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デンマークでの留学終え、私が感じること
7/8(土)の深夜、半年間のデンマークでの留学生活とその後3週間弱のヨーロッパ一人旅を終えて無事に帰国しました。
ずっと下書き状態で眠っていたこの記事を書いてからすでに半年近くが経過し、すでにデンマークにいたのが遠い昔の記憶のような、というか「そもそもそんな出来事本当に現実であったっけ?」というくらい非現実的で、なんだか長い間夢を見ていたような変な感覚。
そのくらい私にとってあの半年間は今まで味わったことのないような、夢のような毎日でした。
帰国して落ち着く暇もなくバタバタとした毎日を送っていますが、この感情が消えて忘れてしまう前に、今感じているありのままを綴っていけたらいいなと思います。
学校最終日に思うこと
6月21日(水)
朝起きて、いつも通り着替えて相変わらずホテルビュッフェ並に豪華な朝食を食べ、朝の集会へ向かい、みんなで歌を歌う。最後の最後まで別れを惜しみながらも変わらず優雅な時間を過ごすのだろう。
なんて、そんないつもと変わらないけれど、どこかいつもとは違うソワソワした朝を迎える、予定だった。
現実に待っていたのは戦争みたいな時間との戦いでした。
・・・
朝食の終わる10分前に起きてダッシュで食べ物を口の中に掻き込み、これまたダッシュで部屋に戻って部屋の片付けを始める。すでに時刻は午前9時を回っていた。
こんなドタバタと駆け回っているのにはもちろん理由があって、12時までにめちゃくちゃ厳しい部屋の掃除チェックをクリアしないと罰金1万円という厳しいペナルティが課されてしまうから。
それなのに私の部屋の状態はというと、まだスーツケースには半分も荷物が詰められていないどころか、片付けようと思ってとりあえず棚から出した物たちが床に散らかって足の踏み場もないほどの悲惨な状態。
これを一体3時間後にどうやって元あった状態に戻せるんだろう…。一分一秒も無駄にできないくらい危機迫っているというのに、目の前の状況に絶望してリアルに1分くらい頭に手をやって突っ立ってしまいました。
なんでこんな状況になってしまったか弁解だけすると、最後の1週間は毎日朝から晩までイベントが盛り沢山だったかつ、みんな最後だからと自分の部屋の片付けなんか二の次で、それよりも今は残された貴重な時間をみんなで楽しもう!!という空気感だったから。
みんなそんな感じだったからか、当日の朝はあちこちでドタバタと廊下を走り回る音、先生のチェックに落とされて聞こえてくる絶望感あふれる叫び声、掃除道具の取り合い合戦の勃発と、とにかく忙しなくひっちゃかめっちゃか。
結果的に私は何とか15分前に先生の厳しいチェックに何度か引っかかりながらもクリアし、無事に罰金は逃れられました。他のみんなも10分前、5分前と滑り込みセーフで合格。危ない危ない。
・・・
そんな嵐のような時間が過ぎ去ったと思ったら、最後にみんな集まっての集会があり、もうお別れの時間。
毎朝みんなで歌った歌も(最後までデンマーク語の歌は習得できなかったからふんふんメロディーを口ずさむだけ)、デンマーク語での話も(同時通訳してくれるものの、ささやきボイスで話すからあんまり聞こえないし、うまく訳せないところはすっ飛ばすから話が途切れ途切れで最後まで全く理解できなかったけど)、全部最後だと思うとなんだか込み上げてくるものが。
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そして、最後に部屋に立ち寄ると、来た時のまんまのあの牢屋みたいな空っぽな部屋。
それをみてここに初めて来た日を懐かしく思うのと同時に「ああ、本当に今日でここでの生活もおしまいなんだ…」と実感する。またまた胸がキューッと締め付けられる。
よく本の中とかドラマの中でしか聞かないような
「今までの出来事が走馬灯のように浮かんでは消えていく」
なんてのが本当に起きるんだ、というくらいに初めてこの部屋に入った時にあまりの狭さと空虚さに失望したのも、私の部屋に勝手に友達が入ってきて騒ぎ始めるのも、ルームメイトと風邪を引いた時にはご飯を持ってきあったりして助け合ったのも、夜とんでもない寝言を言って何があったのか心配されたのも、パーティーの日に酔っ払った友達が私の部屋に酒を持ち込んでその日洗ったばかりの私のベットシーツにお酒をこぼしたのも、全部些細だけど大切な思い出たちがどんどん思い出される。
半年間という短い間だったけど、ここまでたくさんの初めてを経験し、何もない、何もしないを楽しむ時間を過ごせたこと、何よりここで出会えた人たちが私にとっての1番の財産だったように思います。
次みんなとはいつ、どこで会えるのだろう。日本、デンマーク、はたまた全然違う場所で…。
寂しさと、いつかの再会に胸を躍らせながら私はヨーロッパ一人旅という次なる初めての経験をしに行くのでした。
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留学生活を終えて
半年間の留学生活を終えて率直に感じることは「行ってよかった」ということに尽きます。とにかく毎日楽しくて、人と環境に恵まれた半年間でした。
ただ「自分、楽しんでるだけで何か一つでも成長していることってあるのだろうか、このまま楽しんでいるだけでいいのだろうか、」とどこか悶々と、いまいち全力で楽しみきれていない自分もいました。
フォルケホイスコーレという学校は私の認識だと「人生の様々な場面で自分を見つめ直すための時間をすごせる場所」、「頑張らなくて良い」「何もしないをする場所」という考え方があると思っており、デンマークの国民性としても「上昇志向」よりも今ある環境を楽しむという「現状維持」の考え方が強いように感じます。
