出せば出すほど出るものとは
出せば出すほど出る。
人間の体にはそういう性質がある。
一升瓶のお酒もエンジンの出力も出せば出すほど、早くなくなる。
でも人間の体は出せば出すほど出る。
体力もそう、知力もそう。
だから体力を出すほど、出るようになる。
考えてアイディアを出すほど、出るようになる。
これはシステマにしても、親子システマにしても僕のクラスの基本的な指針になっている。
陥りがちな間違いは、インプット優位にしてしまうこと。
そして出てきたものを評価してしまうこと。
ちゃんとインプットしないと、つまりは学習しないと出すことはできない。それは大きな勘違いだ。色々行動して、つまり行動を出すからこそ何が足りないのかに気づき、インプットするに至るのだ。だからアウトプットが先にあり、インプットは後だ。体だってそう。体を盛大につかって疲れて食べるからごはんはおいしい。たくさん食べてから動こう、とインプット優先にしてもぶくぶく太るだけだ。
もう一つの間違いは、アウトプットの評価。
適切な評価はいいけど、その評価がアウトプットの妨げになるようであればいけない。日本の英語教育がもろにそうなんじゃないかと思う。英語を書くたびに、話すたびに☓印がつき、悪く評価される。すると悪い評価を避けるために確実な選択をする。それは英語を使わない、ということ。かくして英語嫌いが一人増える。
そうやってアウトプットしなくなれば、インプットも生まれず、力が増すこともない。アウトプットを躊躇する癖はその人の成長の大きな妨げになるのだ。
親子クラスで言えば、子供が何か新しいアイディアを出したら、なるべくそれをやる。落書きでも独り言でもなんでも、アウトプットだ。それは止めないでどんどんやらせればいい。走りたいなら、足腰たたなくなるまで走らせる。すると強くなる。足も速くなる。
大人クラスでもそう。同じパターンに陥ることなく、一つでもたくさんのアイディアを出させる。失敗しても成功しても関係ない。アイディアを多く出す。一つでも多く出す。新しい動きを一つでもする。
土壇場でテンパれば、頭の回転数は低下する。パフォーマンスが10分の1とかになるかも知れない。だったら練習では10倍アイディアを出せば良い。すると10分の1でも普段どおりの力が出せる。
それには出すこと、出すこと。
このnoteも僕にとっては出す一環だ。
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