見出し画像

最近の問題意識

「たぶん、今の実践が上手くいってないのはやり方に問題があるんだろう」「もっと、本を読んで学ぼう・・・」
「夏休みは、あの実践のレベルを上げていこう!」

これが夏休みに入る前の私の考えであった。何というか、「やり方」にこだわっている感じがする。教師中心。しかし、本やブログを読んで自分の課題に気付けてきたような気がする。私が読んだブログと本は、次の2つである。

1つ目は、あすこまさんのブログである。話は、変わるが私が所属するサークル活動で前回5年生の「言葉の意味が分かること」の実践を発表させていただいた。
単元の流れを大まかに説明すると・・・

①説明文の全体像を確認する
     ↓
②中の内容を確認する
     ↓
③「言葉の意味が分かること」の要旨をまとめる
     ↓
④「言葉の意味が分かること」についての自分の考えを双括型でまとめる

である。そこで指摘を受けたのは、まず教師が「言葉の意味が分かること」について自分の経験を基に文章を書くことができていたかということである。なぜなら、教師が書くことができないのに子どもに指導することができないからである。

他にも教師自身が書くことの良さを、あすこまさんは次のように述べている。

・自分の課題内容の長所や短所がわかる
・時間制限の適切さがわかる
・書くことの難しさを実感できる
・自分自身の書いたものや書くプロセスを授業の素材にできる
・「ジャッジ」する立場から離れることができる
https://askoma.info/2017/08/18/5423?utm_source=ReviveOldPost&utm_medium=social&utm_campaign=ReviveOldPost

1学期の自分の授業を振り返ってみると、指導することで頭がいっぱいになっていた。目の前の子どもがどんなところでつまずていたか。その時の手立ては。そうなることを予想できていたか。反省点が多くある。

2つ目は、「授業づくり深め方」である。題名にもある「よい授業」をデザインするための5つのツボを石井先生は、次のように述べている。

①「目的・目標(Goal)を明確化する
②「教材・学習課題(Task)」をデザインする
③「学習の流れと場の構造(Structure)を組織化する
④「技とテクノロジー(Art&Technology)」で巧みに働きかける
⑤「評価(Assessment)を指導や学習に生かす
石井(2020)『授業づくりの深め方-「よい授業」をデザインするための5つのツボ-』ミネルヴァ書房

夏休み中、5つのツボすべてをじっくり時間をかけて読んでいきたい。しかし、最近の私の問題意識が4つ目の「技とテクノロジー(Art&Technology)」にあるなと感じる。なぜなら、1学期、指導技術の知識を私が身につけていないばかりに引き出しの数が少なく、子どもを叱責してしまったことが多くあった。本当に教師として情けないことである。なので指導技術の引き出しを多くすることで、自分の心に余裕をもち、子どもたちと共により授業を楽しんでいけるのではないかと感じたからだ。この「技とテクノロジー(Art&Technology)」の中で特に私の目に留まったのが次の記述である。

教師自身が学び手の立場で,子どもたちと共にテキストに向かい合うことで,子どもたちはその学び手としての教師の姿に感化され、テキストへの向き合い方や問い方をつかみ,そこから教師にとっても未知を含んだ「本物の問い」の追及が生まれるのです。
石井(2020)『授業づくりの深め方-「よい授業」をデザインするための5つのツボ-』ミネルヴァ書房

「子どもたちと共に授業を」と口では言いながら、私は本気でテキストに向き合っていたか。授業の中の驚きや感動を子どもたちと共有できていたか。また、子どもの考えに驚きや感動を覚えたかなど自分の授業を頭の中で自問自答しながらこの文章を読んでいった。

私が、この2つの文章から何を感じたか。それは、「学び手(子どもたち)の立場」で考えられているかということである。いや、考えるだけではだめだ。Aさんならどう読むか。Bさんならどう読むか。具体的な子どもの姿を考えながら、教材研究を行う。先述した説明文のゴールを「文章を書く」というところに設定するならばCさんを思い浮かべながら、自分でも文章を書いてみる。Cさんは、どんなことを書くかな。ここで、Cさんだけでなく大多数の子がつまずくのではないだろうか。つまり、頭の中でイメージするのではなく、身体を動かしながら考える。Aさん、Bさん、Cさんの身になって考えてみる。

教育は、誰のためにあるか。それは、教師のためではなく、「子どもたちのため」である。夏休み、読書をしたり、教材研究をしたりとやりたいことは多くある。しかし、見失ってはいけないこと。それは、「学び手(子どもたち)の立場」で考えるということである。

以上が、私の問題意識である。1学期、この視点が抜けていたことにより、子どもたちに失礼なことをしてしまったことも多くある。2学期、その辺りをしっかり改善していきたい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?