ないかも知れない。

システマ東京をやってて10年経って色々あった。「こんなことあったんすよー」と笑い話で話したら、「それひどいね。よくそれで平気でいられるね。」と聞いてる側が怒りだすようなこともあった。その様を見て「そうか。そこは怒るところだったのか」って思ったくらいだから、個人間の怒りについてはどこかズレてるのかも知れない。

考えてみると個人の言動に怒るってことはあまりなくて、むしろその人にそういう判断や行動をさせてしまう背景や変なロジックに対して腹を立てているようにおもう。そしてその変なロジックに乗っ取られてしまった人、そのものについては「かわいそうだなあ」という気がしてしまう。

だから誰かにムカつく時はだいたい「かわいそうだなあ」が同居していて、そのロジックにその人が制御されざるをえなくなった背景や一般常識といったものに対して、怒りの矛先が向う。

世の中に対するマクロな怒り。

これが強くなると、個人に対するミクロな怒りがちっぽけなものになるんじゃないかと思う。

だから誰かに対するイライラが止まらないなら、それは怒りが小さすぎるのかも知れない。そんな小悪党ではなく、もっと大きな巨悪に対しての怒りを全身にたぎらせるべきだ。そしてその巨悪に一矢報いるべく、学び、計画を練り、周到な行動を起こすべきだ。

心は熱く。頭はクールに。

ここから先は

53字

¥ 100

期間限定 PayPay支払いすると抽選でお得に!

お読み頂きありがとうございます。投げ銭のかたはこちらからどうぞ!