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オケ鑑賞の座席選びはめちゃ大事

そうです、タイトルの通りです。

数年ぶりに管弦楽の公演を見てきました。
あんまりお金が無いので、一番お値打ちなC席です。
C席はステージから最も遠く、席によってはステージの一部が見えません(それも承知の上で購入しました)。

そんな席なので、座席を選ぶ上でよく聞く「ステージを底辺として二等辺三角形を作った時の鋭角側の頂点がベスト」という法則は適用できません。

私はちょっとだけホルンをかじっているので、指揮者の次にホルン奏者を見たいのです。しかも今回の1stは大学の時に数回レッスンをしてくれた先生。アツい…!
そしてなんとなく左側面の座席を選んだ私。他の人との距離が遠そうだったから。いざ着席してみると、ステージの上手側2/3しか見えない!つまりホルンの音は聞こえるけど奏者が見えない!

なんてこったと思いつつ、プログラムは進んでいきます。

ここでひと息、今回の公演の良かったところを声を大にしてお伝えします。

指揮:井上道義
ピアノ:奥井紫麻
フルート:松木さや
演目:
モーツァルト 歌劇《フィガロの結婚》序曲 K. 492
モーツァルト ピアノ協奏曲 第23番 イ長調 K. 488
~~休憩~~
モーツァルト フルートと管弦楽のためのアンダンテ ハ長調 K. 315
モーツァルト 交響曲 第29番 イ長調 K. 201

①指揮者の下で演奏したくなった

今回の指揮者、井上道義さんはとても身長が高く、ダイナミックに踊るような指揮をされる方です(故に指揮台なしです。見ていてめちゃくちゃ楽しい)。しかもお茶目で、演目の合間にターンしたりワルツのあと踊るように退場したり。

今回一番ぐっと来たポイントは、1曲目のフィガロの結婚演奏前です。指揮者が礼→オケの方へ向く→一呼吸おく→演奏開始がスタンダードですが。今回は指揮者が礼→指揮者がターン(!!)→演奏開始であっという間に引き込まれました。

奏者として演奏する時、指揮者と目が合うととても嬉しいのです。「ここ大事だぞ~!」とか、「いくぞ!!」みたいなメッセージを感じてやる気が出ます。思い返してみると、がっつり指揮者の指揮で演奏したのは6年ほど前が最後。目からメッセージを受け取ったり、棒に付いていく嬉しさを感じたいなと思いました。

そのためには演奏スキルを付けなければいけないので、それはまた別のお話…

②響きまくるホールで音を浴びれた

本公演の会場は、石川県立音楽堂。
室内管弦楽のためのホールだからか、とてもよく響く設計になっている、と思っています。吹奏楽団として演奏した時は想定より響きすぎて参った思い出もありますが、本当に綺麗な響きのホールです。

ソリストの音がぱーんと飛んでくる、楽器1つ1つの音が分かる、とても贅沢な空間でした。音を浴びるってこういう感覚だったな、という事を思い出させてくれました。天井から超降ってくる音。

③演奏が素晴らしかった

言わずもがななので割愛します(笑)
モーツァルトは、ぎっしりした感じがして(語彙)好きです。

さて、ホルンの姿が見えないまま2曲が終わり、休憩を挟んで3曲目。
なんとホルンの位置が中央寄りになっている!!

ありがとうございます、これで安心してホルン奏者ウォッチングができますと思ったのもつかの間、ふと気づいたら「ホルン、頑張れ…!」と眉間にシワを寄せて祈っている自分が居ました。曲に集中しなさい。

オケあるあるだと思うんですが、ホルンの難易度がめちゃ高いんです。突然の高音ロングトーンとか、速いパッセージとか。今回のモーツァルトももれなくそうで。そういうシーンになる度に応援しちゃうんです。プロからしたら余計なお世話なんですけど。

という訳で、「道義さんの指揮楽しい」「ホルン頑張れ」と忙しい脳内のまま終演を迎えました。ちなみに今回の公演は、11/7にNHKで放送されるそうなのでぜひ見てみてください。
さて、次はいつ何を聴きに行こうかな。今度はステージ正面の席にして、心を落ち着けて聴きたい。

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