『APOAPOワールド ジャイアント馬場90分一本勝負』【プロレス映画考古学　第二回】

明るく激しく楽しい、全日本プロレスのSDアニメ映画。

<声：ラッシャー木村役・千葉繁　ジャイアント馬場役・山寺宏一>

<大仁田を養子にしなくて良かった…>

ネェネェ馬場さん

過剰なデフォルメを施されたミセス・ババの姿等、明るく激しい内容も多いが、立て掛けた巨大スリッパを小便器と勘違いした運転手に放尿されたり、

<女郎屋で靴の中に猫が寝てた話のオマージュ…!?>

サンルーフから首が出て、歩道橋にラリアットを食らいそうになったりと、完全に馬場を馬鹿にしてるとしか思えない展開が当人にとって楽しいかは、甚だ疑問である。

<危険運転>

『SHOW by ショーバイ!!』の早押しボタンを怪力で連打し、テレビ局ごと粉々に破壊する東洋の悪魔ことビッグ・ババだが、極悪非道の悪役レスラー・ドワルスキーの挑戦状には「我々は殺し合いをしてるんじゃない」と、藤波っぽいセリフで争いを避ける。
しかし、近所の商店街の人たちが巻き添えで重症を負い、飼い犬を殺された事で馬場は遂にキレ、「よし、やろう」と試合を決意。
巨人軍を解雇された際、失意で自殺を試みるところを犬に止められたという、完全な作り話を交え、物語は佳境へ。

試合に向う途中、悪役集団に拉致され、吊るされたクレーンから溶岩を噴出する活火山へ捨てられる馬場だが、

<溶岩の中に捨てられる馬場>

甲子園予選決勝で審判の誤審により試合に敗れた事を、晩年まで著書に書き続けた、持ち前の執念でリングへ向う。

<MSGを満員にしそうな改造人間ババ>

<猪木とどっちが強いか？　そんなの一目瞭然である>

近未来ロボ・ババコップに改造され、尻からガトリング銃が火を噴く、もはや人間ではない馬場。「流血すると尻がポカポカする」という、レスラーならではの謎発言への解答がここに。

<ジャンボ鶴田より郵便配達人のクレジットが上。プロレスも声優も格が重要>

無駄に思えるほどの豪華声優陣に…ジョー樋口並みに失神。
―おわりー