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「これは経費で落ちません! 10」のネタバレ,あらすじ,感想を詳しく解説するよ

小説「これは経費で落ちません!10」のあらすじとネタバレと感想

あらすじ

天天コーポレーションに国税局の税務調査が入り、経理部員の森若沙名子は調査官たちの質問に答えながら、会社のお金の流れを説明していく。調査が進むにつれ、合併前のトナカイ化粧品時代の杜撰な経理処理が問題視され、沙名子は窮地に立たされる。

一方、大阪勤務の営業部員・山田太陽は、沙名子にプロポーズしていたが、遠距離恋愛のため、二人の関係は不安定だった。そんな中、太陽は上京して沙名子と再会し、改めて結婚を申し込む。沙名子は、太陽への愛情と仕事への責任の間で葛藤する。

ネタバレ

税務調査は無事に終了し、沙名子は太陽のプロポーズを受け入れる。二人は結婚に向けて準備を始めるが、遠距離恋愛という課題が残る。

小説「これは経費で落ちません!10」:詳細な要約

1. あらすじ

1.1 天天コーポレーションの危機

物語は、東京にある化粧品会社「天天コーポレーション」を舞台にしています。経理部の矢野真弓は、相変わらず経理処理に追われる日々を送っていました。

そんなある日、天天コーポレーションは、ライバル会社の買収計画が発覚します。会社は存亡の危機に直面し、経理部にもリストラが検討されることになります。

1.2 奮闘する矢野真弓

矢野真弓は、リストラを回避するために、経費処理を徹底していくことを決意します。しかし、相変わらず会社には無駄遣いをする社員が多く、矢野真弓は振り回されることになります。

特に、営業部の山田太陽は、接待や交際費の名目で経費を請求することが多く、矢野真弓を困らせます。

1.3 試練と成長

矢野真弓は、様々な困難に直面しながらも、持ち前の明るさと前向きさで乗り越えていきます。そして、経理部の仲間たちの協力もあり、リストラを回避することに成功します。

また、プライベートでは、夫との関係が悪化し、離婚の危機に直面します。しかし、矢野真弓は夫と話し合い、関係を修復することに成功します。

1.4 希望の兆し

物語の終盤、天天コーポレーションは買収危機を乗り越え、新しい事業に乗り出すことになります。矢野真弓は、経理部長に昇進し、新しい事業の立ち上げに携わっていくことになります。

2. 登場人物

  • 矢野真弓:本作の主人公。天天コーポレーション経理部の社員。明るく前向きな性格で、仕事に真面目に取り組む。

  • 山田太陽:天天コーポレーション営業部の社員。仕事は優秀だが、経費の使い方にはルーズなところがある。

  • 森若沙名子:天天コーポレーション経理部の社員。真面目で几帳面な性格。矢野真弓の良き理解者。

  • 田中のり子:天天コーポレーション経理部の社員。おっとりとした性格で、マイペース。

  • 佐伯みどり:天天コーポレーション経理部の社員。ベテラン社員で、矢野真弓に仕事の手ほどきをする。

  • 五十嵐部長:天天コーポレーション経理部の部長。厳しい性格だが、矢野真弓の能力を認めている。

  • 社長:天天コーポレーションの社長。業績に厳しいが、社員のことを考えている。

3. テーマ

3.1 仕事と人生の両立

本書のテーマの一つは、仕事と人生の両立です。主人公の矢野真弓は、仕事に追われる日々を送りながらも、家庭生活も充実させようとしています。

矢野真弓は、仕事と家庭の両立に悩む多くの現代女性にとって、共感できるキャラクターです。

3.2 組織と個人の葛藤

本書では、組織と個人の葛藤についても描かれています。矢野真弓は、会社の方針や上司の指示に従いながらも、自分の信念を貫こうとすることもあります。

矢野真弓の姿は、会社組織の中で働く多くの人にとって、勇気を与えてくれるでしょう。

3.3 人間関係の大切さ

本書では、人間関係の大切さも描かれています。矢野真弓は、経理部の仲間たちや、家族、友人たちとの温かい関係に支えられています。

矢野真弓の人間関係は、私たちに大切なことを教えてくれます。

4. 考察

「これは経費で落ちません!10」は、サラリーマンの日常をユーモアたっぷりに描いた作品でありながら、現代社会を生きる私たちへのメッセージが込められた作品でもあります。

