富山県魚津市のワーケーションツアーに参加しました
7月末、縁あって魚津市のワーケーションツアーに参加させて頂きました!
とても充実した時間を過ごすことができたので、記録しておこうと思います。
滞在した魚津市メインなのですが、富山ははじめてということもあって、あちこち巡らせていただきました。
魚津は本当に素敵な所で、蜃気楼やホタルイカの季節にも、ぜひまた訪れたいです。
1日目
夜行バスを使い、朝6時前に富山駅に到着。
ぶらりと駅周辺を散策しつつ、環水公園の「世界一美しいスタバ」にきました。
犬の散歩やジョギングする人など、この景色を朝から楽しんでいる人がちらほら。
平日ということもあってか、程よい客入りです。店の中からの眺めもとても綺麗でした。
景色が良いと、いつもの仕事もがらっと気分が変わります。
午後は、魚津駅へ移動。富山駅から30分ほど。
到着後、まずは荷物を軽くするため、早めのチェックインを済ませました。
ツアー参加者は、駅前の観光案内所で電動自転車を貸してもらえます。
これが旅の相棒となりました。
午後の仕事は、トライアルオフィス neccoへ。
会議があると相談したら、個室のあるコワーキングを貸して頂けたのです。とてもありがたかったです。
neccoは旧村木小学校の教室を改装したコワーキングスペース。
学童も併設されているそうで、外では子供達が遊ぶ声が響き渡っていました。
頭は仕事モードなのですが、場所は小学校。
小学生だった当時の空気に浸りながら仕事に臨むのは、ふしぎな気持ちでした。なかなか味わえない体験です。
部屋はエアコンも利いていて、とても快適でした。
校内には無限列車が展示されていました。
夕方、渚泊魚津丸というレンタルスペースに集合。
ワーケーションツアーの主催企業によるプレゼンで、魚津・富山の魅力や見どころをたっぷり紹介頂きました。(情報量が多すぎて一度に消化しきれなかったです。)
主催の株式会社TOYAMATOさんは他にも富山でイベントや飲食店等の地域振興事業を手掛けていらっしゃるそうで、いくつか気になった店をチェックしました。その後、今日は解散となりました。
このままどこかで夕飯かな…と思っていたのですが、
同じようにプランに悩んでいる方がいらしたので、連れ立ってお寿司を食べに行くことに。
お邪魔したのは、小政寿司さん。
人気店なので電話予約をおすすめします。
逐一景色がよい湾寿司を注文しました。
富山の湾寿司は、富山湾で採れたネタを使って供されるもので、価格がリーズナブルなのも魅力です。
どれも鮮度抜群。
ぶり大根がセットでついてきました。ボリュームがすごい。
あんまり美味しいのでおまかせ寿司も追加注文しました。
お腹いっぱいでホテルへ。
こうして一日目が終わりました。
2日目
2日目も平日。
朝はサイクリングで港の周辺や沿岸沿いを走りました。
2日目はホテルでリモートワークです。
部屋の備え付けの椅子はデスクワークを見越したワーキングチェアで、とても快適でした。
夜には夜食ラーメンも出してくれるそうです。至れり尽くせり。
無事仕事を終え、富山駅に繰り出します。
廻る富山湾 すし玉富山駅店
こちらも大人気のお店で、20分程待ちました。有名人のサイン多数。
カウンター中心で一人客でも入りやすいのがありがたいです。
寿司巻き昆布の海老のお寿司が絶品でした。
はぁ、すべてが美味しい。
バール・デ・美富味
その足で、バール・デ・美富味さんへ。
若鶴酒造の蔵元さんを招いての試飲会があるということで、参加させて頂きました。
苗加屋の定番だという「赤」琳赤と、真・苗加屋スーパーフローズンを飲み比べで頂きます。
スーパーフローズンは、しぼりたてを急速冷凍したという品です。
琳赤もふくよかでとても美味しかったのですが、スーパーフローズンを飲んでみると…
鮮度、華やぎ、味の広がりすべてが圧倒的でした。美味しい…!
