システマ式水浴びについてあれこれ
ロシア人と水行
Facebookでミカエルやヴラッドをフォローしている人たちなら、毎年1月頃、ロシア人達が水に飛び込む映像をちょくちょく目にすることでしょう。
これは正教会の聖水式があるため。イイスス・ハリストス(イエス・キリストの正教会での呼称)がヨルダン川で洗礼を受けたことを記憶するものです。(詳細はWiki参照 聖水式)
この聖水式に限らず、ロシアでは水には「穢れを清める」という信仰があるようです。システマには水を入れたペットボトルを用いたマッサージがあるのですが、終えたら中の水は飲まずに捨てるよう教わります。水が吸い取った悪いエネルギーを、再び飲んでしまうことになるからです。
おそらくこうした文化的背景もあるのでしょう。
システマ式ウォーターシャワー
システマでは昔から水浴びが推奨されています。
マスターが言うには「ストライクを受けるようなもの」
水を浴びるショックを呼吸で逃がすことで、リラックスの練習になるのです。実際、なんだか体調が優れない時にやると気分がスッキリします。高熱が出ている時にも効果的だとか。体を一気に冷やすと、その反動で体内からブワッと熱が発生します。それがウィルスや菌を殺すというのです。だからこの水浴びは、体を冷やすのではなく、内側から温めるのが目的です。
システマ水浴びのやり方・初心者向け
映像などを見ていると、バケツの水を勢いよく頭からかぶったり、湖に飛び込んだりするようなイメージがありますが、あそこまで気合を入れなくても大丈夫です。
庭やベランダがあればバケツで水をかぶるのもアリですが、ここでは誰にでもやりやすいよう、浴室のシャワーを使ったやり方を紹介します。用いるのは通常のシャワーです。
まず初めてのかたや初心者向けのやり方です。
1.手を冷水シャワーで濡らす。
2.足を冷水シャワーで濡らす。
もし冷たくて辛いようなら、ここまででもOKです。慣れてきたら徐々に二の腕や太ももといった体幹に近いところでも冷水シャワーを浴びます。それで大丈夫そうなら、胸やお腹など体幹部でも浴びましょう。
システマ水浴びの呼吸法
特に決まりはありません。ただぐっと力を入れて耐えるのではなく、鼻から吸って口からフーっと吐くことで、身体をリラックスさせるようにします。冷水のショックで自分の身体にどんな変化が生じるか、それが呼吸によってどう和らいでいくのかを観察しながらやるとなお良いです。
システマ水浴びのやり方・慣れてる人向け
最初から頭からかぶったらいいと思います。全身をくまなく冷やしましょう。顔を水が流れるぶん、呼吸するのが困難になります。そのストレスもいい練習になります。
システマ式水浴びのタイミング
基本的にいつでもOKです。
北川は朝と夜の2回やっています。いずれも着替えるついで、入浴のついでにやる感じです。入浴時の場合は出る直前がおすすめです。入浴後に温まった身体を、冷水でさっと締めるイメージです。
終えたら全身をタオルでよく拭きましょう。冷房や扇風機で冷やすのは良くありません。
やる場合はもちろん自己責任でお願いします。
個人的な感想
システマ式冷水シャワーをやるようになって、温度差への耐性がかなり上がった気がします。寒さだけでなく、暑さにも強くなったように思います。なので夏に周囲の人が「暑い、暑い」とうめいていても、一人で涼しい顔をしているという場面がよくあります。
あと朝は目覚めが辛い日でもすぐにスッキリしますし、夜は安眠に役立っている気がします。あくまでも私個人の実感なので、誰にでも当てはまるとは限りませんが。
参考文献
参考文献としてはまずヴラディミアの「ロシアン・システム・ガイドブック」が挙げられます。英語版しかありませんが、システマ式水浴びについての言及があります。
あとシステマではありませんがヴィム・ホフメソッドの本が役立つかも知れません。この本で紹介しているやり方は呼吸法が煩雑すぎるように思いますが、ただ冷水浴の概要や効能などを知るのには役立ちます。
システマ式水シャワーはマスターたちもオススメしてますので、ぜひみなさんも取り入れてみてください。
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