Libraのシステマクラスでやっていること
早いものでもう3回。Studio Libra にてシステマクラスをやらせて頂きました。システマのクラスは事前の準備がありません。これは別にサボっているのではありません。その日、その場所に集った人たちに最適なメニューを提供するためです。だから会場に着いたら、どんな人が来ているのかをざっと観察したり、軽く質問したりして、どんなことをやろうかと考えます。
「え、事前に準備しないんですか?!」なんて驚かれることもありますが、本当にしてないんです。かれこれ10年くらい、こんなことやっているのでずいぶん慣れてきました。
Libraのクラスに関しては初回でだいたいの方向性が決まりました。
別にアスリートみたいな体力があるわけではない。でも、身体の動きそのものに興味があるという感じ。「健康志向の人が多いんじゃないかなあ」なんて予想してたのですが、健康という現世利益よりも、より自己や身体の探求に興味がある人達が集っているという印象です。
これはおそらく、主催者の若林理砂さんの志向が反映しているのでしょう。若林さんは「カリスマ鍼灸師」と称されるほどの治療家であると同時に、人間という存在への飽くなき探究を続ける探求者でもあります。だからおそらく、若林さんのもとには、「治療家としての若林理砂」を求める人達と、「探求者としての若林理砂」を慕う人たちの2種に分けられるのではないかと。
Libraに集うのは、どちらかといえば後者ですね。
そういう人たちの扱いはもう大得意です。そもそも私と若林さんは探求者が集う場で会ったのですから。
だからLibraクラスでは、システマを通じて参加者の皆さんと身体と意識、そして人間という存在そのものを面白がるようなワークをやってます。
それが結果的に健康になって、マーシャルアーツの技も身につくのだから結構なことじゃないですか。でも「健康」や「マーシャルアーツ」は、本来のシステマの面白さの前では、おまけみたいなものです。
やはりクラスは運営する都合上、何らかの現世利益を実現する、というかいかにもしそうなワークを織り込む必要があります。そうしないと「これってなんの役に立つの?」で終わってしまうからです。
でも、いかにも役に立ちそうなものが実際に役に立たず、全く遠回りに見えるものが、実は近道だったりします。
Libraクラスでは、実用性を脇において、面白さに振り切ったワークをしようと思います。意味なんてなくて良いんです。面白がることで身体の感性が拓かれれば、たぶんその人の人生はちょっと豊かになります。そんなクラスが、Libraには良いんじゃないかって気がしました。
ロシアの軍隊武術と豊かな人生。全く関係なさそうですが、体験してみるとたぶん分かると思います。よかったら拙著「人生は楽しいかい」あたりを読んでいただければ、僕の言わんとすることも伝わるんじゃないかと。
7月からは日曜日から土曜日へとスケジュールが変更になります。でも7月は1回のみ。夏から秋にかけては開催頻度の少なめな隠れキャラ的な存在になってますが、よかったらぜひ一度システマクラスにご参加ください。
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