「これまでは蔵元でしか飲めなかった味です」と誇らしげな蔵元さん。納得の味です…。
おつまみのピンチョスも通好みで美味しかったです。
サーモンリエットと、ホタルイカとエリンギの組み合わせが好きでした。
さて、そこからもう一軒ハシゴする為に軌道線(路面電車)に乗り込みます。
駅舎の中にも路面電車の停留所があるのは驚きました。
路面電車のある景観って良いですよね。
路面電車の車体は新旧あるようですが、この時私が乗ったのはレトロなやつでした。
降車したい停留所のボタンを押すようになっており、電車というよりはバスに近いです。
BREWMIN'総曲輪@SOGAWA BASE
目当てはクラフトビールのBREWMINさんです。
「ここのビールは最高」とおすすめされたので、これは行かなければと。
自社製造を含め10種類のビールが用意されていました。
ローストポークと、ナッツに砂糖をまぶしたやつがとても良。全部美味しいんですけどね。
良さの極み(語彙の限界)
氷見で作られているビールは、基本的にお店でしか飲めません。
定期便も既に売り切れ。
将来的に生産量が増えたら嬉しいですが、この空間でしか味わえない、という特別感も捨てがたい。東京では飲めるお店も数店あるとか。
カウンターでは常連さんが楽しそうに飲んでおられ、富山おすすめのクラフトビールやスポットを教えてくれました。
Latice Work Brewing、KOBOBrewery、水墨美術館。
残念ながら今回は行く時間がありませんが、次回こそは。
最高の華金を過ごし、魚津のホテルに戻りました。
3日目(午前)
東山円筒分水槽
3日目はツアープログラムが入っているのですが、午前中はフリーだったので、足を延ばして東山円筒分水槽へ。
目的地は山の中なので、延々と坂道を登っていかなければいけません。
暑い。
ひたすらに暑い。
電動自転車がなかったら無理でした。
東山円筒分水槽(ひがしやま えんとう ぶんすいそう)。
下から湧き上がる水を、三箇所に平等に分配するための設備だそうです。
とめどなく、滾々と水が湧き上がり続けます。
真夏の最中、ここだけ別の空間のようです。
ここにくるまでが暑すぎましたが、水が湧き流れる音を延々聞いているとマイナスイオン的なもので癒されていくのを感じました。
戻りの道は、ひたすらに下り坂です。
海の方面に向かって駆け下りていくのは最高ですね。
時間に余裕があったので、ミラージュランドにも行くことにしました。
観覧車を目指します。
途中、米騒動発祥の地を通りました。
この辺りの蔵だそうです。
海岸沿いの道を走り続けて、ミラージュランドに着きました。
ミラージュランド
遊園地ながらミラージュハウスというコワーキングスペースもあって、海を眺めながら仕事ができるそうですよ。
魚津水族館
向かいにある魚津水族館にもお邪魔しました。
パネルの説明が結構捻ってあって、楽しく回れました。
大水槽に張ってあるネットの上に寝そべるという、
貴重な体験もさせてもらいました。
子供より大人の方が喜ぶアトラクション。
その後は魚津丸食堂へ移動し、バイ飯定食を頂きました。
魚津丸食堂
バイ貝は歯ごたえがあって風味も強くて好きな味です。
3日目(午後)
藍の叩き染め体験
午後はツアー参加者で合流し、ワークショップ。
この後は藍染め体験と、「食べる禅」を体験する予定なのですが…。
車は山中をぐんぐん進み、斜面を登っていきます。
うっかり写真を撮りそこねましたが、観覧車よりも高所から眺める魚津は、海と山が両方ドンと存在していて壮大な心地になりました。
そしてそこにいるヤギにも癒されつつ…。
鎌で藍の葉を収穫。
見た目は普通の緑の葉ですね。
枯れかけているところは藍色っぽい。
また、ご厚意でブルーベリーとブラックベリーも摘み取りさせていただきました。
また車に揺られ、麓にある建物へ。
旧邸宅といった風情があり、とても落ち着く所でした。
一息ついたところで、体験開始。
講師は藍染屋のaiyaさん。
藍の葉をトートバックに貼り付け、ハンマーでひたすらたたく!