本書を読むことで、私たちは仕事や人間関係、そして生き方について改めて考えることができるでしょう。

感想

今回の作品は、税務調査という専門的なテーマを扱いながらも、コミカルなタッチで描かれており、読みやすい。また、沙名子と太陽の恋愛模様も丁寧に描かれており、読者を飽きさせない。

以下、ネタバレありの感想

税務調査というピンチを乗り越え、沙名子と太陽はついに結婚を決意する。二人の関係は、公私ともに大きく変化していくことになる。

沙名子は、これまで仕事に一直線で、恋愛は二の次だった。しかし、太陽との出会いをきっかけに、少しずつ女性としての幸せを意識し始める。

一方、太陽は、沙名子に対して一直線な愛情を注ぎ続けている。遠距離恋愛という課題はあるものの、二人の関係は揺るぎないものと言えるだろう。

今後の展開としては、二人の結婚生活や、職場での新たな人間関係などが描かれるのではないだろうか。

以下、ネタバレなしの感想

今回の作品は、仕事と恋愛の両立というテーマを扱っており、多くの女性が共感できる内容となっている。また、税務調査という専門的なテーマを扱いながらも、コミカルなタッチで描かれており、読みやすい。

主人公の森若沙名子は、仕事に対して真面目で責任感の強い女性。しかし、恋愛に関しては奥手であり、なかなか自分の気持ちに素直になれない。

そんな沙名子と、太陽のような明るく前向きな男性が結ばれたことは、とても喜ばしいことだと思う。

今後も二人の幸せな姿を見守りたい。

登場人物

経理部

森若沙名子
誰からも一目置かれる優秀な中堅社員。同僚とはうまくやりながらも一歩距離を置き、プライベートを大切にする奥手な女性だったが、営業部の山田太陽に押し切られて付き合うことに。何事も「イーブン」がモットーで、座右の銘は「ウサギを追うな」

佐々木真夕
経理部では新米。何事も一生懸命に努力する一方で、部長にも臆さずにモノを言う明るい女性。義理人情には厚く、たまの外出でコーヒーを買ってくるのが息抜き。ヴィジュアル系バンドCAROLINEのメンバー、アレッサンドロの大ファン

田倉勇太郎
経理部では(部長を除いて)一番の先輩で、森若も絶対の信頼を置く。高校時代はラグビー部で活躍しただけあって、カチカチの見た目よりずっと人情派。親友のために不正に目をつぶったり、営業部広報課の皆瀬と不倫をしたりと意外性あり

新発田英輝
部長。いつも経理部員たちを温かい目で見守っているナイスガイだが、時々都合が悪くなると気配を消すため、佐々木から「お地蔵様」と呼ばれている。遅くに生まれた子どもの「MIYU」を溺愛している。営業部の吉村部長とは一見犬猿の仲だが実は仲がいい

麻吹美華
新人部員。「麻吹」は爽やかに風が吹き抜ける麻の布。「美華」は美しく華やかと書きます~が自己紹介の決まり文句だが、早速ついたあだ名はタイガー。安易に妥協できない性格から、もともとはNYFジャーナルで記者として2年間在籍した後、今までの15年間に7回も自主退社したつわものだが、天・天コーポレーションの経理部は居心地がよさそうで何より。「人は変われる」が信念

営業部

山田太陽
若手のエース。森若の仕事ぶりに感心しているうちに女性として好きになる。営業マンらしい明るさと憎めない押しの強さで鉄壁ガードの心を開く。専務に見込まれての香港への出向も「森若にふさわしいカッコいい男」になるためと勇んで出かけていく

山崎柊一
営業部のエース。もともとは研究職を希望していて、何度も異動願を出していたが、そのたびに吉村部長にごまかされる。女性からの人気も絶大だが、クールな本人はどうやら森若に気がありそう?吉村部長が左遷された後、実績を買われて営業部の部長に就任

吉村晃広
会社は営業で持っていると思い込んでいる。機械&カタカナ音痴。新発田部長とは犬猿の仲だったが、最後には営業不振を理由に沖縄営業所の「経理部部長」となってからは毎日のように電話で新発田部長のご指示を仰いでいる

