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「能面検事の奮迅」のネタバレ,あらすじ,感想を詳しく解説するよ

中山七里「能面検事の奮迅」レビュー:ネタバレあり

あらすじ

大阪地検のエース検事こと不破は、国有地払い下げ疑惑と検察官による証拠改ざん疑惑という2つの難事件に挑む。

ネタバレ

  • 国有地払い下げ疑惑は、便宜供与が行われていたことが明らかになる。しかし、その背後には、検察内部の癒着や政治家の圧力があったことが示唆される。

  • 検察官による証拠改ざん疑惑は、不破の捜査によって、冤罪事件であることが判明する。この事件をきっかけに、検察内部の不正が次々と明るみに出る。

中山七里「能面検事の奮迅」要約

1. はじめに

中山七里の「能面検事の奮迅」は、2021年に刊行された人気小説です。大阪地検特捜部の検事・不破俊太郎を主人公としたこの作品は、国有地払い下げ疑惑と検察官による証拠改ざん疑惑という2つの難事件に挑む彼の姿を描いています。

2. 登場人物

  • 不破俊太郎: 無表情で冷酷な性格だが、正義感に溢れる大阪地検特捜部の検事。

  • 惣領美晴: 大阪地検特捜部の事務官。不破検事に振り回されながらも、彼を尊敬している。

  • 岬真吾: 東京地検特捜部の検事。不破検事の元上司。

  • 田辺良平: 近畿財務局の調整官。国有地払い下げに関与していた。

  • 森田忠義: 荻山学園の学園長。国有地払い下げに関与していた。

3. あらすじ

大阪・岸和田の国有地払い下げに関し、近畿財務局職員の収賄疑惑が持ち上がり、大阪地検特捜部が捜査を開始する。ところが、特捜部内の担当検事による決裁文書改竄疑惑が浮上。最高検から調査チームが派遣され、大阪地検一級検事の不破俊太郎は惣領美晴事務官と調査に乗り出す。

不破は、緻密な捜査と洞察力によって、巧妙に隠蔽されていた事件の真相に迫っていく。しかし、事件の背後には、検察内部の癒着や政治家の圧力など、様々な障害が立ちはだかる。

不破は、正義感と信念を貫きながら、困難な状況を乗り越えていくことができるのか。

4. ストーリー展開

4.1 国有地払い下げ疑惑

不破は、近畿財務局職員の収賄疑惑を捜査する過程で、田辺良平という人物にたどり着く。田辺は、国有地払い下げに関与していた人物であり、不破は彼から重要な情報を聞き出す。

4.2 検察官による証拠改ざん疑惑

一方、特捜部内の担当検事による決裁文書改竄疑惑が浮上する。不破は、惣領美晴と共に、この疑惑の真相を調査していく。

4.3 2つの事件の関連

捜査を進める中で、不破は2つの事件が密接に関連していることに気づく。そして、事件の背後には、検察内部の癒着や政治家の圧力など、様々な闇が潜んでいることを突き止める。

4.4 不破の決断

様々な困難に直面しながらも、不破は正義感と信念を貫き、事件の真相を明らかにしようと決意する。

5. ラストシーン

ラストシーンでは、不破が事件の真相を明らかにし、悪者を裁く。また、不破検事の今後の活躍を暗示するようなシーンもあり、読者の想像力を掻き立てます。

6. 作品のテーマ

「能面検事の奮迅」は、正義と真実をテーマにした作品です。不破検事は、どんな圧力にも屈することなく、正義と真実を貫き通す検事です。

しかし、事件の真相を隠蔽しようとする人々も多く、不破検事は様々な困難に直面します。

それでもなお、不破検事は諦めずに真実を追い求め続けるのです。

7. 考察

本作は、エンターテインメント性の高い作品であると同時に、検察内部の不正や政治家の圧力など、リアリティのある描写も見られます。

読者は、不破検事の捜査を通じて、正義とは何か、真実とは何かについて考えさせられるでしょう。

感想

  • 主人公の不破は、相変わらず冷酷で無表情だが、正義感に溢れた検事として描かれている。

  • ストーリーは複雑に入り組んでおり、最後まで目が離せない展開となっている。

  • 森友学園事件や大阪地検の証拠改ざん事件を彷彿とさせる内容であり、リアリティを感じさせる。

  • 一方で、都合の良い展開やご都合主義的な部分も見受けられる。

中山七里「能面検事の奮迅」3人のレビュー

1. 息もつかせぬストーリー、魅力あふれるキャラクター (星5つ)

レビュー:

おもしろい!この一言に尽きますね。能面検事も一息で読んでしまいましたが、今回もそうです。一日中読んでいて、仕事に差し支えるーと思いつつ、ページをめくることがやめられませんでした。

その上、出てくるキャラクターの立ち姿がカッコいい。キャラクターの表情や立ち居振る舞いも見えてきて(それだけ想像させるのです)そうそう、こういうことあんねんで、とかうわー意外やわとか、作品の中の登場人物になりきってしまいます。一体誰なんだ??

