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博耕房大学受験部からのメッセージ〜現代文の語彙力をつけるために

皆さんこんにちは。

 で現代文を担当します武川と申します。

 さて、博耕房では授業開始時期を5/11(月)以降に変更したことを受けて、体験授業を5/10(日)に追加実施いたします。

 そこで、これまで2回の体験授業に参加された方と、5月の体験授業にお申込みいただけた方に向けて「この時期の勉強法のアドバイス」をお送りしております。

 しかし、遠方の受験生や諸事情あって体験授業には足を運べない皆さんのためにもささやかながらアドバイスを送りたいと考えております。
 今回は、「現代文単語の勉強ってそもそもどうすればいいの?」というお話にお答えしていこうと思います。

・そもそも現代文で扱う「語彙」とは?

→現代文は皆 さんにとって「母語」である「現代」の日本語を用いて書かれた文章を相手にします。この「母語」であることが実は厄介で、古文のように「昔の言葉」(=現在とは意味や用法が違う言葉)を用いているならば、その意味を覚えなくてはならない、という意識が働く(よって、古文単語は一生懸命覚える)のですが、現代文は「今の言葉」だから何も意識しなくても「読める」と認識している人が非常に多いのです。
 しかし、受験生の皆さん、すなわち10代後半前後の若者が認識し、使用している「今の言葉」はあくまでも「日常的に用いられる」言葉のレベルにすぎません。「日常的」な会話の中に「反知性主義」や「メリトクラシー」といった言葉を織り交ぜている人はそう多くはないのではないかと思います。しかし、前述した「反知性主義」や「メリトクラシー」は入試の現代文では当然のように出てくる言葉です。(ともに東京大学の評論のテーマとして出題された)
 よって、我々は「日常的に使っている今の言葉よりもさらに難しい言葉や概念」についてもその意味をある程度知っておく必要があるのです。

・語彙の増やし方①漢字の練習をする

→この有り余る在宅時間もいつかは終わりがやってくるはずです。(そう強く願います。)このあと、実際に学校や予備校でライブ授業が再開されたときに、「文章読解」の授業の効果を高めるために今できることとして、「漢字の練習」があります。漢字は「出題されるから」勉強する側面もありますが、それ以上に「漢字の意味、熟語の構成を考えること」にこそ意味があります。
 たとえば「休憩」という語があったとしましょう。これをただ「休憩、休憩、休憩……(以下無限書き取り)」と「カタチ」を覚えようとして練習しても、定着度は低いです。人間は「意味」が伴わないことを覚えることが苦手です。反対に言えばそこに何らかの「意味」を付した状態で覚えることで定着度は大きく上昇するのです。
 さきほどの「休憩」であれば、それぞれの漢字の意味を考えてみるところから始めましょう。

 「休 = 休む」 「憩 = 憩い」

 「憩い」の漢字を読むことはできますか?「いこい」と読みます。「憩いの場所」「憩いのひととき」などという使われ方をしますね。では、言葉の意味は、と考えていくと「くつろぐこと」などという意味が思いつきますかね。
 すると、「休憩」は「休み」「憩う」ことであり、「同じような意味」を重ねた熟語であることに気が付きますね。

 このように、① 漢字を分解する
       ② それぞれの意味を検討する
       ③ それぞれの漢字の意味の組み合わせを考える

 ことで、言葉の意味を把握する感覚が養われていきます。
 ちなみに、③の組み合わせについては以下のようなものが考えられます。

a.同じ意味の語の組み合わせているパターン
→尊敬【尊(とうと)ぶ/敬(うやま)う】
 永久【永(なが)い/久(ひさ)しい】 

b.反対の意味の語の組み合わせているパターン
→否応【拒否/応じる】
 因果【原因/結果】

c.前の漢字が後の漢字を修飾するパターン
→暗示【暗に示す】     
 仮定【仮に定める】  

d.前の漢字が主語、後の漢字が述語のパターン
→国立【国が立てる】   
 頭痛【頭が痛い】     

e.前の漢字が動詞(述語)、後の漢字が目的語(~を/に)のパターン
→育児【児(こ)を育てる】   
 進学【学校に進む】   

そして、最近ではTwitter上で様々な先生がご自身の漢字教材を公開されていらっしゃいます。それらを使うのもいいですし、また、高校生であれば「漢字検定二級」レベルの問題集を一冊仕上げるようにしましょう。

・語彙の増やし方②わからない言葉を調べて確認する

→先述の通り、現代文の文章には普段の生活では出会わないような言葉と出会います。試験時間中では辞書も使えないので自分で意味を推測する必要があるのですが、受験勉強の過程においてはやはり少しでも自分の語彙力を増やすように勉強することが望ましいです。
 その際には必ず「辞書」を使って調べるようにしましょう。辞書で調べることは以下の二つです。
    ① 単語の意味
  → 複数ある場合は全て確認し、使い分け方まで押さえましょう
 ② 例文
  → 実際にどのように使われるのかを文を使って確認しましょう。

 ちなみに辞書はお手持ちのものを使っていただければよいと思いますが、オススメを挙げるとするならば、『ベネッセ表現読解国語辞典』ですね。

この辞書は「適切な表現の選び方」や言葉の意味の関連性などを学ぶことのできる、ある種「現代文単語帳」の要素も含んだものになります。一冊新しく買うならばこちらを推奨します。

・単語ノートを作る

→そして、これらの勉強は一度実施するだけでは意味がありません。これらは何度も繰り返し勉強していくことで語彙力が増強されていきます。よって、単語ノートを作ることを推奨しているのですが、具体的にはどのように作るのか、今回は私がライブ授業内で配布する予定(まだひとつも開講していないからね)の単語勉強用のシートを公開いたします。

 これをバインダーや穴あきファイルなどを使って蓄積するようにしてください。博耕房でお会いする皆さんはこれを積み重ねていきますよ。

 最後に再度お知らせ。博耕房では5/10(日)に下記の通りに体験授業を実施いたします。

 ◇ハイレベル 14:00-15:00 現代文
        15:10-16:10 古文

 ◆ベーシック 14:00-15:00 古文
        15:10-16:10 現代文

お申し込みは以下のサイトまで!








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