優雅にトントンやるイメージだったのですが、
「ストレス発散になりますよ!」という先生のいい笑顔と無心でハンマーを振り下ろす面々。
ゴンゴンゴンゴン!!!
というすごい音が響きます。
体験終了後、冷えた甘酒の差し入れを頂きました。
このお屋敷は、宮本みそさんの所有だそうです。
今はリノベーションの真っ最中でした。
美味しい甘酒を頂きながら、宮本みそさんのお話を聞かせて頂きました。
祖父から代々の製法をずっと変えずに20年以上味噌を作り続けてきた宮本みそさん。
「これからは、もっと地域とつながりを持って、交流の場なども作りながらやっていきたい」という思いで、空き家だったこの屋敷のリノベを始めたそうです。
天井の造りまでこだわり抜かれた、由緒ある立派な建築物を開かれたスペースに。
将来的には、ここでジェラートを作り、果物の収穫からジェラートをつくる体験教室を開いたり、二階を宿泊施設にしたり…という構想があるそうです。
完成後にもぜひお邪魔したい。
埋没林と蜃気楼の博物館
ありがたいことに、館長直々に解説をして頂きました。
「埋没林はなぜ水で腐らないのか?」と不思議だったけれど、冷たい地下水に晒されていることで腐らないんだとか。
こんな大杉の根っこが今もたくさん埋まってるのは、なんだかロマンを感じますね。
「食べる禅」体験
更なるプログラムでは、「食べる禅」を提唱する 谷内良徹さんのお話を聞かせて頂きました。
「ながら食べではなく、食べることにただ集中する」という
行為はマインドフルネスにも通じるものがあります。
『当たり前』の対義語は、ありがとう(有り/難い)という考え方も印象的でした。
世の中で起こる様々な事象も、
他人事ではなく、ひいてはつながっているということ。
自己が「つながっている」ということに思いを馳せるということは、これからも胸に残しておきたいと思います。
4日目(最終日)
充実していたツアープログラムも終了し、最終日です。
このまま帰るのももったいないので、夜まで富山を廻ります。
この日の目的は新湊。高岡の景観も気になっていたので、セットで巡ることにしました。
朝風呂からの朝食を済ませ、いざ、あいの風とやま鉄道へ。
池田屋安兵衛商店
まず向かったのは、池田屋安兵衛商店。
老舗の富山の薬屋さんです。
店に入ると、ザ・漢方の薬っぽい匂い。
昔ながらの薬の製法を実演・体験付きで教えてもらえます。
板で薬の小玉を捏ねるのを体験させてもらいました。
生薬の原材料や、ハーブの飴なども売っていましたよ〜
高岡
さて、ここからは再びあいの風とやま鉄道で、高岡へ。
ここでは大仏と旧屋敷の街並みが見られるという。
移動距離が長そうなので、駅でレンタサイクルを借ります。
観光案内所の方にランチのおすすめを聞いたところ「日曜日は閉まってるお店も多いからねぇ…」と言いつつ、クラフタンというお店を教えて頂いた。
結果、これが大正解でした。
クラフタン
元々昆布締めは好きでした。
私にとっては、たま〜にしか食べられないレア感のある料理です。
店につくとお品書きの看板があり、なんとクラフトビールが飲めるそうじゃないですか。
これはもう、昼ビールしかないのでは?俄然テンションが上がります。
まず小鉢の蒸しジャガが美味。
「今朝取れたばかりのやつなんですよー」
通りで美味しい訳だー!そういうのもっと聞きたい。
富山のクラフトビールを揃えてらして、BREWMINさんのビールと再会できたのも嬉しかったです!
やっぱり美味しい!