キャラクターが魅力的だと自らを作中人物に重ねてしまう。良い体験です。

今回の作品は、ああ、あの事件を下敷きにしてるのね、と思われるでしょうが、読ませるのは違うところ。そういう意味でも、どんでん返しがあるのです。

能面検事の長所短所が説明もされています。

もう、次回作は能面検事の深掘りになるのでしょうか?

2. 楽しく読みました (星3つ)

レビュー:

お。多少の「遠慮」があるものの、このテーマ来ましたか と、期待したが別方向に逸れて行ってしまった… 面白いんだけど多少の肩透かしを食った感じも

民族衣装への嫌がらせ描写を読む度、自分が中学生の時を思い出す 着てた女子がすっとしてたせいもあるが「うわー。何の服だろう。カッコよくてかわいい」と思って目を奪われた。…が、その視線を受けた彼女は「じろじろ見られてる。嫌な視線」と思っていたんだろうかと その時はチマチョゴリを初めて見たんで、単純素朴な賛美の気持ちしかなかったんだが… 制服っぽかったんで後に周囲に聞いたら「褒めるべき対象ではない」的反応が返って来て当惑したモンだっけ…

3. 七里作品としては・・・ (星3つ)

レビュー:

どうしても七里さんの作品となると評価のハードルが高くなってしまいます。

本作もちょっと都合よすぎる展開というように思えます。 病院で〇〇を発見するくだりとかはちょっと作者都合といった感じですね。 発見に至る経緯を偶然とかではなくもっと合理的な推理等に基づくものにしないと…。 他にも何点かストーリーに粗い部分も見られ、一気に読ませてくれるようないつもの七里作品にはなっていないように思われます。

中山七里「能面検事の奮迅」 一番盛り上がる見どころ

1. 衝撃の真相解明

本作の最大の見どころは、やはり衝撃的な真相解明シーンです。

不破検事は、緻密な捜査と洞察力によって、巧妙に隠蔽されていた事件の真相に迫っていきます。

そして、ついに真相を突き止めた瞬間、読者は息を飲むことでしょう。

2. 不破検事と惣領事務官の対立

本作では、不破検事と惣領事務官の対立も見どころの一つです。

不破検事は、正義感に溢れながらも冷酷で無表情な性格であり、惣領事務官は、彼に振り回されながらも彼を尊敬しています。

そんな2人のやり取りは、コミカルでありながらも、どこか温かいものがあります。

3. 緊迫感あふれる法廷シーン

本作には、法廷シーンも描かれています。

不破検事は、法廷で鋭い質問を繰り出し、被告人や証人を追い詰めていきます。

緊迫感あふれる法廷シーンは、読者を最後まで飽きさせません。

4. 意外な結末

本作は、意外な結末を迎えます。

読者は、最後まで結末を予想することができないでしょう。

5. 読み応えのある長編小説

本作は、長編小説でありながらも、読み応えのある作品です。

ページをめくる手が止まらなくなるような、スリリングな展開が続いていきます。

中山七里「能面検事の奮迅」考察

1. タイトルの意味

「能面検事」というタイトルは、主人公の不破検事の無表情な顔と、事件の真相を隠蔽しようとする人々を象徴していると考えられます。

不破検事は、常に冷静沈着で感情を表に出さないことから、「能面検事」と呼ばれています。

一方、事件の真相を隠蔽しようとする人々は、自分の顔を守るために仮面をかぶっているようなものです。

2. テーマ

本作のテーマは、「正義と真実」であると考えられます。

不破検事は、どんな圧力にも屈することなく、正義と真実を貫き通す検事です。

しかし、事件の真相を隠蔽しようとする人々も多く、不破検事は様々な困難に直面します。

それでもなお、不破検事は諦めずに真実を追い求め続けるのです。

3. 登場人物

  • 不破俊太郎: 大阪地検特捜部の検事。無表情で冷酷な性格だが、正義感に溢れている。

  • 惣領美晴: 大阪地検特捜部の事務官。不破検事に振り回されながらも、彼を尊敬している。

  • 岬真吾: 東京地検特捜部の検事。不破検事の元上司。

  • 田辺良平: 近畿財務局の調整官。国有地払い下げに関与していた。

  • 森田忠義: 荻山学園の学園長。国有地払い下げに関与していた。

4. ストーリー展開

本作は、国有地払い下げ疑惑と検察官による証拠改ざん疑惑という2つの事件を軸に展開しています。

不破検事は、2つの事件の捜査を通じて、様々な困難に直面します。

しかし、持ち前の正義感と洞察力によって、事件の真相に迫っていきます。

5. ラストシーン

ラストシーンでは、不破検事が事件の真相を明らかにし、悪者を裁きます。

また、不破検事の今後の活躍を暗示するようなシーンもあり、読者の想像力を掻き立てます。

6. 考察

本作は、正義と真実をテーマにした、エンターテインメント性の高い作品です。

また、検察内部の不正や政治家の圧力など、リアリティのある描写も見られます。

読者は、不破検事の捜査を通じて、正義とは何か、真実とは何かについて考えさせられるでしょう。

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