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宇宙誕生の謎に迫る大きな一歩、希少重希土類元素の新しい同位体を生み出す ミシガン州立大学 希少同位体ビーム施設(FRIB)

アメリカのミシガン州立大学にある希少同位体ビーム施設(FRIB)の国際研究チームは、5つの新元素を発見しました。この発見は、星の内部を再現し、宇宙誕生の謎に迫る大きな一歩となりそうです。

発見された希少重希土類元素(HREE)は、ツリウム182、ツリウム183、イッテルビウム186、イッテルビウム187、ルテチウム190。これらは、中性子星同士の衝突という極めて過酷な環境下でしか存在しないとされていた元素です。中性子星は超高密度で、その内部の様子は未だ解明されていません。

「この発見の何が素晴らしいかというと、FRIBが今後さらに中性子星に存在するような元素の作成に近づける可能性があることです。」とFRIBの科学ディレクターを務めるAlexandra Gade教授は語っています。

「今回新しく発見された元素は、これまで地球上には存在していなかった可能性が高い」と、FRIBのAdvanced Rare Isotope Separator部門責任者であるBradley Sherrill教授は述べています。FRIBの最新鋭の機器を使えば、ほんの数個の新元素粒子でもその存在と種類を特定することができるそうです。

研究チームは、今後より大量の新元素を作り出し、これまで不可能だった実験を行う予定です。さらに、中性子星に存在する元素にさらに近い新元素の作成にも意欲を示しています。

「まだ見ぬ場所への旅に出たようなものです。未知の世界を探索する第一歩を踏み出しました。」とSherrill教授は話します。

今回の発見は、宇宙を構成する元素の生成過程の解明に大きく貢献する可能性があります。また、医学や産業などへの応用も期待されています。

FRIBは、アメリカエネルギー省科学局の支援を受けて運用されており、希少同位体の性質を解明することで、原子核物理学、核宇宙物理学、基本相互作用の理解を深めることを目指しています。

詳細内容は、ミシガン州立大学が提供する元記事を参照してください。

【引用元】

【読み上げ】
VOICEVOX 四国めたん/No.7


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