見出し画像

もんじゃからみるベーシストに必要なこととは?

もんじゃとはあの食べるもんじゃです。はい?もんじゃにベースって意味が分からないって?僕も少し前まではそうでした。しかし、”もんじゃをベーシストに例えるなら?”という質問が僕の中で2つをリンクさせたのです。

※ベースのことだけ知りたい方は目次”もんじゃの作り方とベーシストに必要なこと”までスキップ!

何故もんじゃなのか?

この前僕は仲の良い人たちともんじゃを食べにいったんです。食べにいった理由は以前集まって飲んでるときにふっと発せられた”もんじゃの正解がしりたい”でした。なら食べに行こうとなり、Go to Monjaしました。

もんじゃって作るのが意外と難しく、僕の周りの人みんな失敗してるんですよね。土手が崩壊するっていう声はよく聴きました

そして、いざ来店してもんじゃを作る時に気づきました。
もんじゃって

シンプルすぎてむしろ難しい

本当にシンプルなんです。作り方になんの難しい工程もありません。僕らは店の女将さんのアシストのお陰で全もんじゃ成功したのですが作り方を聞いていると”それは分からん”みたいなところが何箇所かありました。しかし、その”当たり前すぎて意識できない部分”がもんじゃを製作するには大切な部分であり、ベースを弾くのに大切な所なのです。

では、まずもんじゃの作り方を見ていきましょう!

もんじゃの作り方

※作り方に個人差があると思います。あらかじめご了承ください。

刻む食材を鉄板の上にのせよう!
まずは鉄板に食材を載せていきます。この時に気をつけて欲しいのは

刻む食材だけをのせる

ということです。例えば、海鮮もんじゃなら具のイカやホタテとベーシックの豚肉といったのもは最初に刻むので熱された鉄板にのせて刻んでください。(博多風のもんじゃで明太子が乗ってる場合があるのですが、それはまだのせません)
そこで注意するのは2点です。

具はしっかりと刻む
具材は鉄板の弱火のところ

具はしっかり刻む
海鮮の具材や後に投入する具材もなのですがめちゃくちゃ細かく刻みましょう。ここでそれを怠り出汁を注ぐと土手から出汁が染み出しもんじゃが崩壊します。あと女将さん曰く具材をしっかり刻んだほうがいろんな素材がまばらになって口に入れるといろんな味と食感が楽しめるそうです。食べた時に確かにと思いました。

具材は鉄板の弱火のところ
これは全てのもんじゃ屋さんに該当するかは分かりませんが、僕のいったお店は左側が弱火で右側が強火になっていました。刻む時は弱火のところで具材を細かくしてください。強火だと焦げちゃいます。

キャベツなどのその他の食材を鉄板にのせて刻もう!
先方の具材が刻めたら残りの具材やキャベツをのせていきましょう。キャベツものせたら細かく刻んでください。キャベツは分量が多いので、土手の重要な素材になります!そして、食材を刻む時は素早く刻んでください!(明太子があればこのタイミングで投入です)

土手を作ろう!
素材が全て揃えば、土手を作りましょう!土手は鉄板中央にドーナツ状にし、しっかりヘラで固めましょう

こんな感じです。ここでの注意点は以下2点です

無駄な隙間をうまない
出汁のことを考えて土手を広げること

無駄な隙間をうまない
当たり前ですが隙間があると出汁が出ていきます。素材を細かく刻んだのはその隙間(目でも確認できない微小な隙間)を埋めるためです。土手が崩壊する1番の原因は土手に隙間があることです。

出汁のことを考えて土手を広げる
この前もんじゃを作って思ったのですが、もんじゃの種類によってでじるの量が違ったんですね。これはお店によって違うのか、それとももんじゃ界隈では当たり前なのかは分かりません。なので、一概のは言えないのですが、出汁が多いと土手を広めに作り、量が少ないと少し狭く作るなどをしてでじると土手のバランスを取りましょう。出汁の量が多いのに土手を狭く作ってしまうと土手の外に溢れ出してしまいます。

出汁を注ごう!
ここまで首尾よくできたらあとは注ぐだけです。女将さん曰く”男らしく注ぐのがポイント”とのことです。一気に注いでいきましょう。器の出汁が空になったら少しとろみが出るまで土手の中で混ぜてください。

混ぜよう!
とろみが出てきたら一気に混ぜましょう!その時に混ぜながら土手も出汁も強火の鉄板の上に移動させるのがポイントです。一気に熱を通します。そして、鉄板にもんじゃを広げれば完成です。

ここまでがもんじゃの作り方になります。ではベーシストはもんじゃから何を学べるのでしょうか?