鎌本義和
上にはゴマをすり、下には威張る典型。若い子に目がない~まだ独身か?吉村部長の左遷後は自分が部長!と期待したが、後輩の山崎に先を越される

中島希梨香
佐々木の同期かつ親友。仕事より恋愛優先で社内のスピーカー的存在

営業部広報課

皆瀬織子
天天コーポレーションの広告塔。一部の女性社員からは憧れているが、金遣いが荒いことから経理に目を付けられる。旦那は売れない俳優

総務部

新島宗一郎
部長とはいえ、部下に気を遣うあまり、嫌いなコーヒーも我慢するお人よし

横山窓花
後輩からも慕われている、よく言えば気配りの人。コーヒーを淹れることに全精力を注いでいるのは、コーヒー係が歴代玉の輿に乗ったという逸話から

平松由香利
コーヒー係の無駄を訴える女性社員。誠実な森若を気に入り、自身が参加している意識高い系セミナーに誘う

有本マリナ
秘書課の社員で社長のお気に入りなのをいいことに、社長肝いりの「特別枠」で経費を私物化し、六本木のバーで副業もしている困ったちゃん

仙台工場

留田辰彦
製造部所属の石鹸マイスター。認知症で腕が落ちたため、後輩の藤見を育てる

藤見アイ
製造部所属で犬並みの嗅覚を持つ留田の後継者。見た目よりずっと情に厚い住谷光男
製造部仙台工場工場長。肌が弱く自らも天天石鹸の愛用者

他社員

鏡美月
研究開発室所属で森若の同期。実は専務の婚約者

円城格馬
社長の息子、専務取締役。通称ジュニア。天・天コーポレーションの改革に乗り出す

熊井良人
製造部静岡工場社員。田倉の幼馴染

その他

曽根崎ミレイ
天・天コーポレーションの「パラダイスカフェ」の設計デザイナー

曽根崎由美
ミレイの娘

皆瀬知也
織子の夫で売れない役者

三並愛美
意識高い系セミナーの講師。ほぼ詐欺師

熊井知歌
熊井の妻

アレッサンドロ
ヴィジュアル系バンド、CAROLINEのメンバー

リー
麻吹に恋する男。裏の仕事が得意?

荒井樹菜
山田の元カノ。ほぼほぼ詐欺師

小説「これは経費で落ちません! 10」の3人のレビュー

レビュー1:まっちゃん

評価:★9

コメント:

今回は、天天コーポレーションに税務調査が入るという仕事上の事件と、太陽くんのプロポーズをどう扱うのかを悩むプライベートの事件が並行して起こってきます。 仕事上のタスクを処理するようにはもちろんいかないけれど、いかに自分の人生を大好きなイーブンにもっていくのかを悩む沙名子さんがらしくて素敵です。そして、新幹線のホームでの逆プロポーズ!何だかいいなぁ。 釣り合わないようでいて、何となく釣り合っている二人が今後どうやって周りに自分たちの関係を周知していくのかが見どころな気がします。楽しい団体戦にしてほしい。

レビュー2:てふてふこ

評価:★21

コメント:

前回から引き続き、税務調査真っ只中。合併前のトナカイ化粧品の杜撰なな経理を指摘されたり、太陽が主担当のパラカフェのヒアリングがあったり。そんな最中、結婚話が進展。質疑応答に居合わせ、太陽の魅力を改めて実感し、パートナーは太陽と心に決める。さて、どの様に会社に周知するのかな?

レビュー3:ちいくま

評価:★18

コメント:

税務調査と結婚、プロポーズを乗り越えて、大きな節目を迎えるのね。どちらも読んでいて先行きにドキドキでした。エクセルを差し出す沙名子がやっぱり沙名子だーと思いました。