そういう考え方がベースとしてあるから「ただ周りの人とその環境を楽しむ」というのは悪いはずではないのですが、今までの生活をしてきた環境下では何かしら頑張り・成長していることが良い、という空気感があったし自分自身もそう考えていたので、そうではない環境に若干の戸惑いと不安を抱くことがありました。
この問題に関してはどうしても自分の中で消化しきれなかったため、日本でお世話になっていた方に相談に乗ってもらったところ「そんなことは心配せずに現地の生活に染まってみたらいいよ」とアドバイスをいただきました。
確かに、日本にいたらどうせ忙しない毎日を送ることになるのだからこういう何もしないで、純粋にみんなと楽しむ時間があってもいいだろうし、現地の生活に染まりきることで見えてくることもあるのではないかと思い、何かが吹っ切れました。
それからは、デンマークで就活も少しばかりしていましたが、きっぱりやめて、現地でしか経験できない今という時間に向き合うようにしました。今就活をするよりも、デンマークで得た経験や学びを話せた方が結果的には良い方向に進むと思ったから。
そして、実際に自分がデンマークでの生活に染まりきってみて分かったことは、ずっとこうしたゆったりした生活は自分にはあんまり向いていないということ。楽しいけれど、何か物足りない。
何かしら刺激や成長実感がほしいし、そのために夢中になって何かに取り組むあの時間も好き。
だからこそ、今はまだ知らない世界も見てみたいし、失敗を恐れず新しい経験をたくさんして前に進みたい。そんな気持ちでいっぱいです。
(もっとおばあちゃんになったら「今のままの、健康で平和な暮らしが続いてほしい」と願っているかもしれないけど 笑。)
また、あの時は何も頑張ってないし、成長していないと思っていたけれど、半年たった今振り返ってみれば新しいこともたくさん経験し、新しい価値観にも触れ、いろいろな場所を旅したことで、今まで知らなかった世界を自分の目で見て肌で感じることができ、得られたものは大きかったのではないかと思います。
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そして、あまり大きなトラブルも、落ち込むこともなく楽しめたのは、もしかしたら知らず知らずのうちに問題を未然に防げていたからかもしれないし、過去だったら頭を悩ませていたようなことも過去の留学や様々な経験を経て自分の対応力や忍耐力が上がりそれをそもそも大きな問題と思わなかったり、問題を対処できるようになったからなのかもしれない。
こうして、目に見えた成果は今のところはないのかもしれないけど、これから時間をかけて少しずつ半年間のデンマーク留学で得たものがいかに自分にとって財産になっているのかわかるのだろう、と思っているし、そうなることを願っています。
noteでの発信を通して
当時(今も)働いていたインターン先で毎日日報を書いていたのですが「留学中も日報代わりにnote書きます!」と声高らか宣言してしまったのと、周囲の勧めもあり始めたnoteでの発信。
せっかくやると決めたのなら目標を立ててそれを達成したい!と思い、探り探りスタートしました。
・私がデンマークで何をしているのか周囲の人に知ってもらう。
・自分の考えを言語化し、思考の整理をする。(言葉にして残しておくことで後から振り返った時に新しい発見や気づきが得られるようにする。)
・文章力の向上。(継続的に、またオープンに、人に見られているという意識の中で発信することによってより力をつけたい。)
・フォルケホイスコーレ/学校についてまだまだ情報が少ないので、これから行こうとしている人にとって少しでも参考になるような情報を発信する。また、不明点は直接私にコンタクトを取り聞ける窓口を設ける。
文章力の向上についてはまだまだ修行が必要だし、言語化するのも時間がかかりすぎてしまうのでそこは課題であるなと感じつつ、その他については概ね達成できたのではないかなと思っています。
どうしたら相手にわかりやすく伝えられるだろう?フォルケについて、どんなことを知りたいだろう?自分はデンマークに行くまでどんなところで躓き苦戦したんだっけ?というのを頭でぐるぐる考えながら、書いては消して、を何度も繰り返しました。
お陰で相手目線に立った情報発信を少しばかり意識できるようになったのではないかと思います。
また、毎回の投稿は緊張するけど、反応をもらえたり、述べ20名ほどの人が直接連絡くれたりしたお陰で、情報を発信することの楽しさと、自分の発信が誰かの役に立てている、と実感できたことが何より嬉しかったです。
特にこの半年間は更新が途絶えていたのにも関わらず、発信したものが残り続けるお陰で、時間がたった今もまだ発信したものが誰かに見られるというのも面白さだと感じました。
フォルケのことについての情報発信はもうあまりしないかもしれないけど、これからも自分の考えを言葉にして残しておく場所として活用していきたいと思います。
おわりに
改めて、このタイミングでデンマークに留学することができて、本当によかった。たくさんの素敵な人たちと贅沢な環境で生活をした経験は自分にとって一生の財産になるのだろうと思います。
またnoteでの発信を通して、発信することの楽しさと、言葉にして残しておくことの大切さを学びました。これからも細々と発信を続けていきます。
ということで次回はデンマークでの滞在後、3週間弱のヨーロッパ1人旅の様子について綴っていきます。
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