食いしん坊かつ呑助な私が目の色を変えていたからか、大将が色々話をしてくれました。
昆布締めのお料理も…本当に美味しくて…
これは…もう…日本酒しかないのでは…?という気分になってくる。
板さんの「美味しいの揃ってますよ~」という言葉に背中を押され(ちょろい客である…)、大将おすすめの三種飲み比べも頂くことに。
お猪口も三種類自分で選ばせてもらえるということで、錫のお猪口に初挑戦。
好みを伝え、大将に選んでもらったお酒。
どのお酒をどの器い入れるかまで細かく大将の指示が入る。
お陰でどれも甲乙つけがたい程美味しかったです。
昼間から無事最高になってしまった。
しかし高岡観光はまだまだこれからということで、山町ヴァレーや金屋町筋にも行きました。
しかし、この日は最高気温36℃。
ジリジリと強い日差しが容赦なく差してくるので、流石に長時間の行動は危険です。
「サイダー水あります」の張り紙に招かれるように、クラフトのお店にお邪魔して避暑。とても趣のある旧屋敷の中で、招かれた客人のような心地でサイダー水を頂いて生き返りました。
新湊
さて、また移動です。
高岡駅に寄ったのは万葉線の始発駅でドラえもんトラムに乗れるから、という理由もありました。
今日の最終目的地、新湊まで揺られていきます。
到着!
花火大会ということで、既にスタンバイしている人達が。
少し時間があるので、休憩兼ねて喫茶店にお邪魔しました。
天気雨が降ったのですが、濡れなくてラッキーでした。
海沿いに内川に向かいます。
新湊といえば内川、そして海王丸パークという風に一緒に紹介してあるので、てっきり近くにあるのだとばかり思っていましたが、そんなことはありませんでした。
徒歩20分。体感1.5倍。
多分これ観光ルートとしては間違っているな。
でもこうなったら歩くぞ。
ようやく内川に着いた頃にはヘトヘトです。
漁船の姿を見る余裕もなく、六角堂さんへ入ります。
六角堂
人気店なのですが、一人客ということで運よく入ることができました。
少し早めの夕食として、ルーベンサンドを頂きました。
この記事読んで、ちょっと憧れてたんですよね。
美味しいといいな、位の軽い気持ちで食べて衝撃を受けました。
こだわりにこだわり抜いた料理であることが、一口目でわかりました。
鮮度抜群のレタス、細切れで繊細なザワークラフトにピクルス、チーズ、コンビーフ、それらを包むパン。すべてが調和していました。
私の貧弱な語彙では表現することはできませんが、死ぬまでになんとしてでも、もう一度食べたい味です。
サラダのドレッシングも抜群でした。
何よりこの空間が、「ひとりじかん」を満喫するのにぴったりの場所でした。
肩の緊張感が自然と抜けていて、気付けば時間を忘れて過ごしていました。
予定を詰めまくっていたこの旅の中で、一番時間のことを忘れていた一時だったと思います。
この時間を味わえたことが、自分にとって最上のご褒美でした。
(余談ですが、お手洗いを利用した時に再度衝撃を受けることになります。こだわりの度合いが人並み外れている上に、店主のセンスは神がかっています。)
気になる選書も拝読しつつ、ゆったりと時間を過ごして、お暇しました。
内川
ちょうど夕暮れ時。
内川を撮りに向かいました。
川に映り込む漁船や街のシルエットは、絵画のように美しく
期待以上の景観でした。
しかも驚いたことに、虹が出ていました。先ほどの天気雨の影響でしょうか。
それから、しばらく橋の上で夕暮れを眺めていました。
陽が沈んでゆき、油絵のような水面の色合いが刻々と変わっていくのを見届けることができました。
本当に富山にきてよかったです。
新湊の花火大会も、少しだけ見てきました。
「いみずむずむず~♪」という盛り上げソングがエンドレスで流れます。頭に残る歌詞とメロディ。
そんなわけで、富山県魚津市の四日間のワーケーションが終了しました。
仕事半分、観光半分という旅を経て、富山に住んでいる人の疑似体験をして、食や景色、そこに住まう人々との交流の中で、自然とその中に入っていけそうな感覚がありました。
土地に愛着が湧いた、という感情かもしれません。
観光で訪れた土地には感じたことのない想いが芽生えたのは事実です。
といっても、私が触れた富山は、ほんの一部。
富山で就労した経験もなければ、車移動中心の生活もしたことがありません。富山の冬も未経験です。
だとしても、きっとまた近いうちに富山にくるでしょうし、行きたい場所もたくさん増えました。
また魚津に長期滞在して、地元への理解を深めていきたい思いもあり、この土地に恩返しをしたい気持ちです。
貴重な機会を、ありがとうございました。
魚津に乾杯!
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