もんじゃの作り方からみたルート弾きとの関連性

前章、前々章でもんじゃを作るのに大切なことをいくつかあげました。ここではそれらがいかにベースと関連しているのか解説していきます

もんじゃ作るのシンプルすぎて難しい
これを感じた時完全にが思い浮かびました。ベーシストにとって1番難しいのはが思い浮かびました。ベーシストにとって1番難しいのは

音符に対してジャストの位置で完璧にルート弾きをすること

ルート弾きはベーシストが1番初めにする基礎の弾き方になります。簡単でとてもシンプルなものです。しかし、考えてみると1曲をルートだけで通し、あるべきポジションに音をのせるのは至難の技になります。一寸のブレなく刻むのは並大抵の技ではないです。さらにシンプルであるが故に掘り下げにくい、練習しにくいというのもあります。

次からは、もんじゃの作り方からベースを弾くときに意識することを見ていきましょう。

素材をしっかり刻む・出汁の分量で土手の広さを考える
この2点は1つの事象と共通しているところがあります。それは

運指は今弾いてるコードの次のコードを意識できているか

です。素材をしっかり刻む、土手の広さを考えるのどちらにも言えるのは次の工程の”出汁を入れる”がしっかり頭に入っているかです。土手というのは出汁を真ん中の空洞に収めるものです。なので結果的にみるといい感じの土手ができてもおさまらなければ意味がありません。これはルート弾きだけでなく、フレージングにも言えることです。今弾いているコードだけに集中しすぎて、次のコードの運指を考えていないと楽曲全体に悪影響を及ぼす可能性があります。
では、どのような悪影響を及ぼすのかは、なんともんじゃが教えてくれます。

③隙間をうまない
➁であげた”素材を細かくする”というところに着目して見ましょう。これは隙間を無くし出汁流出の防止に繋がります。しかし、刻みきれずに隙間が生まれたら土手が本来の機能を発揮しきれず出汁が流出してしまいます。これをベースで例えると

運指や次のコードのポジションを考えなかった結果、隙間がうまれアンサンブルが崩れる

となります。隙間とは意図してうまれたものではなく、意図せずうまれたものをさします。コードチェンジをする瞬間音が”途切れてしまった”という経験はないでしょうか?それが➁で紹介した悪影響になります。それが休符やスタッカートに切ったという目的があって行われているのならば、問題ありません。しかし、本来音が伸びていてほしいところに音がないとボーカルやギターのメロディを支えきれずその部分のアンサンブルが崩壊してしまいます。

以上がもんじゃの製作過程から見たベースに重要なことです。僕はベーシストなので、そこにピックアップして解説していますが、これらのことは全パートが意識していて良いと思います。

もんじゃをベーシストに例えるなら?

ではもんじゃをベーシストで例えると誰になるのでしょう。
条件は

シンプルでいいものが弾ける(もんじゃを完成させる)
徹底した安定感(土手の機能性)
楽曲に寄り添ったフレーズのセンス(土手の大きさ)

というものになります。

個人的にはこの方だと思います。

Sting(スティング)です。何と言ってもその巧みなグルーヴ感、休符の入れ方やルート弾き、楽曲に寄り添ったフレージングの安定感の凄さ。Policeの時のレゲエのフレージングやルート弾きやサムピッキングなどどれをとっても徹底してバランスがいい。確かに目立った技巧はないですが”シンプルにいい”ベースを聴くことが出来ます。それはしっかりとしたメロディに寄り添った、または理解した”土台”ができているからだと思っています。
楽曲でそれを楽しめるのはバンド最高傑作と言われている”Synchronicity"であるこのアルバムではスティングの早いテンポだが安定したピッキングの”Sychronicity1"や楽曲に寄り添ったフレーズ展開をする"O my God"などがきくことが出来ます。

最後に

どうでしたでしょうか?もんじゃはしっかりとした”下準備”と”土台”があった上で出汁を注ぎ、最後に混ぜて完成します。一方ベースもしっかりとした基礎(下準備)とリズム感(土台)があれば、シンプルでもメロディ(出汁)と良いアンサンブル(混ぜる)を作ることができます。しかし、音楽はシンプルなのもが絶対いいとは限りません。それぞれの感性を大事にするのが大切です。なので1つの考え方としてもんじゃの作り方もベースの重要性も捉えてもらえればと思います。

【筆者紹介】

土田 航(つちだ こう)
京都でベース講師をやっております。
Youtubeにて弾いてみた動画やレッスン動画掲載中
レッスン生募集中!申し込みはSNSのDMまたはホームページでお願いします!初回レッスン無料!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?