11の巻『擬似恋愛②』
ギャル友のお陰もあり、ゆいちゃんと口を聞ける関係にまで修復できたものの
ゆいちゃんがあれ以来、私を彼氏役に抜擢してくれる事は無くなった。
それもそのはず、ゆいちゃんは現実の世界に実在する彼氏を作ってしまったのだ。
私はその事を、ギャル友から聞いた。
その時の感情は、悲しいと言うか辛いというか、、、
心にぽっかり穴が開いたような、、
“彼氏出来たらしいよ”
の言葉以降、話が全く入って来なかった。
何故だろう、相手は女の子。
私は今まで同性に嫉妬?なんてした事がない。多分、、、
ゆいちゃんは可愛かったし、カップルごっこをして居る時間は
幸せだった。何ならそれを楽しみに学校に行っていた。
なんだ、なんだこの感情は?
大切なものを失った絶望感は!!!
真剣に考えた。
誰かに相談したい、、でもどう相談していいか分からない。
怖かった。
周りに頭がおかしくなったのかと思われる
明日からキモイやつだと思われるんだ、きっと。
そんな妄想が頭の中を冒していった。
“誰かお薬くださーーーい”
心のSOSが鳴りやまなかった。
『私はヤバいやつ』
自分で勝手にそう決めつけて、
自分の本当の気持ちを抑え込んでいった。
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