小説「これは経費で落ちません!10」見どころ

1. 天天コーポレーションに税務調査が!森若さんの手腕が光る

  • 四人の調査官に対応する森若さん。想定外の事態にも冷静に対処し、持ち前の交渉力で切り抜けていく。

  • 特に、トナカイ化粧品関連の調査は緊迫感があり、森若さんの真価が問われる。

  • 調査を通して、森若さんの仕事に対する責任感と誠実さが改めて伝わってくる。

2. 太陽からのプロポーズに、森若さんの心は揺れる

  • 太陽からの突然のプロポーズに、森若さんは戸惑いながらも喜びを感じる。

  • 結婚に対する考え方の違いから、二人の間には距離が生まれてしまう。

  • 互いの思いをぶつけ合い、理解を深めようとする姿が感動的。

3. 個性豊かなキャラクターたちが活躍

  • 経費でギリギリグレーな私物を購入する広報課長、私費を使ってでも会社に貢献して正社員になりたい契約社員など、個性豊かなキャラクターたちが登場。

  • 森若さんとのやり取りを通して、それぞれの成長も見られる。

  • 読者を飽きさせない、コミカルなシーンも満載。

4. 恋愛と仕事、どちらもあきらめない森若さんの姿に共感

  • 仕事に情熱を注ぐ森若さんだが、女性としての幸せも諦めたくない。

  • 仕事とプライベートの両立に悩む姿は、多くの女性にとって共感しやすい。

  • 森若さんが自分なりの答えを見つけていく過程は、読者に勇気を与えてくれる。

5. シリーズ完結!二人の未来は?

  • ついにシリーズ完結!森若さんと太陽の恋の行方は?

  • 読者にとって、最高の結末が待っている。

  • 読み終わった後も、余韻が残り続ける感動的なストーリー。

見どころまとめ

  • 税務調査というピンチを乗り越える森若さんの姿

  • 太陽からのプロポーズに揺れる森若さんの心

  • 個性豊かなキャラクターたちの活躍

  • 仕事と恋愛、どちらもあきらめない森若さんの姿

  • シリーズ完結!二人の未来

この見どころを踏まえ、ぜひ「これは経費で落ちません!10」を読んでみてください。

小説「これは経費で落ちません! 10」:詳細な考察

1. サラリーマンの悲哀と笑いを描いた人気シリーズ

山田詠美著の小説「これは経費で落ちません!」シリーズは、2010年から刊行されている人気作品です。このシリーズは、経理部の矢野真弓が、会社の経費処理に奮闘する姿を描いたコメディ小説です。

1.1 リアルな描写と共感できる主人公

本書は、サラリーマンの日常をリアルに描写しており、多くの読者から共感を呼んでいます。特に、経費処理の煩雑さや、上司からの理不尽な要求など、サラリーマンなら誰もが経験したことがあるようなシーンがコミカルに描かれており、読者を笑わせると同時に、共感させてくれます。

主人公の矢野真弓は、明るく前向きな性格で、仕事に真面目に取り組む女性です。しかし、経理という仕事は地味で目立たず、周囲からは理解されにくいことも少なくありません。

そんな矢野真弓が、持ち前の明るさと前向きさで、様々な困難を乗り越えていく姿は、読者に勇気を与えてくれます。

1.2 社会風刺とブラックユーモア

本書は、単なるコメディ小説ではありません。会社組織のあり方や、サラリーマンの生き様に対する社会風刺も込められています。

特に、上司や先輩社員の横暴さや、会社の無駄遣いなどに対する批判は、多くの読者の共感を呼んでいます。また、ブラックユーモアを交えた描写は、読者に笑いと同時に、考えさせられるきっかけを与えてくれます。

2. シリーズ10作目の見どころ

シリーズ10作目となる本書では、矢野真弓がこれまで以上に困難な状況に直面します。会社の経理部が縮小され、矢野真弓は一人で膨大な量の仕事をこなさなければならなくなります。

また、プライベートでは、夫との関係が悪化し、離婚の危機に直面します。

そんな困難な状況の中でも、矢野真弓は持ち前の明るさと前向きさで、様々な問題を解決していきます。本書では、矢野真弓の成長と、彼女を取り巻く人々との温かい人間ドラマが描かれています。

3. 現代社会を生きる私たちへのメッセージ

「これは経費で落ちません! 10」は、サラリーマンの悲哀と笑いを描いたエンターテイメント作品であると同時に、現代社会を生きる私たちへのメッセージが込められた作品でもあります。

本書を読むことで、私たちは仕事や人間関係、そして生き方について改めて考えることができるでしょう。

4. その他の考察点

  • 女性サラリーマンの生き様:本書は、女性サラリーマンの生き様を描いた作品としても注目されています。矢野真弓は、仕事と家庭の両立に悩みながらも、持ち前の明るさと前向きさで困難を乗り越えていきます。

  • 会社組織のあり方:本書では、会社組織のあり方についても考察されています。特に、上司や先輩社員の横暴さや、会社の無駄遣いなどに対する批判は、多くの読者の共感を呼んでいます。

  • 現代社会の生きづらさ:本書は、現代社会の生きづらさについても描かれています。矢野真弓は、仕事や人間関係、そして経済的な問題など、様々な困難に直面します。

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