【学習記録】オブジェクト指向UIデザイン:第1〜2章 読書memo
読んだもの
第1章:オブジェクト指向UIとは
オブジェクト=目当て
ユーザーが関心を寄せるものはなに?
オブジェクト指向UIの原則
オブジェクトを知覚でき、直接的に働きかけられる
オブジェクトは自身の性質と状態を体現する
ファイル、フォルダ、メニュー、ボタンetc
これらのオブジェクトは、自身が今どういう状態なのかを示す必要がある(選択中、ダウンロード中、ドラッグ中、etc)
オブジェクト選択→アクション選択 の操作順序
すなわち、名詞→動詞 の操作順序である
すべてのオブジェクトが互いに協調しながらUIを構成する
オブジェクト指向の対概念は「タスク指向」
すなわち、動詞→名詞 の操作順序である
タスク指向の問題点
場合によって通常の購入フローなどと順序が異なり違和感がある
操作の自由度を奪う。余計な手順を増やしてしまう。
タスク指向が許容されるケース
オブジェクトが限定的で、選択の必要がない
定型の入力手続きだけを行う場合(選択するタスクが少ない場合?)
オブジェクトは前に出すと良い
UIがタスク指向に陥ってしまう背景
要件定義が「ユーザーのやること(タスク)」をベースに作られるため
要件定義から機能要件を定義する際に、UIの構成も「ユーザーのやること(タスク)」をベースにして作られてしまうため
第2章:オブジェクト指向UIの設計プロセス
下記のプロセスで設計を行う。
プロセス1:オブジェクトの抽出
プロセス2:ビューとナビゲーションの検討
プロセス3:レイアウトパターンの適用
プロセス1:オブジェクトの抽出
ユーザーの活動範囲(ドメイン)において、操作対象となるオブジェクトを定義する。
(ユーザーのメンタルモデルもしくは業務中に、どのような概念が存在しているのか定義する)ドメインの範囲が広い場合は、どの部分をサポートするのかをスコープを決める
オブジェクトを抽出するためには、以下の内容を洗い出す必要がある
ユーザーはドメインで何をどのように行っているか
業務の内容
フロー
入出力される情報
思い浮かんだ概念がオブジェクトであるか否かを判断する基準は下記の通り
数えられる名詞として表現出来る
同種の集合として管理出来る
共通のアクションを持っている
プロセス2:ビューとナビゲーションの検討
ビューとは、ユーザーが実際に画面上で目にするひとまとまりの情報表示領域のこと。ウィンドウやページ、メニューとして表示されるリストなど。
ビューには2種類存在する。
コレクション:一つのビューの中に同種のオブジェクトを複数並べて表示するもの。オブジェクトがもつ属性の中でも、重要なものだけが表示される。一覧画面。
シングル:一つのビューでオブジェクト一つ分を表示するもの。コレクションと比較し、より多くの属性が表示される。詳細画面。
プロセス3:レイアウトパターンの適用
レイアウトの基本原則を意識する。
左で操作した結果が右に反映される
上で操作した結果が下に反映される
気づき、所感など
身の回りのアプリを見てみると、意外とタスク指向のものはそんなに多くない印象。
ただ、本を読み終えた後にたまたまAppleで買い物をしようとしたところ、購入ステップにおいて一部タスク指向っぽい導線を発見。住所などの入力よりも前に、分割払いorその他の支払い方法を選択するというフロー。システム的にこういう動線にせざるを得なかったのか?と推測するものの、やや違和感を感じました。
ネットで買物する場合、一般的にはカート画面→配送先住所入力(アカウントに住所情報が保存されている場合はログイン)→購入方法を選択→購入内容・配送先・支払い情報確認→購入(→クレカによっては3Dセキュア)の手順が多いよなあと思います。
そのほか、タスク指向のアプリないかな〜と探してみたのですが、写真加工アプリなどもタスク先行型が多いかな、という印象です。かつ、先程のAppleの例に比べるとさほど違和感もないなと。(一番最初に写真というオブジェクトが来るのではなく、カメラ起動orギャラリーから選択、となる導線)書籍の説明に当てはめるならば、対象となるオブジェクトが写真のみと1点だけのため、そんなに違和感がないのかなと推測しています。
これを踏まえると、大事なことは「オブジェクト指向でUIを作ること」ではなく、「タスク指向にするか」「オブジェクト指向にするか」どちらにするか検討をし、「なぜそれを選んだのか」を説明出来ることのほうがよほど大事だなと思いました。
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